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社内で活躍する女性を増やす!≪経営層がすべて男性である≫という状況に危機感があった ─株式会社SHARE様

女性活躍推進総研では、女性も活躍できる人材開発の研修を、「経営者」「幹部・管理職 」「女性社員」を対象に提供しています。

「実際にどんな研修が受けられるのか?」

具体的なイメージをお伝えするため、導入事例のインタビューをご用意しました。今回は、フィットネス事業やリハビリ事業などを展開する株式会社SHARE(以下、SHARE社)の佐伯社長、森山部長にお話を伺います。

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創業から11年。従業員数は140名(2022年1月現在)を超え、組織作りにより一層力を入れているSHARE社。利用者の多くが女性であることを考えると、経営層がすべて男性だけで構成されている状況に課題感があったといいます。

全6回の研修「女性活躍コミットメントプラン」を導入後、どのような変化を感じられたのか。経営層・管理職・女性社員の三方からのBefore After をそれぞれ伺いました。

聞き手は、女性活躍推進総研の藤山奈緒香です。

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(左)株式会社SHARE 代表取締役社長 佐伯 輝明 様
(右)株式会社SHARE リハビリ事業部長 森山 拓哉 様 

経営陣がすべて男性、顧客の大半は女性

──研修の導入前は、どのような課題を抱えていたのでしょうか。

佐伯 女性の管理職(マネージャー)が育たないことに一番の課題を抱えていました。フィットネスやリハビリ事業など、利用顧客の大半が女性であるにもかかわらず、経営陣の6名すべてが男性という現状があります。

女性が利用するサービスを男性が「設計・デザイン」し続けることの限界を感じていたため、女性視点が必要だと思っていました。何度かマネージャーに昇進する機会を与えたもののうまくいかず、出産後は一般社員として復帰させるといった苦い経験があります。

また私自身、母子家庭で育った経験から「子育て女性」を応援できる会社にするという想いを持っていました。

「子育ての応援」はそれなりにできていると思っていますが、「稼ぐ力を身に付けられるよう応援する」というところまではできておらず、理想と実態のギャップに悩んでいました。

森山 現場の視点からも、女性マネージャーの必要性は感じています。リハビリデイサービスは特に女性利用者が多く、気遣いや言葉の使い方が大切になりますし、男性目線では行き届かないサービスも実際にあるなと実感しています。中長期で会社の発展を考えれば、現在の体制のままではいけないと危機感を覚えていました。

ただ、女性が出世するという成功事例がまだ無いため、上を目指そうという気概が社内で生まれにくくなっていたのも事実。どんなに仕事の能力が高くても現状に満足してしまう傾向があったと思います。

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研修はすべてオンラインで実施された

女性心理を理解した「研修設計」に魅力

──今回は「女性活躍コミットメントプラン」を研修として導入していただきました。お申込みの決め手は何でしたか?

佐伯 研修設計と提案内容のそれぞれに納得感が大きな理由です。私自身、現役の研修講師でもあるので、見る目は厳しいと考えています。その私でも「これはいい研修だ」と思えるものだったんです。

例えば、女性社員が抱きやすい心理を理解したうえで、ていねいなステップを踏んだカリキュラムになっていること。座学だけではないワークを中心の進め方で、本人に気づきを促す内容であること。心理的安全性のある研修の場づくりがされていること、などが挙げられます。

特に上司にあたる男性陣への研修もセットになっているため、より高い効果が期待できると感じました。結局、私を含めた経営陣が変わらなければ、何の変化も生まれないと思うので。

事前のヒアリングによって当社の課題も明確化されていて、解決策の提案も非常に魅力的なものになっていました。これらを総合して考えた結果、ぜひお願いをするべきだと思い至りました。

森山 私も研修講師の方と打ち合わせを重ねるうちに、この内容なら女性のスタッフたちの意欲が高まるとイメージが湧きました。社内の人間が研修をすると馴れ合いが出てしまう傾向があったので、外部からメッセージを届けることは、「聞く耳を持ってもらう」という意味でも効果的だと感じました。

女性に厳しく指導できなかった理由

──実際に研修後は、どのような変化があったのでしょうか。まずは経営陣の変化からお聞きしたいと思います。

佐伯 女性自身が「稼ぐ力を身につけること」に対し、無意識のあきらめを持っている自分に気づいたことが大きな発見でした。仕事を通して成長することが大切だと思う一方で、女性はなんだかんだ旦那さんをサポートを優先するものだよね、と思っていたんです。

