【衆議院総選挙2021】環境だけ比較、各党の公約

ノウカノタネの企画の「農政だけ比較」の真似をして各党の公約の環境の部分だけを比較しました。私は今回初めて党の公約を読んだのですが、いずれの党も文書量が膨大で拾い切れているか自信がありません。また、当たり前ですが党によって章立てがバラバラで、単純な比較は難しいというのが正直な感想です。

ここから書くことはあくまで主観ですので、是非皆様も各党の公約をよく読んで環境についての日本の政策について考えてみてください。

自民党

エネルギー：50年カーボンニュートラル、30年二酸化炭素46%削減
原子力：減らす
その他：プラスチックは海洋ゴミ対策、海洋環境変化による不漁対策

感想：
自民党は政策が細かくたくさん書かれていて、「結局何？」みたいな感想を持ちました。また、全体の分量が非常に多いのに対して環境への記述が限られており、他党と比較すると環境への優先順位が高くないことを感じ取りました。

公明党

エネルギー：2050年カーボンニュートラル、2030年46%削減、再生エネルギー比率2030年で36～38%達成を目指す
原発：再稼働するが、新設を認めず脱原発
その他：資源循環、海洋プラスチック汚染、食品ロス削減、生物多様性

感想：
公明党は与党ですが、自民党と少し違った公約となっております。全体を通して自民党よりも環境やエネルギーに関する記述が多く丁寧に書かれているので優先順位が高いのだと思います。本当かは分かりませんが、カーボンニュートラル、46%削減の目標を掲げているのは自分たちがリード役を果たしてきたと書いてあります。

立憲民主党

エネルギー：30年55%削減、50年カーボンニュートラル
原発：早めに脱原発
その他：プラスチック削減、食品ロス、化学物質対策、生物多様性、ナショナルトラスト、違法伐採木材

感想：
立憲民主党は現在野党であるため、全体的に与党より踏み込んでいる印象を受けました。また、違法伐採木材など他の党が取り上げてないけど、言われてみると大事トピックを取り上げていると思いました。政策ブレーンの中に環境問題に詳しい人がいると思いました。

共産党

エネルギー：2030年までに50～60%の二酸化炭素削減
原発：再稼働を止め、ゼロへ
その他：脱プラスチック、生物多様性、大気汚染患者救済、水俣救済

感想：
共産党はエネルギーや原発については高い目標を掲げております。また、他党が二酸化炭素削減を化石燃料から再生可能エネルギーへの転換がメインにしているのに対し、共産党はエネルギー使用量の削減を謳っているのが良いと思いました。一方で、大気汚染や水俣が終わったとは言いませんが、過去に既にある一定の解決をした問題を取り上げていることに違和感を覚えました。共産党は他の部分でもそういう項目（76年前の空襲被害など）が見られました。

維新の会

エネルギー：50年カーボンニュートラル、30年46%削減
原発：既存のものはフェードアウトするが、新しいものは建てる
その他：プラスチック削減

感想：
共産党と真逆の方向に振り切っているのが維新の会です。カーボンニュートラルについては「過度な負担が産業流出を招かないように十分に配慮しつつ」、プラスチック有料化については「事業者や消費者に安易に価格が転嫁されないように」など歯切れが悪いです。環境に関する記述が少ないだけでなく、目標は最もマイルドです。現在の政権よりも環境の優先順位が低いことがうかがわれます。

国民民主党

エネルギー：安定供給の確保、2030年代には再生エネルギーが50%以上、2050年カーボンニュートラル
原子力：代替エネルギー源が確立されるまでは原子力が大事
その他：マイクロプラスチックの規制

感想：
国民民主党は旧民主党の流れを汲んでいるので環境政策にも熱心かと思いましたがどちらかと言うと自民党に近い内容になっていました。今回の国民民主党の公約はコンパクトにまとめられており全体の分量が少なかったためか環境系の話もボリュームが少なかったです。

れいわ新選組

エネルギー：2050年自然エネルギー100%
原発：即時禁止。着実に廃炉をすすめる。

感想：
れいわ新選組は脱原発を高らかに掲げていますが、脱プラスチックや生物多様性などそれ以外の環境問題のトピックが全然ありませんでした。国民民主党以上に公約のボリュームや記述が少なく、分かりやすさを重視しているのだとは思いますが公約がコロナと原発だけになっている印象を受けました。

必ず投票をお願いします

最後までお付き合いいただきありがとうございました。ここに書いたことはあくまで私見ですので、ご自身で公約を良く読んで考えて投票してみてください。
どこに投票してくださいとは言いませんが、１０月３１日は是非投票に行って下さい。