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暖かい学びができた。家庭料理の新デザイン

ゼミの全3回を受けた後の総合的な感想とすれば、「楽しかった」の一言です。このゼミは、予想を裏切る楽しさでした。

家庭料理の新デザインとは?

スープ作家である講師、有賀さんのnoteに概要が書いてあります。

自分の変化

学びの棚卸としてまず自分の変化をまとめると、2つ変化がありました。

まず、自分の食生活に興味を持つようになりました。

今までは、自分の食べるものに関して、お腹がいっぱいになればいいし、食べるときにおいしければいいという捉え方でした。それが、このゼミの受講後、自分のたべるものの好みがどこから来ているのか、いまの体調だと何を食べるのが正解か、ひとつひとつに興味を持って考えるようになりました。これはきっと、第二回のゼミ内で、参加者の食生活をヒアリングしたこと、自分の食生活をインタビューしてもらったことに由来しています。

ヒアリングすることで、取り入れたいスタイルや、食生活がそのひとの生活全体や体調に直結していることに気づきました。また、インタビューされることで、自分の食生活が過去に根ざしたもので、無意識のうちに醸成されてきたものであるということにも、気づいたのです。

自分の食生活に興味を持てたことで、自分のスタイルをどう発展させていくか、自分の好みや最適な料理を発掘していくことにワクワクすることができています。

ふたつめは、減点法から抜け出せたことです。初回のゼミは、有賀さんの講義形式でした。その約2時間で、食生活や家庭料理についての考え方が一気に転換したのです。

毎日ごはんを作って食べること。品数は一汁三菜以上が望ましいという考え方が常識のようになっています。だから、世の中の料理番組は手の込んだものをつくりがちだし、スーパーでお総菜を買うことは手抜きとみなされがちです。すると、その常識からの減点で自分の食生活をとらえてしまうのです。講義の中で有賀さんは、そこからの転換を提言しました。

理想と比較して落ち込むのではなく、自分の家族や仕事にあったスタイルを探していく。それが毎日ごはんをつくらないことでも、それが持続可能なスタイルであるならば、それでいいじゃない。と。

スープ作家であり、料理を題材にお仕事をなさっている言わばプロの有賀さんがそうおっしゃることは、自分にとって衝撃で、でも安堵とともに入ってきたお話でした。減点で落ち込むのではなく、前向きに自分のスタイルを作っていくこと。このゼミが家庭料理の新デザインという名前である大きな所以だと感じています。

予想を裏切る楽しさはどこからやってきた?

なかま感

自分の家庭料理について、他人に話す機会なんてそうそうありません。それがこのゼミ内ではほぼ毎回それを話す機会がありました。年齢、性別などステータスがどんなに違っても、毎日ごはんを食べるのは共通です。すべての人に通ずるご飯の話は、不思議な親近感を私たちに与えたのだと思います。参加者のプライベートをわけっこしあう、暖かいなかまができたように、いつも感じていました。

有賀さんへの尊敬

料理を仕事にしている人との出会いはこれが初めてでした。料理を仕事にする人は、プロであって素人である私たちとは雲泥の差があるだろうし、と思いながら参加した初回のゼミ説明会で、その偏見はぶっ飛びました。雲泥の差どころか、素人の気持ちを理解してらっしゃる上に、端的に表現して下さることに、ぶっ飛んだのです。そこから有賀さんにお会いするたびに尊敬の念が濃くなるばかりです。素人の気持ちをわかってくれる点はもちろん、一番尊敬している点は、有賀さんの、前へ進む姿です。スープ作家としての活動にとどまるのではなく、絶えず社会のことを見つめ、ご自分の果たす役割や、料理の姿を考え続けていらっしゃるからこそのこのゼミです。プロでありながらその立ち位置に甘んじず、進み続ける姿を言葉の端々から窺い知り、私はため息をつくばかりでした。

このゼミは、簡単な調理実習をして全3回が終了しました。「もう終わりか!」と寂しい気持ちです。考えながら、ワイワイしながらごはんを作って楽しく食べる。家庭料理の新デザインといいつつも、こうやって楽しく料理して食べることが家庭料理の本来の姿で、これは古くからきっと変わらない本質でもあるんだなと感じました。

参加者の皆さん、そして有賀さん、noteのヒラノさん、楽しい時間を全3回、ありがとうございました!

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