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【詩】心象の詩

湖畔の樹氷

photo  by susumu78      洞爺湖

湖畔の朝
一夜の
冬のなごり風の忘れ物
未練心の波しぶき
刹那の湖水の狂い咲き

時の飛沫が 泊まる宿り木 
風波に遊ばれ 浮遊する
巻きつき 滴る氷柱
氷解の音がきこえる

ゆらりゆらと揺れて
迷いこんだその心を
湖水が優しくほどいていく
 
 命ふるわす 宿り木
やさしい日差し  背に浴びて
刻まれた 哀の記憶は
静かに湖水に帰る
 
再び芽吹く その日まで
めぐり逢うまで
北のさいはて 哀樹氷
心はいまも 冬の旅

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