見出し画像

四国クラウドお遍路 2024 in 高知 参加レポート

2024年9月7日に、四国4県順番に開催されているJAWS-UGイベントが高知県で開催され、初参加してきました。今回は、SORACOM UGとの共催でありIoT関連の話題も多く、得られた情報や気づきをまとめます。


1. そもそも、四国クラウドお遍路って何?

四国には、JAWS-UG高知、JAWS-UG愛媛、JAWS-UG香川、JAWS-UG徳島の4つのJAWS-UGがあり、4つのメンバーが集まって運営されているようです。

「四国クラウドお遍路」は、四国地域のJAWS-UG(Amazon Web Service ユーザ会)が共同で開催するコミュニティイベントです。このイベントは、クラウドサービスの最新動向について学び、技術者間での情報交換を促進するプラットフォームとして活動しています。

https://ohenro.jaws-ug.jp/about/

2. IT界隈のコミュニティ文化ってイイ

私は、機械系出身なのですが、IT界隈のコミュニティ文化って特徴的だなぁと改めて感じました。LTやハンズオンで、お互い学び合うフラットな関係性。セミナーとは違うんですよね。

機械系には、学会、工業会、協会等による技術発表会はありますが、それとはちょっと違う文化です。

AWSJ沼口さんからは、JAWS-UGのコミュニティの活動のベースになる考え方として、「共有」「共感」「継続」「拡大」というキーワードが提示されました。

私自身、このIT界隈のコミュニティ文化は、モチベーションをキープしながら学び続けることに、非常に役立っていると感じています。文化の違いは何から生まれるんですかねー?

3. 自分自身の「出力」が、次の世代の「入力」へ

四国クラウドお遍路の登壇トップバッターはソラコムMaxでした。一番響いたスライドがこちら。

技術が進歩しても、「入力」や「出力」という抽象度で見ると何も変わっていないという話から、自分自身の出力が次の世代の入力に繋がるという話に展開されました。

「出力」の手段として、ブログ、登壇、SNSなどがあります。こういった出力が活発なのも、IT系の特徴的な文化だと感じます。私自身、長らく出力が出来ていませんでしたが、2024年1月から「週1本noteを書く」を目標にスタートし、少なくとも本記事執筆時点では、このペースを継続できています。一連のnoteが、次の世代の入力になれば嬉しいですね。

4. 広がる、生成AIの可能性

ソラコムMaxからは、生成AIの可能性という話題も出ました。

特に、時系列基盤モデルデジタルツインに興味を持っています。IoTによって取得した時系列データから、何が起こっているか言語化できたり、デジタルツインによって機械を動作させることができたり。知識としてざっくりと抑えつつ、解くべき課題が発生したときに、深堀りしたいと思います。

5. モノ→SORACOM→インターネット、この順番

この順番がSORACOMの特徴だと聞いていましたが、イマイチ腹落ちして理解できていませんでした。

それが、SORACOM UG九州 木村さんの登壇で、なるほどーと思いました。下記「依存性の逆転」と「関心・責務の分離」のスライドをご覧ください。

SORACOMを使っていると既に右側のやり方で実装できていると思います。しかし、もしSORACOMがインターネットの前にいなければ、左側の実装になってしまうのですね。上記ではスライド抜粋していますが、スライド全体を見るとわかりやすいです。ぜひご覧ください。

6. SORACOM Fluxの活用例

LTで、SORACOM Fluxの活用例がいくつか紹介されていました。SORACOM Fluxは、ローコード でIoT アプリケーションを作ることができるサービスです。

ソラコムmotoさんのLTでは、複数の生成AIにプロンプトを投げ、その結果を集計して一つの出力作る方法が紹介されていました。なるほどー。


ソラコムTakaoさんのLTは、緯度経度情報をもとに、近くの食べログ高評価のラーメン屋さんが通知されるアプリケーション事例でした。仕組みとしては、
①緯度経度情報を、Open Street Map APIで住所に変換(逆ジオコーディング)
②住所を生成AIに入力し、近場の住所を出力
③CSV化した食べログ名店情報から、近場の店舗情報を取得
④店舗情報をslackに通知
というものだと理解しました。面白いですねー。


OzakiさんのLTは、緯度経度から、近場の四国八十八ヶ所霊場を通知するアプリケーション事例でした。仕組みとしては、スマホの緯度経度情報と、予め整理した四国八十八ヶ所霊場の緯度経度情報を、プロンプトとして生成AIに入力し、近場の四国八十八ヶ所霊場を出力するというものでした。
位置情報x生成AIの可能性を感じます。


7. デバイス関連情報

tatsu1225さんのLTおよび会話の中で、デバイス関連の情報を色々と得ることができました。ゴリゴリな組み込み系の話、面白かったです。特に、マルチコアライブラリが、色々と役に立ちそうです。

  • tinyCoreライブラリを用いれば、比較的簡単にマルチコアを実現できる

  • Raspberry Pi PicoWは、単3電池x2本で動く(1.8Vから動く)!

  • 電流計測方法の一つとして、Power Profiler Kit II(PPK2)で計測できる

https://drive.google.com/file/d/1H4Q9cnzKs-3wLug970NM0rV9ITYDr0D8/view

8. まとめと今後の課題

四国クラウドお遍路 2024 in 高知に参加し、得られたAWSやSORACOM関連の情報のうち、IoT関連の話題を中心にまとめました。AWS関連の話題も書きたいと思いましたが、正直、言語化できるほど深く理解できておらず、言語化できませんでした。今後の課題です。

四国クラウドお遍路 2024 in 高知の参加人数は、入力フォームベースでなんど86名。半分程度が四国外からの参加でしょうか???四国クラウドお遍路というイベントの企画力、JAWS-UGやSORACOM UGのコミュニティの力、高知の食や文化がこれだけの人を集めているのだと思います。すごい。運営の皆さま、参加された皆さま、ありがとうございました。

参考

・四国クラウドお遍路 2024 in 高知の資料が、公開されています


いいなと思ったら応援しよう!