26歳賃金労働者の読書記、2024年2月

2024年2月は2冊を読みました。
このnoteを読んでくださった方にも何か気づきがあればと思います。

裏日本-近代日本を問い直す-

大昔にブックオフで100円で買った本が出てきたので、読みました。

内容:不遇の裏日本地域

本書では、北陸と山陰を「裏日本」と定義し、近代日本の中央集権的な構造の中で、裏日本が軽視、あるいは搾取されてきたことを問題視し、以下2点を論点として語っている。
①中央集権的「分業」体制がどのように成立したかを明らかにする。
②裏日本に住む人々が、どのように克服したか。

感想

北陸新幹線は、来月の2024年3月16日、ようやく敦賀まで繋がりますが、新大阪までの全線開通は、まだ見えていないようです。一方の東海道新幹線はと言えば、全線開通してからもう60年経っています。よく考えると、この半世紀以上の差は当たり前のことではなく、国家として取ってきた政策の結果なのだということを痛感しました。

都市圏に資源、資本の集約を進めたことが高度経済成長に繋がったのは間違いないと思いますが、社会が成熟し、人口減のフェーズに入った現代においては、各地域の地域的特性、歴史的な経緯を正しく評価し、日本全国一体としての成長を目指すべきだと思いました。

日本の家族と戸籍
なぜ「夫婦と未婚の子」単位なのか

内容:戸籍は個人単位とすべき

以下2つの論点を材料に、戸籍を個人単位とすべきだとの主張をしている。

論点①戦後の戸籍はなぜ家族単位になったのか。
論点②家族単位の戸籍は戦後の家族にどのように作用したのか。

感想

そもそも、戸籍制度というものを、私たちはどれだけ理解できているでしょうか。
・何のためにあるのか。
・どういう成り立ちなのか。
・世界の他の国はどうなのか。

こうした基本情報を知らずに、例えば選択的夫婦別姓のような社会問題を語るのはあまりに空虚だと思います。

私も今回この本を読んだことで、戸籍の成り立ちの一片を知り、考えを深めることが出来たのが良かったです。また、論点②については、1人1人のリアルな国民が発する言葉を題材としていたので、自分の内面的な規範を考えるきっかけになりました。

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