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【2分で読める謎解きレビュー】最果てのミステリーサーカスからの脱出

新宿歌舞伎町にあるリアル脱出ゲームの総本山とも言うべきアミューズメント施設「東京ミステリーサーカス」

今回は、その施設そのものをモチーフにした「最果てのミステリーサーカスからの脱出」に挑戦してきました。

謎の爆発により荒廃した新宿。未来の東京ミステリーサーカスにタイムスリップしてしまったプレイヤーが、爆発の謎に迫り未来を変え、元の時代に戻るために奔走するストーリーです。

《プレイ情報》
謎解き難易度:★★★★☆
プレイスタイル:公演ホール型(4人/チーム)
制限時間:65分(通常60分、所要時間115分)
脱出成功率:60%(執筆者参加回)
参加料金(税込):前売り一般3,200円~、前売り学生2、900円~
※グループチケットあり
開催期間:2021年5月13日(木)〜6月27日(日)

公式サイト:リアル脱出ゲーム「最果てのミステリーサーカスからの脱出」

通常、制限時間60分で行われますが、私が参加した回は、ゲーム中のチェックポイントにおける混雑回避で入室の人数制限があり、時間がかかることから5分延長されました(スタート前にアナウンスあり)

最果て脱出「フォトスポット」の写真

・強い物語性とイマーシブシアターが意識された脱出ゲーム

今回の公演を制作されたSCRAPのきださおりさんは、過去「さよなら、僕らのマジックアワー」や「君は明日と消えていった」など、オリジナルの世界感で物語性の強いリアル脱出ゲームを手がけておられます。

一方で、最近は「SECRET CASINO」「オンラインパパラッチ」など、リアル脱出ゲームではないものの「イマーシブシアター(観客が能動的に物語に参加する)」を意識したものを制作されています。

今回の「最果てのミステリーサーカスからの脱出」は、まさに「強い物語性」と「イマーシブシアター」を掛け合わせた内容でした。物語の登場人物になりきれる体験は、他のリアル脱出ゲームでも感じることのできる要素ではありますが、きださおりさんが培ってきた演出や構成力が存分に発揮され「他と趣向が違う」と感じさせる内容になっていたと思います。

タイムスリップというSF設定は一歩間違えると、白々しさが会場に漂ってしまったり、ゲームとして成立させるための設定が不自然になってしまいがちです。そうならないよう、演者さんの配役や、脚本に相当こだわったことがうかがえて、ゲーム中はその演技力やストーリー展開に圧倒されっぱなしでした

最果て脱出「会場スクリーン」の写真

・リアル型のイベントが危機に面した今だからこその物語

一方で、東京ミステリーサーカスというリアルな施設をメインモチーフにするのは、なかなか勇気のいる選択だったのではないかなあと思います。プレイヤーの興味「ある」「なし」がハッキリと分かれ、「参加したい」と思う母数となる人数を限定させてしまいます。

他とコラボレーションしなくても「リアル脱出ゲーム」ブランドだけで集客できるようになったとも言えますし、参加する客層をある程度予測できるからこそ、チャレンジできる難易度設定もあったと思います。

実際、今回のゲーム難易度はなかなか高めでした。他のリアル脱出ゲームでは1つで済むような「ひらめき」を幾つも連続して成し遂げないと、脱出成功できません。それにも関わらず、私が参加した回では脱出成功率「60%」という驚きの高さで、それだけリアル脱出ゲームに慣れた人達が参加していたと思います。

ですが、あえて「東京ミステリーサーカス」自体をモチーフにする勇気ある選択をしたのは、感染症の影響で、今、リアル型のイベントが危機に面している状況を「リアル脱出ゲームを好きな人達」と一緒に乗り越えていこうという制作側の思いが込められた結果かと感じました。

最果て脱出「TMCのマスコットキャラ」の写真

リアル脱出ゲームを作る側も、参加して楽しむ側も、両方が協力してイベントを行うことで価値ある未来に繋げたい。そんな事が感じられるストーリーだったと思います。

それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました! この記事がお役に立ちましたら、スキやサポート頂けると幸いです。

※謎解きの内容など、より詳細レビューは、リンク先の記事もご覧ください
https://dnazo-game.com/5962/


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