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【社会人5年目】転職活動の総まとめ

転職活動が終了したので、その道のりをまとめていきます。
最近は転職する人が増えてきたとは言え、私と近い年代の方が活動した記録はあまり残されていませんでした。そのため、特に20代〜30代の転職活動を進めている・考えられている方向けに参考となるような文章になればと思います。全部で6000字近くあるため、何回かに分けてでもお読みいただければ幸いです。

【自己紹介】

まずはどんな人間なのかを紹介させていただきます。私は大卒文系、社会人5年目の27歳で、職種は企画系の仕事をしています。会社の規模は比較的大きいものの、あまり応用が効かないジャンルの業界で働いています。

元々いつかは業界を変えたい、首都圏に住みたい、リモート勤務ができる環境に移りたいという思いがありながら、その実現には様々な課題があり、タイミングを伺う日々を過ごしていました。しかし、ライフステージの諸々を考慮すると転居を伴う転職ができるタイミングはこの先あまりないと感じたことから転職エージェントに面談を申し込み、現職の企業で働き続けながら並行して転職活動を開始するに至りました。

【利用したサービス・応募方法】

約2年前に転職活動をしていた(この時は内定を承諾せずに終了)時にも利用していた「doba」と「リクルートエージェント」の他に、今回は新しく「Bloom」にも登録しました。その他、ビズリーチやAMBI、パソナキャリアも検討しましたが、登録はしませんでした。これらは職種が営業であれば使ってみても良いかもしれません。もう少しハイクラスの方であれば「JAC」も良さそうな感じはしました。
また、エージェント以外にも直接(企業の採用HPから応募)やリファラル(知人の勤務先企業に紹介してもらって応募)でも応募をしました。
少しだけ転職エージェントについて触れますが、最大手はリクルートエージェントです。とにかく求人掲載数が多く、個人的にはアプリの検索UI/UXが優れていて使いやすいところも魅力です。ただし、1人当たりの担当人数が多いのか、担当エージェント(基本的には1人につき1人がつく)のフォローはそれほど期待できません。なかなか1度では連絡はつかないが必要な仕事はこなす、ビジネスライクな印象でした。dodaは対照的に丁寧なフォロー体制が特徴的で、親身になって一緒に戦ってくれる伴走者のような感覚でした。ただし、求人数が相対的に少なく、アプリの使いやすさも個人的にはイマイチでした。

【転職戦略】

叶えたい要素として、業界チェンジ&リモート勤務&都内勤務&年収UP(or維持)&キャリアアップ&会社規模の維持を掲げることにしました。
ざっくり言えば、転職は「業種」×「職種」で考えることになります。基本的に新卒のようにオープンポジション(不特定ポジション)で入社することはなく、職種(営業・マーケティング・人事など…)があらかじめ決まった状態で募集があり、その求人に応募していく形になります。そのため、企業に自分が志向するポジションの求人があるかどうかはタイミング次第・運次第です。

転職には、
①「未経験業種」×「未経験職種」
②「経験業種」×「未経験職種」
③「未経験業種」×「経験職種」
④  「経験業種」×「経験職種」
の4パターンがありますが、体感的な難易度は高い方から順に①→④となり、①が成功するのは第二新卒かよっぽど人が足りない企業というイメージです。
今回は業界チェンジとキャリアアップを目的として③を軸に転職活動を進めました。

【書類選考】

それぞれのエージェントと1時間程度面談をした後、軸や叶えたい要素に沿った企業に次々と応募していきました。エージェント経由での応募は、最初に作成する「履歴書(学歴・職歴などをまとめたもの)」と「職務経歴書(特に職歴についてどんな業務に取り組んだか、どんなスキルを持っているかを示すもの)」を基本は使い回すことになるので、就活の時よりも労力なく応募できます。その一方で、書類で落とされる確率は就活の時とは比べ物になりません。書類の作成に際してはエージェントに添削してもらうことが可能ですが、私の場合は数点細かい修正箇所をアドバイスいただけた程度だったので、そこまで丁寧な添削を受けるという感じではありませんでした。

