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「女性活躍という言葉がなくなる日を目指して」/Surpass社長 石原亮子インタビュー

「女性活躍という言葉がなくなる日を目指して」。

「創業以来の抱いていた想いをこの言葉に込めました」と語る、Surpass代表の石原にインタビューしました!

プロフィール

石原 亮子(いしはら・りょうこ)
株式会社Surpass 代表取締役CEO

1979年、東京生まれ。20歳から大手生命保険会社でトップセールスとして活躍。一部上場企業からベンチャー企業まで100業種以上の営業実績を持つ。2008年8月「女性営業の力を社会的意義のある事業に活かしたい」と いう思いで株式会社Surpassを創業、代表取締役社⻑に就任、現在に至る。営業を通して、女性のエンパワーメントの向上に努める。LTV(永続的な信頼関係と売上の構築)を重視した女性による営業アウトソーシングのパイオニア。

Twitter @RyokoI6

日本社会から「女性活躍」という言葉がなくなる日をめざして

「女性活躍」という言葉がある時点で、本当の多様性は生まれていない

ーー改めて、ビジョンに対する想いを教えてください。

女性活躍という表現を使えば、おそらく連想するのは「男性vs女性」という対立構造……かもしれません。しかし私たちが伝えたいことは、もっと別のところにあります。一言でいえば「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」の実現です。

なぜそれが大切なのか?なぜいま取り組むべきなのか?

理由の一つに、SDGsの達成やESG経営の重要性があるのは確かです。でも私はそれ以上に「20年後の次の世代にどんなバトンを手渡すのか?」をすごく考えています。

私たち40〜50の世代が未来に大きな「負」を残してしまうことはもう明らかな事実です。だからといって、傍観者や批判者であってはいけない。1ミリでいいから解決に向けて手を打ちたい。

私たちは「女性活躍という言葉がなくなる日まで」という言葉を掲げ、真のダイバーシティ・エクイティの実現を目指しています。「女性活躍」という言葉がある時点で、本当の多様性は生まれていないのが現実です。

男性だから、女性だからではなく、まずは性差に関係なく「自由な選択」が当たり前の世の中になることが、イノベーションの第1歩だと思うのです。

最終的には性差だけでなく、LGBTQの方の視点、障がいのある方の視点、他国の方の視点、それぞれの視点があって初めて起こせるイノベーションもあると思いますし、そういった定義の言葉そのものがなくなる社会こそが、私たちの目指す未来です。

私が目覚めた、ニューヨークでの原体験

ーー何がきっかけでそこまで「ダイバーシティ・エクイティ」にこだわるようになったんですか?

振り返ってみると、20代で体験したニューヨークでの出来事が大きく影響しています。

当時の私は、20歳の時に起業を志して以来「ありそうでない、でもあったら使い続けたいサービス」を模索していました。具体的にはBtoB営業を中心に、ベンチャーから大手まで幅広く営業を経験し、海外にも50ヶ国以上足を運びました。

そのなかでもニューヨークは特別な街でした。3ヶ月に一度、金曜に有給を取り、木曜の夜のフライトで飛び、月曜の朝に帰ってくる生活を1年半で4回やったこともあります。

なぜそこまで夢中になっていたのか。きっと、アイデンティティを問わない街の空気感がそうさせたのだと思うんです。

なかなか起業に踏み込めない焦りや、任されていた仕事に対する責任など、たくさんのものごとを背負い込んでいた私。「こうでなければいけない」と思い込んでいた自分が、一瞬にして透明人間というか、何者でもない自分にさせられた感覚がニューヨークにはあったんです。

あの頃の私では自覚できなかった「女性だからこうしなければいけない」という見えない呪縛から解き放たれた感覚があったのだと思います。

それはつまり、偏ったコミュニティによる狭い視野ではなく、多様で幅広い視野を持つことで得られる「世界が変わる」体験です。

仮に生まれたばかりの赤ちゃんの可能性を100とするなら、性差という視点を持ち込むだけで可能性を50にしてしまいます。これは男性であっても同じことでしょう。障がいにしても、国籍にしても、LGBTQにしても、考え方はどれも一緒です。

偏った価値観が下す意思決定は、可能性を狭めるかもしれない。であれば、一度その枠組みを壊し、多様性のある組織へと変革する。

その第一歩として、今は「営業」「女性と仕事」についての価値観の変革を目指しています。

Surpassがいま、これからできること

写真左から取締役COO下川、代表取締役CEO石原、取締役青木
写真左から取締役・下川、代表取締役・石原、取締役・青木

ーー今後の展望について教えてください。

「女性活躍」と叫べば、vs 男性の対立構造がまだまだ目立つのが現実です。しかし本来は性別ありきではなく、パーパス(目的)を共有して、同じ方向に顔を向けることが大切です。

「私たちが担うのは、共通のパーパス(目的)を描き、今までの価値観に捉われない新しい未来をつくること」

行き過ぎた資本主義のなかで、偏った価値観で意思決定され続けた結果が、いまの地球環境や社会に反映されています。

私たちの世代は、どんなバトンを、次世代にどう手渡すべきか?

私たちの会社はまだ小さく、影響力は弱いかもしれない。それでも世の中に一石を投じるキッカケになれば幸いですし、傍観者ではなく1ミリでも解決へ向かうことで貢献ができればと思っています。

真の意味での「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」が実行され、可能性に溢れた社会の実現と、女性活躍という言葉がなくなる日を目指して。

そんな大きな未来像を一緒に描いていける方、心の底からお待ちしています。


インタビューは以上となります!最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

Surpassでは、新卒・中途に関係なく、一緒に働ける仲間を募集しています。まずはカジュアルな面談からでも構いませんので、お気軽にご連絡いただき、あなたの希望をお聞かせください。

お話できるのを、心よりお待ちしています!


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