見出し画像

【特別号】クラウドファンディングでコロナの影響に打ち勝つ。ラフ次元梅村賢太郎さん。

すべての頑張る人を応援するマガジン、「灯台もと照らし。」

これまで、様々な分野で活動されている方を取材し、紹介してきました。

今回は特別号として、私が個人的に応援している芸人さんの素敵な取り組みについて、勝手に紹介させて下さい。

ラフ次元というお笑いコンビの梅村賢太郎さんです。

コロナウイルスの影響で、吉本の劇場が休演。

そんな中真っ先に立ち上がり、クラウドファンディングで、周りの芸人さん、スタッフ、そしてファンを巻き込みながら2度の無観客単独ライブを大成功させました。

人を巻き込む力や成功への道のりのストーリーが素晴らしいので、少しでも多くの人に知ってもらいたくて、拙い私の言葉になりますが紹介したいと思った次第です。

ちなみに、現在3度目のクラウドファンディングに挑戦中。

開始17日で、156万円以上の支援を集めています。


ラフ次元さんって?

ラフ次元さんは、吉本興業NSC大阪28期生の漫才コンビ。

「上方演芸協会しゃべくり話芸大賞」で2018年、2019年の2年連続準グランプリを、2020年「上方漫才協会大賞」では、「文芸部門賞」を受賞しています。

お金持ちで、帰国子女、そして現役の塾講師であるツッコミの梅村さんと、エピソードトークに定評のあるボケの空さん。

また、それぞれの特徴を生かし、梅村さんは、お笑いと勉強を融合させたイベント「うめゼミ!」を、空さんは、レストラン形式でエピソードトークをする「Ristorante Sora」を主催。

安定感のある漫才だけでなく、様々な分野で活躍されているコンビです。


劇場休演後すぐに動き出した

コロナウイルスの影響で吉本興業の劇場休演が発表されたのは、2月29日。

突然、劇場で活躍していた芸人さんのお仕事と、お客さんの楽しみが奪われてしまいました。

どうにかしようと、無料の配信や無料の発信でお客さんを楽しませる方法を考えて行動を起こす芸人さんたち。

とはいえ、終わりの見えない状況。無料コンテンツだけでは、芸人さんもスタッフさんもいつ生きられなくなるかすら分からない。

前例が無い緊急事態の中、発表直後は、芸人さんもお客さんも、戸惑いを隠せない様子だったように思います。

しかし、劇場休演の発表から2日後。

わずか2日で、梅村さんは立ち上がりました。

コンビのインスタライブ配信でこう発表します。

「クラウドファンディングで単独ライブをして、芸人さんスタッフさんのお仕事を取り戻します!」

状況が状況なので、今でこそクラウドファンディングを少しずつ活用する方が増えてきていますが、この頃はまだまだ芸人さん界隈では一般的なものではありませんでした。

皆がまだ混乱している状況の中、クラウドファンディングという初めての取り組みに踏み出したこの素早い行動力に圧倒されたことを覚えています。

もちろん色んな思いがあったと思います。

「このままでは生きられなくなる」

「芸人仲間やスタッフさんを守りたい!」

ただ、踏み出せた何よりの大きな理由は、家族の存在だったんじゃないかな、と私は思っています。

梅村さんは、結婚されており、お子様も二人。

自分だけではなく、大切な家族を守らないといけない。

その大切な存在こそが、梅村さんの背中を、大きく、強く、押してくれたのではないかな、と感じましてた。
(もちろんご本人の行動力と熱い気持ちがあってこそですが)


素敵な価値がみんなの勝ちへ

梅村さんが立ち上げたプロジェクトは、自分たちやお客さんだけでなく、周りの芸人さんやスタッフさんを救うことも目的。

梅村さんは自身のnoteで、こう綴っています。

素敵な価値がみんなの勝ちへ

芸人さんの、お客さんに笑いを届けたいという「価値」、
お客さんの、芸人さんを応援したいという「価値」、

それを、芸人さんスタッフさんが生活できる価値に変えることができたら、みんなの「勝ち」になるのではないか、という想いでした。

とにかく走り出した梅村さんでしたが、その行動力や熱い想いに心を打たれたスタッフさんが集まり、相方の空さん含めさらに強いチームとなって、プロジェクトはスタートしました。


有料化の弊害と人気

なんとかスタートを切りましたが、何もかもはじめて。内容から何から、手探り状態だったと思います。

最初の壁は、「限定配信にするか、公開配信にするか」という問題でした。

お金を集めて行う単独ライブなので、お金を払っていない人も観られるのは良くない。限定公開にするべきじゃないか。という懸念が生じたんです。

そんなときに力になったのは、ラフ次元さんを応援している方からの声でした。

クラウドファンディングを立ち上げてから、梅村さんはインスタライブで、「こんなことをしようと思う」「これはどう思う?」と、自身のファンに投げかけることがあったのですが、

