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楽器の重要性

最近はデジタルで簡単に音楽を作れるようになった。
スマホで簡単にDTMが出来る。
コードを決めればいくつかのテンプレートが用意されていて、それなりの演奏をしてくれる。
これも最適化なのか。
最適化された音楽がどんどん溢れ出していることは実感する。
そういう僕もインスタントに使っている。

だからこそ、これからの音楽は楽器の演奏技術が重要になると思う。
楽器自体の歴史は古い。
楽器と人類の付き合いも古い。
音階やチューニングも長い歴史、変遷を辿って今がある。

近年資本主義の成熟と共に、コンテンツとしての商業音楽も一段落した。
デジタル化が進んだことにより、音楽というコンテンツ自体の価値が減り始めた。

音楽で生計を立てる為には、どうしていったらよいか。
そこは今、音楽業界自体が考えている大きなテーマ。

デジタル化は最適化への変化と言っても良い。マスにとっては音楽を鑑賞するということ自体が形を変えてていく。

そして、これまでは音楽と楽器はほぼセットだった。

しかし、最近は楽器を弾かず、デジタル音源を組み合わせ、カスタマイズしていくような作り方が可能になった。そうなるとたくさんのテンプレートからチョイスする力が必要になる。つまり情報を引っ張ってくる力。これはまさに知識社会で求められる力。
その知識社会も終わりを告げ、次の時代へ。

そう考えると音楽のコンテンツと楽器を弾くという行為は別々のものとして進化していくのかも知れない。

元々、デジタルの世界で生まれた音とアナログの世界で生まれた音。

そこに差異が出始める。

楽器自体の重要性。それを演奏、操作できる能力。
完成した作品でも作者とオーディエンスは繋がれる。
一方、奏者がその過程で奏者同士と共有する時間、ストーリー。それは何にも変えがたい。それは楽器を教える、習うという関係でも同じ。

楽器は音楽とは別の進化をしていきそうな気がする。
純粋な楽しむ器をして。