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#143:我が家のアカウンタビリティー

■アカウンタビリティーとは?
 日本語では説明責任。企業が不祥事起こした際に謝罪会見もなく社長が逃げ回ると、記者が突撃取材で突きつけるもの。もしくは決算発表で株主から経営陣に代表質問を通じて問われるもの。まあ社長や経営でなくても、何かに責任を持つ時には大体このアカウンタビリティー(説明責任)がセットでついてくる。

我が家では、家計に関するアカウンタビリティーを私が担うことになった。今日はその話。

最初はジャイアン式管理

当初、共働きの我が家で、文字通り財布を握っているのは妻であった。私の給与口座の通帳もキャッシュカードも保持しているのは全て妻であり、私にお金を引き出す手段は全くない。

妻の給与口座も別にあるが、もちろんその通帳もキャッシュカードも妻が保持している。

いわゆる、俺のものは俺のモノ、お前のものも俺のモノというシンプルなジャイアン理論に沿った形で、我が家の家計管理が始まった。

しかし断っておくと、私にはあまり物欲もなく独身時代にもほとんどお金のかからない人間だったのでその分担で何ら文句はなかった。

お小遣いを渡されて、その中で飲み会代が賄えれば特に不満はなかった。何なら、飲み代が足りない時、妻に言えばその分はお金をくれた。

加えて、貯金が趣味である妻は財形貯蓄もするし、預金も貯めることが楽しいようで特段家庭としても、私個人としても不満はなかった。

我が家の投資

雲行きが変わったのは、私が転職して退職金が見込めない働き方となったあたり。企業年金も転職を機にiDecoに移管して、ある意味、老後資金の準備を真剣に考え始めることとなった。

積立NISAやふるさと納税、その他のインデックス投資、不動産投資、保険の整理など、一度専門家に相談してみようということで、何人かプロのカウンセリングを受けてみた。

結果、我が家の資産運用の方向性は定まり相談自体はよかったのだが、この時に妻のある特徴が判明した。

妻は貯金にしか全く興味を示さないのである。

家全体の資産がこれくらいである、と言ってもあまりピンと来ないらしい。もちろん、頭では理解している風なのだが、どうも興味が湧かないようなのである。最終的には、通帳記帳した銀行預金の残高しか見ない。

そのため、投資管理は私の役目となった。加えて、家計全体の把握もアプリ(MoneyTree)で行うことにしたため、家計管理も全般的に私の役目となった。

我が家のアカウンタビリティー

ようやく最初の話題に戻る。

家計管理は私の役割となった。そのため、私には家計に対するアカウンタビリティー(説明責任)が発生することとなった。

えらいこっちゃである。

独身時代から物欲もお金に対する執着も低く、大したマネーリテラシーもない。つまりは知識や能力だけでなく、モチベーションもないのに説明責任だけあるのだ。

仕方ないので、先程も書いた通り、自ら無駄に考えることはやめて、複数のプロに相談して、カモられないようにだけ気をつけて方針検討は全てアウトソースした。プロ任せである。

結果、そこそこ良い感じに長期運用のプランができて老後資金の準備も順調にいけば不安がなくなりそうである。

が、しかし!

ひとつだけ落とし穴があった。

銀行の残高が著しく減ってしまったのである。理由は社債の購入である。プロのアドバイスにより、これまで結婚10年を越えて積み上がっていた妻の給与口座の資金を元手に纏まった額の社債を購入したのである。

この社債自体は数年後に元本保証されて帰ってくる安全資産でありながら、配当金などを考えると銀行預金よりも利率が高い運用である。私としては特に問題ない投資だと考えた。

ただ私はその時まで、妻の銀行預金の残高に対する執着を知らなかったのである。

当初は妻も納得して社債購入をした。しかし、しばらく経つと口座残高が少なくて心許ないとこぼすようになった。

そして、特にクレジットカードの引き落としが大きい月(旅行や家電など特別な出費あり)に私の給与口座残高が厳しくなると、そのストレスはピークに達するようだ。

そのため、家計を預かるものとして、クレジットカード決済の利用明細と今月引き落としが多い理由をきちんと説明する責任を負っている。

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そういう理由で、クレジットカードをなるべく使わず、現金払いで済ませることで説明責任を免れようとする誘惑に対して、日々闘いながらクレカ利用でマイレージを貯める修行に身を投じている。

長文をお読みいただきありがとうございます。

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