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全集中、音の呼吸。

先日テレビで歌番組、FNS歌謡祭をちらっと見た。
テーマはラブソングだったかな。
色々なアーティストさんが出来てきた。

その中で秦基博さんも出演され「鱗」を歌われた。
この「鱗」が秦さんのファーストアルバムに入っているシングル曲で、この曲を初めて聴いた時、衝撃を受けた。


何て、声なんだ!

その時はギター弾き語りの「鱗」だったけど、衝撃のかっこよさ!
当時はギターよりピアノを弾くことが多く、ギターは手元に置いてなかった。
既に持っていたギターは知り合いにあげてしまっていた。


ちょっと待った!

ギター弾き語りもやっぱりかっこいいと思い、慌ててアコギを買いに行った。
そして買ったのがこれ!

当時「スサノオ君」と名付けて、僕が人生で買った三本目のギターとなった。

前の二本はエレアコだったが、スサノオ君はただのフォークギター。
デザインも超シンプル。


もし鱗に出会わなければ、あのままギターは遠ざかっていたかもしれない・・・
そして、ほぼほぼ鱗の弾き語りがしたくて手に入れたギター。
もちろん鱗の練習に励んだ。

ギターはともかく、歌、歌唱が超難しい。
でも、何とか弾き語りがしたい、したいと、何度も練習した。
なので、その後もライブでは何度も演奏した曲だ。


改めて本人の今の「鱗」を聞くと年月が経ち、深みが増して、またこれがいい。クレジットによると2007年と表示があった。
あれからもう13年が経ったのかと思う。
13年・・・あの年生まれた子が中学生になる年月だ・・・


僕もこのギターを弾いてもう13年だ。
随分いろいろな場所で弾いてきた。
気が付けばいつも一緒だった、相棒。


♪おお鱗のように身にまとったものは捨てて


ギターをかき鳴らすと、身にまとっていた要らないものが落ちてシンプルになっていく。


そういう感じで最近は久々にギターをかき鳴らしている。
気が付いたら左手人差し指の詰爪が割れていた・・・指先もしっかりメンテナンスしなければ。

13年経ってあのギターにつけた名前の意味が解けてきた。

「スサノオ君」は刀だったんだ。

全集中、音の呼吸。

この音でヤマタノオロチを退治する。

そういうストーリーだったのだと、最近腑に落ちている。