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【weekly post】2021年5月Benchmark先出資まとめ

今月は、領域縛りではなくVC縛りで見ていこうと思います。

個人的に好きな海外VCの1つであるBenchmarkです。2011年以降に組成している3本のファンド(7号~9号)はいずれも$425Mとサイズを上げることなくファンド運用を行なっています。

IPOした投資先としては、みんな大好きTwitter、ebay、Snap、Uber、toBであればDropbox、Asana、Zuoraなんかが有名どころですかね。未上場で言うとZenlyなんかもBenchmarkの投資先です。

いつもであれば、VCの紹介から入りますが、もう言わずと知れた感しかないのでいきなり5月の出資先紹介から入ります。

5月に発表されている出資件数は5件になります

【時系列データベース】Timescale(SeriesB)

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設立:2015年

今回調達金額:$40M(追加出資)

調達総額:$71.1M

リード投資家:Redpoint Ventures

サービス概要等:IoT機器などから取得される時系列データを高速かつ簡単に保存できるTime ScaleDBを提供しています。(PostgreSQLベースで信頼性も高いとのこと)

【医療機器メーカー向けCRMツール】AcuityMD(Seed)

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設立:2019年

今回調達金額:$7M(新規出資)

調達総額:$7M

リード投資家:Benchmark

サービス概要等:医療機器の販売から術後の回復まで、医療機器のライフサイクル全体に関わるデータプラットフォームで、従来共有されることのなかった現場での医療機器の性能に関するデータを製品と紐付づけることで、メーカー側は製品のパフォーマンスを追跡できるようになり、製品改善や営業に生かすことができるようになります。

製品の機能としても営業担当者向けの機能とプロダクトマネージャー向けの機能を用意しています。

【ヘッドレスコマース】Commerce Layer(SeriesB)

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設立:2017年

今回調達金額:$16M(追加出資)

調達総額:$22M

リード投資家:Coatue

サービス概要等:ECのフロント部分とバックエンド部分を切り離しバックエンドの部分をAPIで提供するヘッドレスコマースと呼ばれるサービスを提供しており、通常のモバイルでのコマース、既存のウェブサイトへのカート追加、ウェアラブルデバイス、音声デバイス(Amazon Echo、Google homeなど)からの購入にも対応しています。

エンタープライズプランの価格はカスタムですが、スタートアッププランは月額費用などはかからず1注文当たり$0.9となっています。

【データ統合プラットフォーム】Airbyte(SeriesA)

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設立:2020年

今回調達金額:$26M(追加出資)

調達総額:$31.2M

リード投資家:Benchmark

サービス概要等:エンジニアがデータ統合を行う際のコネクタ構築を行うUIとデータを取り込むためのAPIを両方提供しています。

これまでデータ統合を行う際は、自社でデータコネクタを開発する必要があったようですが、複雑さが故に保守し続けることが難しかったようで、Airbyteは個々のニーズに対応した機能を開発し収益化を目指すとのことでした。

ちなみに、シードではYcombinator、Accelなどが出資をしており、今回のSeriesAラウンドでは、Benchmarkの他にSV Angelも新規で参加し既存のYcomとAccelも追加投資をしています。

【写真共有アプリ】Poparazzi(SeriesA)

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設立:2020年

今回調達金額:$20M(新規出資)

調達総額:$20M

リード投資家:Benchmark

サービス概要等:サービス名からもわかるように、自分の写真をアップするわけではなく、友達など誰かの写真をとってタグ付けして共有するアプリ。リリース前よりTikTokなど宣伝を行なっていたことでApp StoreでNo.1になるなど注目されているようです。

Dispoの時も盛り上がりましたが、PoparazziもAppインストール後の初回のオンボーディングがユニークとSNSで盛り上がったようでした。(僕もDLしてみたのですが確かによかった...)

まとめ

今回初めて領域縛りではなく、VC縛りで投資先をみたんですが、まず前提として全然わからない領域の話が多々あったので(特にエンジニア周り)もし、若干でも気になったり違和感のあるものがあった場合は、各サービスのTop画にはURLを埋めてますので、直接そちらを確認してもらえればと思います。

個人的に興味を持ったのは「AcuityMD」と「Poparazzi」です。

先に「Poparazzi」の方から行くと、大前提、友達がまじでいなさすぎて、ちゃんとしたターゲットユーザーとして使うことはまず間違いなくないのですが、リリース前のマーケティングや初回のオンボーディングが話題になってAppStoreでNo.1になるなど、何か初速を上げるためのやるべきことみたいなのは参考にできることが多くありそうな感じがしました。

もちろんどんなに初速を上げても、結局は何かの価値が刺さらないと使い続けてもらうと言うところには至らないのだろうと思うんですけど、ひとつ引き出しを増やすために把握しておくことは大事かなと。(TikTokの流行りを作る力はやっぱすごいなぁと思います。自分があげることはないですけど、かなり昔からTikTokは見ていて、昔は、TikTokで使われた曲が新曲出なくてもヒットチャートにランクインしてくるといった感じで曲の流行りがそこで生まれることから、さまざまなアーティストの方が入ってくるようになった印象がありますし、割と最近になってくるとD2C系のサービスがマーケチャネルの1つとして使ってる印象を持ちます。(スキンケアのDuoとかそうだよね多分。余談ですけど、Duoやってるプレミアアンチエイジングの決算とか面白いのでもしよろしければ読んでみてください。))

clubhouseなんかもそうですが、初速がえげつなかったサービスがその後2-3年でどうなっていくのかっていうのは、注目してみてみたいなと思います。そもそも生き残るのかと言うのと、生き残ってるとしたら何が刺さって誰が使ってるのか(初期通りなのか変わったのか)などなど。

もう一つの「AcuityMD」については、そもそもどうやってデータを抜け漏れなくとってくるんだろうかと言うところはちょっと探さなければと思ってるんですが(医療機器製造過程に何か特殊なものを入れてるのか、そう言うのって製造業は故障が起きた時の責任がわかりにくくなったりするから嫌がりそうなイメージなんだけどなぜいけてんのか)今まで取れていなかったデータを何がしかに仕組みを持って取得して、改善に生かすとか最適な選択をするのにいかすってのは個人的に興味があるところだったりします。

この場合だとセールスにかかっていた無駄なコストが無くなったり、製品開発の際にしっかり売れるものを作ると言うポイントの改善や、もしかすると開発そのものの意思決定スピードを上げたりすることもあるのかなと。

購買データなどはデータの帰属先が割とややこしかった印象があって、医療行き来はその辺どうなってるんだろうかと思うので、もう少し深掘りをしてみようかなと思います。

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