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訪問自転車整備をやる理由 その2

こんにちは”SURLY”サリーです。
前回の投稿では、この業態をやる理由の一つを記事にしました。
今回は、もう一つの理由についてです。

この業態?って何のこと?

この記事から見てくださる方には何のこっちゃなのですが、
ざっくり”訪問型”の”自転車整備店”という業態の事です。
詳しくはこちらから だいたいその②とか読んでもらえるといいかもしれません。

もう一つの理由とは

もう結論から行きましょう。

僕の好きなメーカーや趣味だけの独りよがりなお店をやりたいから

これにつきます。
しかし、それなら訪問自転車整備などという真逆の自転車店とつながらないように見えるんですが、関係大有りなんです。

小売りが大変自転車業界

自転車に多少詳しくなってくると、特定のメーカーが欲しくなるものです。
~~のメーカーっておいてますか?
うちにはないねぇ
こんなことありませんか?
これ、全部やるのはスペースとかの問題だけではなくて、
”契約条件”が各メーカーで決まっているからなんです。
代表的な分かりやすい条件は以下です

  • 契約時に〇台購入

  • 契約時に〇〇〇万円購入

  • 年間〇〇〇万円販売

  • 年間〇〇台販売/うち契約スタート時に〇〇%分先に購入

とまぁこんな感じでしょうか。
メーカーによっては、この台数や額を増やすと、利幅が増えるなんてこともあります。
逆に年間〇〇台数販売するぞって目標たてて、利幅多くして、
それをクリアできなかったら、その分返すなんてこともあります。

やべぇことに契約は”毎年”

前段で挙げた契約は毎年更新です。
つまり、上記の契約を毎年結ぶ必要があり
複数メーカーやってると店内が自転車で埋まってしまいます
さらに、有名メーカーの一部は
”モノショップ”を条件に入れているところもあります。
モノショップとは、それ以外のメーカーは契約しない
つまりそのメーカーだけでやるってことになります。
トレックとかスペシャライズドとかはその筆頭かも知れない。

自転車にはサイズとカラーがある

契約べつに起こるのが問題が、サイズです。
契約はその時点でオーダーします。
その時点では具体的なお客様がいませんから、
サイズなんてあてずっぽうです。
さらにカラー展開まであると、その組み合わせは
こうして、何年もお店に残る在庫が生まれます。

そして、趣味全振りの自転車は売れない

これは、台数はもちろん、
納車までの期間も含めて売れないという事です。
僕が特に愛するメーカーSurlyは、完成車ももちろんありますが、
やはり、その人それぞれに合わせたパーツを選定していく、
フレーム組が主戦場
フレーム納期やパーツ納期、途中のパーツ変更/追加
お客様お渡しは半年以上なんてざらです。
もちろん金額も高いです。25万~は覚悟する必要があります。
パーツ選定にはマンツーマンで要望を聞き、
パーツの提案、相談をしていきます。時間はたくさんかかります。

趣味全開のお店だけではやっていけない可能性が高い

そういう事です。
通常の個人店では、売れ筋のメーカーを仕入れて、
で、経営に影響が出ない範囲で趣味路線を走るというのが僕の肌感覚です。
それをこの延岡市でやり切れるか? 無理だと僕は判断しました。
そのスタイルでは、大型店舗や既存個人店に太刀打ちできません。
契約や家賃などを何とかクリアしながら、
さらに知名度や立地条件などでビハインドの状態から
彼らのもつシェアを切り崩すのは至難の業です。
そもそも彼らと同じ戦場で戦うことが間違いです
彼らと競合しない、まだ手がついていないパイを取る方が合理的です。

だれもメインでやっていないそれが訪問整備

訪問整備であれば、だれとも競合しません。
そして、定期的な点検のお客様が増えてくれば、
泥臭い営業活動は必要なくなります。
ここまでで利益を上げ、
従業員を雇いトレーニングし、
人員を使った対応エリアの拡張が可能になります。
最終的に業務に僕が必要なくなります

1つ柱があるからこそ趣味に走れる

ここまで来てやっと僕は趣味の自転車店を開業できるわけです。
ライダーその人が、
本当に一生レベルで乗ることができる自転車を
そして、その自転車がライダーと一緒に居続けられるように
メーカーの契約や年間目標なんかを気にしたくないんです。
そのために必要なのは、収入の柱です。
その柱が、訪問自転車整備店でした。


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