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たくらむと、本質からずれる!の巻
朗読について書きます。
タイトルにあるように、何かしよう、どうにかしようとした時点で簡単に本質からずれていきます。
特に聞き手を意識して、いいところを見せようなんて思ったら、脱線してしまいます。
どう読むかではなく、何を言いたいかを読み解き、あなたのセンスで表現してみてください。あなたのこれまでの体験を踏まえ、あなたの身体の中心を貫いて出た言葉(あなたの本音、あなたの中の真実)で語ってもらうと、こちらの胸にも、びっしと伝わります。
外側から何かをくっつけるのではなく、自分の中心にいて、自分の中から湧き出してくるものを信じるのです。
と、書いても抽象的すぎますよね。
まず、いい声を出す必要もなく、うまく読むことも、間違えないようにするのも考えないでみてください。
アナウンサーや司会者が情報を説明するのとは、違うのですから。
技術的なことは、あとから繰り返すことで身につくので、まずは何回も黙読し、作者の意図を読み解き、登場人物の声が聞こえてきたら、または地の文を読む自分の声が聞こえてきたら、初めて声に出して読んでみてください。
最初から、声を出して読むのは非常に危険です。
その物語、作品がいったいどんな内容かもわからずに声に出していくのは、おかしいです。できないはずです。どんな人間なのか、どういう状況かもわからないのですから。
そして、内容をわからないまま読んだとして、その声を、耳は覚えてしまい、その言い方、読み方に固定されてしまいます。
いったんついたイメージを変えるのは、なかなかむつかしいです。
最初にできた固定観念から離れて、いろんな角度から考え、理解が深まると、俄然読みが良くなります。立体的になります。
それは、外側からたくらんだものとは違うもので、読み手の中心、奥深く、肚から出たものは、そのまま聞き手の肚にドスンと来ます。
たくらんだ読みは、あー、この人はこう読みたかったのね、とか、こういう風に聞いて欲しかったのね、とたくらんだことが伝わるだけになるのです。
それは、朗読に限らないかもです。
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