それに気づけたのは、研修内で「3組に1組が離婚する時代」というデータを示してもらったときでした。男性に対しては生きていく力、稼ぐ力が身に付くよう厳しく指導していましたが、女性にはできていませんでした。

それらの反省を経て、現在ではいい意味で女性に厳しく接することができるようになったと思います。

森山 マネージャーとしては、スタッフの成長よりも「辞めさせないこと」に意識が向いていたと気づきました。人がいなければ運営ができないため、自然とそういう考え方を優先していたのだと思います。女性はいつか結婚をしてフェードアウトする、という先入観もありました。結果的に、男性からは「女性びいきの上司」と映り、女性には「なぜ信頼してくれないのか」と思われていたかもしれません。

その思い込みに気づいてからは、男女関係なしの公平な指導ができるようになり、店舗の雰囲気もよくなったと感じています。先ほど挙げたような不満が解消され、全員が仕事に集中できる環境になりました。

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インタビュー取材の様子(左:佐伯社長、右:森山部長)

経営視点のある、検討し得る提案が増えた

──今回は「女性社員」に向けた研修も実施されました。印象的な変化などはありましたか?

佐伯 提案内容に、経営視点が入るようになったことが一番の成果だったと感じています。創業時から「女性にとって働きやすい環境」を実現したいと思っていたので、女性社員からの提案には応えたい気持ちはずっと持っていました。しかし、コスト面や経営的なリスクまで考え抜かれたものが今まではなく、どうしても断らざるを得なかったんです。

それが研修後は「利益が出なければ還元できるものもない」という考え方をベースに、提案やプレゼンができるようになっていました。言い換えれば、経営者として検討に足るものとなり、吟味して反映しようと思えるアイデアが社内に増えたということです。

会社がまだ小さかった頃は、メンバー全員の意見を聞きながら制度を作ってきましたが、会社が大きくなるとそうはいきません。必然的に経営陣とばかり話すことが多くなり、漠然と「現場の声を聞けているのか……」という不安感を抱くようになっていました。だからこそ余計に嬉しい変化でした。

今後は、現場の社員やスタッフの立場からは見えない視点や情報なども共有しながら、議論を前に進めたいと考えています。

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森山 現場では、メンバー間や店舗間でのコミュニケーションに大きな変化があったと感じています。これまでは「お客様がこう困っていたから、こういう制度を導入すべきだ」という一方通行の主張がこれまでは見受けられましたが、研修後はお互いの立場を尊重しながらの意見交換ができるようになりました。

上司に対しても「言いたくても言えずにいた」という状況が解消され、心理的な安全、つまり「ここまで話しても大丈夫なんだ」という居心地の良さが感じられるなかで意見出しができるようになったと思います。女性社員からもらった感想がありますので、一部を紹介しますね。

自分が持つ偏見や固定概念を捨てて上司の提案を受け入れることが、会社や自分自身の利益に結び付くと気づきました。理解できなくても、まず動くことで新たな視点で捉えることができるようになりました。
上司に「普通」と言われるたびに疑問や違和感があったのですが、いつの間にか自分も同じように「普通はこうだから」と言うようになっていました。言葉に責任を持ち、安易に「普通」と言わないよう心がけたいです。
いい意味で自信をなくすことができました。「もしかしたらこういう方法もあるのでは」と思えるようになり、これまで以上に「相手の思っていることを引き出せているか?」と自分に投げかけようと思います。

女性マネージャーの誕生を実現する

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──研修の成果を活かした、これからの展望をお聞かせください。

佐伯 今回はリハビリサービスから選抜の、6名のメンバーに研修を受けてもらいました。今後は実際に出世してもらおうと考えています。そこまでやって、初めて研修の成果になると思うんですよね。

提案された企画についてもどんどん実行していきたいですし、研修の範囲も広げていきたいです。特に40代以降は、私も実感していますが、どうしても頭が固くなり人材育成に課題が生まれます。そのあたりをクリアにしていければと思っています。

森山 私からは、これまで無意識にタブー視していた「女性の体の仕組み」の部分にもマネージャーとして踏み込み、社内の働き方環境を整えていきたいと思っています。

また、プレゼンをしてくれた社員については、今回だけの提案にとどめず、実現するまでチャレンジを続けてほしいですね。せっかく生まれたチームですし、私たちも本気で取り組みたいと思っています。プランをさらに具体的に、細分化して、挑戦し続ける。頑張ってほしいですね!


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