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2024年 ヨーロッパ周遊記①

マルタ🇲🇹→イタリア🇮🇹(ヴェネツィア)→ベルギー🇧🇪(ブリュッセル)→フランス🇫🇷(パリ・モンサンミッシェル)

Phase1.旅立ち

このタイミングでヨーロッパへと旅立つ。
中2の頃にアメリカで2週間のホームステイをした。英語が話せない上にボディランゲージで伝えるパッションもない中学生の私は、ホストファミリーとコミュニケーションが取れず、日本から持ち込んだ「ハリーポッター(文庫版)」を読んで貴重な時間を過ごした。
「ビーチに行くよ」と言われた気がして向かった先が野球場だったこともあった。そこでもハリーポッターを読んでいた私をホストファミリーからどう思っていただろうか。
日本の文化紹介として折り紙を持参した。鶴を折ってくれと言われたのに折ることができず、紙飛行機を作って誤魔化した私をどう思っていただろうか。

海外の文化に馴染めないと感じた私はその後13年間、国内だけで過ごしてきた。卒業旅行も国内にこだわり、47の都道府県全てを回った。
実際、私は日本だけで十分楽しめる気がする。和食好きで英語が不得意なことを踏まえると、明らかに国内旅行向けの人間と言える。一方で海外に興味がないわけではなく、学生時代は世界史を専攻していたし、海外スポーツにも興味がある。大好きなハリーポッターの舞台はロンドン。

そんな折、転職が決まったことでまとまった休みを手にした。一般社会人が長期休暇を取れる機会は一生に何度もない。超円安という逆風はあるものの、海外に行くなら今しかないと思い、長年関心があったヨーロッパへ旅立つことを決めた。

成田空港で食べたカレーうどん(JPY1760-)
あまりにインバウンド価格

Phare2.最初の難関、ロングフライト

日本からヨーロッパはかなり遠い。直行便でも10時間以上を要するが、コストに制限がある一般人は乗り継ぎで向かう必要がある。今回は成田→ドバイ→マルタ共和国という航路を選択し、11時間半+6時間のフライトとなった。座席はエコノミー以外を選ぶ余地はなく、富裕層とのレベルの違いを実感させられた。
この半年前に中部国際→福岡→福江の1時間+1時間というかなり小規模な乗り継ぎを経験したが、それですらしんどいと思う私がいた。そのためこのロングフライトにはかなりの抵抗感があった。そんな私がどうこの関門を乗り切ったか(または乗り切れなかったか)を率直に記していこうと思う。

まず、私が選択したのはエミレーツ航空。あまり世界の航空会社に詳しくないが、ざっくり調べた限りでは比較的高品質なサービスを提供する航空会社だと思われた。ロングフライトに備え、予算に制約がある中で少しでもその苦痛を緩和できるようにバランスをとり、この選択に至った。

今回は成田を22時半に出発する行程を選択したが、結論として座席環境はわりと設備が整っているタイプの夜行バスとほぼ同じ水準だと感じた。
出発の2時間後と到着の2時間前に食事の提供があること、前の座席にモニターがついていること、SAの途中休憩がないことを除けばほぼ夜行バスだった。特に今回は両隣を人に挟まれた席だったため、初手の11時間半のフライトはほぼ修行のような気持ちで過ごした。

機内のモニターで到着予想時刻を確認できる
(しばらくして残り10時間の表記を見ると絶望)

事前対策として、アイマスク・ネックピロー・着圧タイツを用意して臨んだ。どれもそれなりに効果はあったと思うが、やはりぐっすり眠るというよりはまどろみと覚醒を繰り返す形になるので心身にかかるストレスは大きかった。
その一方で小さな子どもがぐっすりと眠っていたり、ご老人が元気に映画を見ていたりと、かかる負荷はかなり個人差が大きいことが推察された。こればかりは向き不向きがあるので、夜行バスで眠れないタイプの方は気合と覚悟を持って臨む必要があるだろう。私もその1人です。

乗り継ぎ後の6時間フライトは、新幹線で考えれば東京から新八代(熊本県)に行けるレベルには長尺なのだが、先ほどのロングフライトの感覚が残っているため、若干短く感じられた。ここでも2食分の食事が提供されるので常に満腹状態をキープして過ごすことになる。食事のたびにワンドリンク+小さめの水ボトルが提供されるので、初めの2時間を乗り切れば飲み物に困る心配はないと思われる。
そしてこのフライト、電車のように途中停車駅ならぬ途中停泊空港があった。ドバイからマルタへ向かう途中でラルナカ島(キプロス)に着陸して一部の人が乗り降りするのだが、もちろん日本語のアナウンスはないのでうっかり降りないように気をつける必要がある。(航空券を購入した時の案内には英語で記載されている。)
この停泊時間が地味に辛い。何かをできるスペースの余裕はないので座るかトイレに立つかで待つしかないが、人が降りて空いた席や共用部分の清掃が入るのでバタバタして落ち着かない雰囲気になる。到着してから再び離陸するまでに1時間以上かかるので単純に席で待ちぼうける時間も増える。何時に出発するのかアナウンスもないため、何も知らされずに待つ時間が長く精神的に疲弊した。

空港に着いた開放感でとりあえず撮った1枚
入国検査はパスポートを提示するだけだった

次回、マルタ編に続きます。

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