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【小説】本丸臨時会議議事録〜対大侵寇防人作戦参加中その四〜

※うちの本丸の話です。
※三はないです。


小竜「では情報部の秋田藤四郎から報告を」

秋田「はい。各本丸からの聞き取り調査によると、三日月宗近及び始まりの一振全てが似たような挙動を取ったとのこと」

主「つまり?」

秋田「今回の三日月宗近及び加州清光の行動は、予め仕組まれていたプログラムが作動した可能性が高いと考えます。キーはおそらく政府配布の三日月宗近を受け取ったことです」

主「受け取るだけで?連結や集合していなくても?」

秋田「はい、複数の本丸で、受取箱に入っていただけの状態でも同じ状況が確認されています」

小竜「加州清光の報告を」

加州「そうね、言葉も体も勝手に動かされていた感じかな。まぁ俺の意思と大きくかけ離れた動きじゃなかったから、そんなに違和感はなかったけど。……でもあの三日月宗近を振るって最後の敵を倒すとこ、あれは本当に無理矢理で気色悪かったな」

小竜「三日月宗近は?」

三日月「俺も加州と同じだったな。……主よ、信じてもらえなくてもいいのだが、俺は主の命以外で折れてもいいなどとは言わん。それはあの北辰に誓おう。それと、俺は何度も時間をループした挙げ句に敵を引き付けて折れるほどの給金をもらっておらん。故に俺個刃の意思での行動ではない」

主「……そうですね……」

髭切「信じるのかい?裏切り者かもしれないよ」

膝丸「兄者!」

三日月「まぁ信じられないのなら折るのもよかろう。主の命とあらば仕方あるまい」

小竜「主、三日月宗近は貴重な証言者だ。ここで刀解すべきではないと俺は考える」

陸奥守「ふむ……つまりこれでおしまいではないちゅうわけじゃな?」

小竜「ああ、俺たちは政府の術式で顕現している。何を仕込まれていても不思議ではないはずだ」

髭切「おお怖い。主を殺せ、なんてプログラムが仕組まれていないことを祈るね」

水心子「もちろんその可能性もあるだろう。近侍と不寝番は同じ刀種の同じような練度のもので二振一組で行ったほうがいいだろうな」

明石「片方が暴走したときに止められるようにですかぁ?ぞっとせんわぁ」

大般若「そういう明石だって、次に暴走しそうな候補第一位だろう?頑張ってくれよ?いや、頑張らないでくれよ?かな?」

明石「いーやーでーすーわー!」

則宗「そうだ主、その怪しい連中も通常通りの業務で良いのか?自分で言うのも何だが政府出身の僕も結構怪しいぞ?」

和泉守「そこまで疑うとキリがなくならねぇかぁ?」

堀川「そうだね、とりあえず疑いが濃厚な明石さんと江の皆さんをペアにしないようにしていればいいんじゃないかな」

小竜「まぁ結局は、誰も彼も可能性があるわけだしね。あまり気負いすぎるのも良くないんじゃないかな」

髭切「えぇ〜、僕相手が操られてるのわからなかったらどうしようかな〜」

膝丸「一番直感が鋭い兄者にわからなければ誰にもわかるまい。諦めるしかないだろうな」

加州「三日月の感じから言って、いつもよりカッコつけて思わせぶりで不穏なこと言い出したらヤバいんじゃない?」

大般若「ハッハッハ、いつもカッコいい俺が操られてもわからないんじゃないかぁ?」

加州「あんたはいの一番にすぐわかるよ〜。クソジジイは被せてくんなよ」

則宗「くっ、坊主。僕の台詞を取らんでくれ……」

小竜「ではまぁ主の身辺には気を付けて、誰が次の標的かわからないことを全員念頭に置いて、今まで通りかな。ああ、単騎出陣もしばらくやめておこうか。では主」

主「三日月宗近への処分は、1か月本丸待機です。……お疲れ様でした。のんびり休んでくださいね。帰ってきてくれて本丸一同大変嬉しく思っています」

三日月「相分かった。感謝する」

主「ではこれをもって、当本丸の防人作戦は終了します。皆さんお疲れ様でした」



おしまい。




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