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#249:テニスマネージャーの憂鬱(2)

前回の話の続き。

前回は中学生の息子がテニスを本格的に始めて、ジュニアの選手登録が済んだところまで書いた。

これから息子のテニスの試合が始まる。


初試合が遠い…

去年(2023年)を振り返ると、4月に中学入学、テニス部に入部し夏に公式戦で1回戦負けした。
その後、秋にガチテニスのスクールに入校して、選手登録が済んだ頃にはもう年末だった。

初試合は2024年にエントリーすることにした。

雨で延期

まず1月に大磯での試合を見つけてエントリー。それまで初試合を楽しみに待つ。

しかし…。当日は生憎の雨。

その試合の予備日が3月だったので、3月に延期。初試合はお預けとなった。

ドロー落ち

次は2月に相模原の試合をエントリーしていた。

ところが今度は参加枠から落選し出場できない。どうやら、これを「ドロー落ち」と言うらしい。

エントリー数が限られる大会では申し込んだ全員が出場できないので、ジュニア選手ランキング順に出場選手が決まる。その結果、大会の出場選手から漏れたら「ドロー落ち」と呼ぶ。

ドロー落ちとは?(自分調べ)

ジュニア選手ランキング?ドロー落ち?

どんどん新しい言葉やルールが出てくる。素人のテニスマネージャーとしてはまさに驚きの連続。

それにしてもジュニア世代からランキングがあるとは思わなかった。ジュニアテニス恐るべし。

初試合までが遠い

話はズレたが、まだ試合に出場経験のない息子は当然ランキング外なのでドロー落ちも仕方ない。

ただせっかく息子の試合熱が高まる中、1、2月の出場できる試合がないのはマズい。これはまさにテニスマネージャーの失態だ。

相模原のドロー落ちが分かった以降、考えを改めてより幅広く試合にエントリーすることにした。

大会範囲の拡大

例えば、大会の開催地域を広げてみる。

これまでは車で1時間か1時間半の移動範囲で検討していたが、もう少し遠くても検討対象にした。

また日程は私が送迎できない日は外していたが、妻の了解を得て妻の送迎可能な日も対象にした。

初試合決定

このエントリー大会の範囲拡大により、2月中にようやく初試合ができることになった。

雨天延期でドライブ

初試合の場所は、車で2時間近くかかる埼玉の川口での大会。

当日は家族3人で朝6時に家を出た。8時半に到着すれば9時の受付に間に合う。渋滞も見込んだ。

ところが首都高を走ってる頃から天気が怪しい。もともと微妙な天気予報だったが、曇り空から雨がポツポツと降り始める。

全く渋滞せず7時半に会場周辺まで着いた時点で、大会HPに本日は中止する発表…。結局、この日は早朝からロングドライブしただけの日になった。

ドロー番号?

試合は翌日に順延されて、天気は快復した。

前日の到着が早く過ぎた反省を活かして、この日は7時に出発。無事、8時過ぎには会場到着。

大会要項に時間までに受付しないと失格になるとの記載あり。テニスの試合が初めての親子3人は急いで大会受付を捜索。

ようやく大会受付を見つけて、大会要項の通り、選手本人が受付する。だが受付の人に「はい〇〇君、ドロー番号は?」と聞かれて固まる息子。

テニスの大会では、ドロー表という対戦表に従い試合を行う。そのドロー表に氏名とドロー番号が書いてあるので、これを伝える必要があった。

こういう手続き面もマネージャーとしては抜かりなく確認しておきたかった。…すまん、息子よ。

OP?

受付で「掲示板に張り出すOPに従って試合進行」と告げられるが、これも親子ともに?となる。

調べると、OPはオーダーオブプレーの略であり、日本語ではまさに「試合順序」という意味。

掲示板には「どのコートでどの試合をするか」、「その次はどの試合か(控えと呼ぶ)」を書いた紙が掲示されていた。

テニスは限られたコート数の中で多くの試合を行うが、試合展開により終わる時間がバラバラに。

そのため、OPで試合進行をコントロールする必要があるようなのだ。選手は皆OPを見ながら次の試合のコートを確認しつつ準備をするようだ。

…という知識は実は後からついたので、この日はドロー表とOPという新しいテニス単語を身につけるだけで、テニスマネージャーとしては精一杯。

いよいよ初試合

そして、いよいよ緊張の初試合が始まる。

対戦相手

コートに集合すると、対戦相手が明らかに。

あれ?だいぶ小さい。

今回の大会は14歳以下の年齢区分なので中学生が主に参加するものだが、どうやら相手は小学生。身長は10-15cmくらいの体格差もある。

これだけ体格差あるとさすがに少し有利なのか?と素人テニスマネージャーは期待していた。

試合開始

いよいよ試合開始。

相手は試合にも慣れている様子で淡々とプレーを進めるが、息子は緊張のせいか、普段スクールの練習に比べて10分の1の実力も出ない。

相手のゆったりとしたサーブやストロークに合わせて、普段より緩い返球しかできない息子。またその中でもこちらのミスが多い。

たまに息子が練習通りのよいサーブも打つが、うまくブロックされる。すると、それに対して焦るこちらはミスする悪い流れ。

試合になると、こんなにも普段とは違うのかーと唖然としているうちにゲームは終わっていた。

結果は2-6。まさに初試合の洗礼を浴びた。

帰宅

トーナメント形式なので負けたら即帰宅。
今日の試合はこれで終了。まだ時間は朝9時過ぎ。

家族3人でどんよりした空を眺めながら、言葉も少なめで帰りのドライブ。

本人は試合でどうすれば良かったのか分からず、多少パニックに近い動揺を抱えながら帰宅した。

親としても何も言えることはなく、2ゲーム取れたことはよかったとか、初試合の経験はできたとか、当たり障りのないコメントに終始した。

個人スポーツの結果はなかなかにシビアだ。

もちろん本人が一番それに向き合うのは間違いないが、親も一緒にその結果を違う角度から見つめて何かしらの発見を子供に伝えないといけない。

ほろ苦いテニス試合デビュー。
でもまだ息子のテニスは始まったばかりだ。

お読みいただきありがとうございます。(続く)

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