私の場合は、およそ2ヶ月間で約50社に応募しました。前述の通り応募手続き自体はハードルが低いため、自分の経歴やスキルに対して少し高望みのような企業にも応募していたことから、応募総数は多くなりました。
結果として、書類選考を通過したのは50社のうち5社(通過率10%)となりました。そのうち4社は適性検査(webテスト・SPI・性格検査と企業により様々)がありましたが全て通過することができ、面接に進むことになりました。この5社は全てリクルートエージェント経由での応募で、直接応募・リファラル応募・doda経由での応募は全て書類で落選しました。
45社は志望動機も書かれていない応募書類だけで落選しているため、学歴・職歴・社歴・年齢などのステータスで判断される部分が大きいことは事実です。一方で運やタイミングの要素もかなり影響します。新卒採用のように選考スケジュールが明確に決定されている企業は少なく、大抵の場合は1ポジションにつき1〜2名の募集になるため、既に選考が進んでいる有力な候補者がいるとその時点で書類選考の門はかなり狭くなります。そのため、書類選考の結果であまり一喜一憂せず、書類が通過してから本格的な志望動機を組み立て始めるくらいの温度感で臨む方が良いと思います。

【面接選考】

まずは日程調整が必要になります。面接は基本的に平日に設定されるため、働きながら転職活動をする場合は現職業務との調整が必要になります。フレックス制度や在宅勤務制度があればそれなりに調整がしやすいかと思いますが、これらの制度がなく、残業時間も多く、外回りのような自由に使える時間もないとなれば、スケジュールがなかなか決まらず、転職活動が間伸びする可能性が高くなります。私の場合、在宅勤務はないもののフレックス勤務や半休を活用して何とか面接の時間を捻出しました。
面接は2〜3回のパターンが多く、業種や職種にもよりますが、1次面接はオンライン・2次面接以降は対面という形が多い感覚です。今回は偶然にも全てオンラインでの面接となりましたが、2年前に面接を受けた時は2次面接が対面でした。交通費は支給される企業と支給されない企業がありますが、支給されない企業はキャッシュ的に余裕がないか人材にあまり投資していない企業の可能性が高いことは否めないと思います。

面接時間は基本的に45分〜1時間で、面接官2〜3人を相手に候補者は自分1人です。
1次面接は「部署の上司(責任者)+人事担当者」というケースが多く、面接が進むにつれてに相手の役職が上がっていき、最終面接は「部署の役員+人事役員」というパターンが多い印象でした。人事担当者が全く面接に関与しない企業もありますが、その場合は面接慣れしていない面接官が相手になることに留意して話し方を考える必要があります。また、企業の中には自分1人に対して面接官が5人参加する企業もありました。

面接では順番の前後はありますが、どの企業でも概ね同じことを問われます。
これから書くことは少しテクニック論的な話になりますが、職務経歴書に記載した内容の深掘り対策のほかに「自己紹介・PR」、「転職理由」、「志望理由」、「キャリアプラン」、「逆質問」は最低限準備しておく必要があります。回答の際には自分自身の実体験を根拠に加えることで、回答に納得性を持たせることができます。
印象的だったのは、どの企業も逆質問(応募者から企業に対しての質問)にかなりの時間を割いていたことです。逆質問の数と質は志望度を測る上で大きな要素になるため、10個程度は考えておくと良いと思います。
また、2次面接や最終面接では、これまでの面接で得た情報を回答に組み込むことが有効です。実体験の話がありましたが、どこかで聞いたような回答に終始しないためには、自分自身が見たこと・聞いたことを反映させて言葉にすることが効果的だと感じました。
これ以外に「入社可能日」「希望年収」「併願状況」についても確認されます。入社可能日は余裕を持ったタイミング、希望年収はしっかり主張する方が結果的には良い方向に向かうと思います。併願状況については嘘をつく必要はないですが、同じ業界・職種でいくつか受けている程度の情報に留めておくのが無難です。

【面接結果】

面接の結果は当日〜1週間の間に来ることがほとんどです。通過している場合は早めに連絡が来ることが多いですが、翌日連絡で見送りのケースもありました。体感的には営業日ベースで3日以内に結果が来ない場合は通過していないパターンなので、心境的には難しいですが切り替えて次の準備を進める方が良いと思います。数日経っても結果が来な時のメンタル状態は、転職活動をする上で1番辛いだったことかもしれません。
エージェント経由で応募した場合は、同様にエージェントを経由して結果を受け取ることになります。その場合、ほとんどの企業からは面接を通過した場合も見送りの場合も何かしらのフィードバックを貰うことができます。何が評価されたか、逆を言えば何が問題点だったのかについて少しでも情報を得ることができるのはエージェントを利用するメリットの1つだと思います。直接応募の場合、就活時と同様に結果のみを通知されるケースがほとんどのようです。
また、エージェントによっては何人が選考を受けていてどんな状態なのかについての情報を獲得できることもあります。これは応募先の企業のスタンスにもよるので、貰えたらラッキー程度の情報なのかもしれません。

