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心はうつろう

第一想起するのはミスチルです。
心変わりを責めても、きみは戻らない。

人の心はうつろう。
どれほど強く熱狂していても、やがて冷めていく。
あんなにも際立っていたものが、背景に溶け込む。

息を吸うように物事を動かして始められる、言い換えると飽きっぽい私は、物事に対する熱があっという間に冷めがちです。
冷めてることに自覚がないくらいに自然に起きるし、継続しないことへの罪悪感もあまりありません。
終わりにしない限りはゆるやかに続いている、という理屈も持ち合わせています。

ですが、例外が一つだけある。
パートナーシップにおける心変わり。
これだけは、本当に、胸が苦しくなる。

自分にも起こったことがある。相手に起きたこともある。
どちらも、特大につらかった。

時間が元に戻らないように、
覆水が盆に帰らないように、
川が下から上には流れないように、
人の気持ちの移ろいは止められないことなのだ。

あの人を、特別ないのちとして抱きしめていたじゃないか。
どれほどかけがえない存在か、心に刻んだはずなのに。

元には戻らない。
戻さなきゃと思っても、理屈からかけ離れたところで結論は出ているから。

心変わりとは、嘆きを伴うものなのではないか。
変わってしまったことへの嘆き。
同じではいられない、永遠などないという嘆き。
恋人・夫婦・友人に始まり、転職や所属去就でも引き起こされる感情かもしれない。

人は同じではいられないし、約束した場所とは次元の違うところで終わりがやってくるという感じがする。

いくら書いても、心変わりはやはり切なくて苦しい。