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#168:りんごの花摘み

GW後半は、毎年恒例のりんごの花摘み。

結婚は15周年だったが、それより前から通っており、たぶんもう20年くらいは来ている。

りんごの花摘みとは?

当時の会社の後輩実家が長野のりんご農家で他の同僚と農業ボランティアとして、旅行ついでにお手伝いで訪れたのが最初。

2泊3日で農家の自家製野菜たっぷりの美味しい食事と寝るところを提供してもらう代わりに、このGW時期に最盛期となる、りんごの花摘みをお手伝いする農業ボランティア。

お金は割り勘交通費くらいしかかからないし、旅行気分を味わえるし、おじさんとおばさんはいい人だし、お金のない20代の若者たちのGWの過ごし方として理想的だった。

りんごは沢山の花をつけるが、実をつける中心花だけを残す花摘みをこの時期に行う。花摘みには人手がいるため、多くのボランティアさんがこの時期に泊まりに来る。

りんごの花とミツバチ

通い始めて20年

最初は後輩に連れられて来たのだが、そのうち後輩抜きでも来るようになった。GWに加えて秋から冬はりんごの収穫もお手伝いするので、だいたい年に2回ペースで通っている。

その間に結婚したり、子供ができたりしたが、妻も子も連れて毎年来ているため、第二の故郷と言っても過言ではない。

いや、実際に息子は幼い頃、りんごのおじさんやおばさんは親戚だと認識してたし、そこで会う子供たちはいとこだと本気で思っていた。

なぜこれだけ毎年通うことになったのか。

必要最小限の生活

あまり意識的には、なぜ毎年通うのかについて考えることもなかったが、改めて考えてみた。

いくつも思いつく要素はあるのだが、たぶん、人の暮らしとして必要最小限が詰まっていて、それに沿って慎ましやかに過ごすだけで色々とリセットされるからだと思う。

まず日々の仕事は、日が昇れば畑に行き、日が暮れる頃に帰って来る。その合間には畑の傍で車座になってお茶を飲む。

休憩中

そして、その仕事はただ黙々と花を摘むのみ。生産性とか成績とか、スキルとか責任とかない。真ん中の花だけ残してひたすら花を摘む。

至ってシンプルな作業。誰とも比べないし、誰にも管理されない。南アルプスと中央アルプスが見渡せる景色に気持ち良い5月の風が吹く爽やかなロケーション。少し疲れた時にはぼんやり山を眺めてひと息つけば良い。

山々がいい

そして仕事が終われば近くの銭湯でひとっ風呂浴びて、農家で採れた美味しい野菜とおいしい米をしっかりいただいて、あとは寝るだけ。

余計なことは考えず時間が過ぎる。いや、正確には最初は雑念だらけで花摘みをしていても、そのうちに心が鎮まる。すーっと花摘みだけに集中できるようになっていく。

マインドフルネスという言葉が一般的でない時から、この花摘み自体は完全にマインドフルネスな活動であり、瞑想と同じ効果がありそう。

とにかく日中は陽の下で身体を動かし、黙々と作業し、疲れたら美味しいご飯と適度なおしゃべりと休憩。そしてあとは寝るのみ。何も飾るものも(なので映えないが)、余分なものも、誰からどう見られるとかもない。

なので、毎年来ないと何だか調子が出ないのでいつも心待ちにしている。そんな行事である。うーむ、うまく伝えられただろうか…。

今年の花摘み

5/4に渋滞を避けて、朝4時半に起きて中央道を5時台に通り抜け8時には現地の長野に到着。

順調な滑り出し。天気も良く花摘み日和。

朝から1日花摘みに没頭できた。仕事のこと、日常生活の諸々、もやもやしてる何やかんやが浮き出て流れていく。フロー状態。

今年の畑

今朝はぶどうのビニール屋根設置で早朝作業があるため、これから(5時半)仕事スタート。その分、早めに仕事を終える予定。

そんなGW後半について、現場からでした。

長文をお読みいただきありがとうございます。

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