私の場合、結果として1次面接は3社通過(通過率60%)、そのうち2次面接があった企業は1社で通過せず(通過率0%)、最終面接は1社通過(通過率50%)となり、トータルの面接通過率は50%でした。面接選考は書類選考とは違い、企業側も貴重な時間をそれなりに割くことになるため、書類で多く通過させて面接で篩にかけるような企業は少ない印象でした。
面接で見送りになる理由は様々ですが、「他により優秀な候補者が存在した」ことがほとんどです。企業は募集をかける上である程度欲しい人材を事前にイメージしており、「性格的な相性」「スキルや経験のマッチ度」「年齢や役職のマッチ度」が想定モデルにどれくらい適合しているかが判断材料になります。これに加えて志望度や面接官の感覚的な要素を加えて総合的な合否判断をしているように感じます。そのため、応募する側としては求人表に記載されている情報から「企業が求めている人材」をどれだけ高い解像度で読み取り、それに対応した回答を組み立てることができるかが合否に直結します。

■選考結果まとめ
<書類>50→5
<適性検査>5→5
<1次面接>5→3
<2次面接(1社のみ)>3→2
<最終面接>2→1
<内定>1

【内定承諾・退職交渉】

最終面接を通過すると、最後の条件調整・承諾確認フェーズに入ります。企業から応募者に対して、法律で定められた書類である労働条件を明記した採用内定通知書が送付されます。企業によっては条件面談(オファー面談)の機会が設けられ、労働条件や今後のフローについて詳しい説明を受ける機会を設定されます。
実情としては、福利厚生や労働条件について確認できるのはここが最初で最後のフェーズになります。この段階では給与や評価基準、各種補助など就活ではタブーとされるような質問も可能で、年収交渉も試みることができます。エージェントを経由していればエージェントが間に入りますが、そうでない場合は企業と直接交渉する胆力が必要になります。
私の場合は補助制度の確認と、入社日・年収について交渉を行いました。結果として入社日は変更できましたが、年収交渉については他に内定を持っていなかったこともあり成功しませんでした。
一般的に内定の承諾猶予は1週間前後になりますが、企業によっては交渉次第で期間を延ばすことが可能です。入社承諾書に記名押印を行ったデータを送付することで内定承諾とみなされ、最初の手続きとしては終了になります。

一般的には内定承諾手続きと並行もしくは内定承諾後に、現職との退職交渉に入ります。退職交渉はまず直属の上司に1対1で時間を貰い、何月何日付で退職したい旨を伝えます。その後は上司の指示に従う形になりますが、所属長→人事の順で伝えるケースが多いようです。私の場合は、課長→部長→担当役員→人事課長の順に1週間ほど時間をかけて伝えました。
退職を申し出たときの反応は様々で、若干引き止めに近いようなやりとりはあったものの、近年は退職する人もそれなりにおり、基本的にはすんなりと受け入れられました。しかし、どうしても唐突な申し出にならざるを得ないため、どうリアクションして良いか困る雰囲気になることはありました。また、人事からは参考までにと、会社の改善点や部内の雰囲気についてヒアリングを受けました。
今回は申し出から退職日まで2ヶ月以上あったこともあり、交渉が難航することはありませんでした。有給消化の有無にもよりますが、退職日の2ヶ月前に申し出れば、ある程度有給消化をした上での退職が可能だと思われます。
その後、所属部署のメンバーに転職する旨を伝えました。20代・30代の若い層は転職にさほど驚かず、肯定的な感覚を持っていることが印象的でした。

【その後】

現在までに進行したステップはここまでになります。
今後は退職から入社に至るまで様々な手続きがあり、今回は転居も伴うことになるため、また改めて経過をまとめたいと思います。まだ退職までには2ヶ月以上あり、1ヶ月は有給消化期間に入るため、この貴重な時間を有益に使えるようにしっかりと計画を立てようと思っています。
この記事が何か1つでも皆さまの参考になれば幸いです。

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