その中で、上記の問題を相談したところ、

「皆に知ってほしいから公開配信にしましょう!」

「広まる方が私たちもうれしいです!」

不安とはうらはら、そんなあたたかいメッセージでコメント欄がいっぱいになりました。

人気者と比べると、まだまだ応援している人の母数は多いとは言えなかったラフ次元さん。

だからこそ、そういったひとりひとりの力強い声はかなりのパワーだったんじゃないかなと思います。

そして、そこから梅村さんの軸は決まったように見えました。

応援してくれる人たちの強い力を信じて、その人たちと協力しながら素敵な単独ライブを作り上げること。

そしてその分、その人たちに徹底的に楽しんでもらえる仕組みにすること。


自分に興味を持ってくれた人を徹底的に楽しませる

梅村さんの凄いところは、言葉と行動の熱量、そして、素早さ。

皆で作り上げる感覚をより強くするために、ライブの完成までほぼ毎日のようにインスタライブでファンと会議という場を設けていた梅村さん。

そのときに発する一言一言もとにかく熱い。

ファンの応援したいという気持ちをより強いものにしました。

そして、より良いものを作るために、毎日毎晩新しいアイディアを考えては、noteでそれを発信し続ける行動力と継続力。

梅村さんが生み出すひとつひとつのアイディアも、関わる誰もがhappyになることを細部まで考え抜かれたものでした。

ファンが参加して楽しめるように、お客さんに届けるポストカードのデザインはお客さんと共に作りあげられる仕組みに。

さらに、その200枚のポストカードには、ひとりひとりの名前を手書きで書きこみ、あたたかい気持ちをお客さんの手元に届けました。

また、ファンの口コミの強さを信じ、発信宣伝という部分も応援してくれている人たちに声掛け。

新しいファンを取り込むことすら、お客さんの楽しみのひとつに変えたのです。

とにかく、自分たちに興味を持ってくれている方を徹底的に楽しませるために、限られた状況の中でできる最大限のことを提供し続けました。


3年前に始めたインスタライブ毎日配信

梅村さんが、この状況の中でこんなにも行動し続けられたのは、3年前にインスタライブを毎日配信していた経験が大きかったようです。

3年前は、既に芸歴11年目だったラフ次元さん。

漫才の実力は評価も高い。大きい劇場の寄席でもちゃんとウケる。

ただ、やはり若い人気者には集客や人気では勝てないことが多い。

単独ライブのチケットも思うように売れず、悩み、奮わない毎日を送っていたと思います。

そんな中、とある後輩からある言葉を受けた梅村さん。

「インスタライブで頑張ってみたらどうですか?」

その一言を受けた梅村さんは、すぐにインスタライブを始め、毎日インスタライブで単独ライブの宣伝を行いました。

全員のコメントの読み上げや、買ってくれた方への手書きメッセージ、さらには、コメントをくれた方に直接チケットを届けにいくことも。

とにかく毎日毎日、インスタライブで、お客さんが喜んでくれることに注力し続けた梅村さん。

なかには、「インスタライブに狂った」という一部の声も。

それでも、毎日毎日できることを全力でやり続けました。

そして、梅村さんの熱い気持ちが見事報われ、単独ライブは満席。

そんな経験があったからこそ、配信しかできないという限られた状況の中、ご自身の熱い気持ちと努力で、興味を持ってくれる人に喜んでもらえる方法が身についていたのかもしれません。

そして、何より、これは本人も言っているのですが、単純にお客さんを巻き込みながら何かを達成することが向いていたんだと思います。


第一回単独ライブは大成功。そして・・・

梅村さんの毎日の留まることのない努力、そしてファンの熱い応援に心を動かされた人がたくさん集まり、第一回のクラウドファンデイングは483%達成、計48万3,500円の支援で終了。

そして、ネタ作り担当の相方空さんと協力し、単独ライブの中身を制作。

3月28日、たくさんの芸人さんを巻き込んだ単独ライブを達成させました。

まさに、素敵な価値を、みんなの勝ちへ変えた瞬間でした。

そして驚きなのが、そこで終わりではないということ。

勢いを止めないためにも、すぐに第二弾のプロジェクトをスタート。

しかし、緊急事態宣言が出た後の第二弾の状況は、さらに深刻でした。

第一回のようにコンビで会うことすら出来ない。

ただ、そこでも頭を捻らせて考える梅村さん。

結果、メインの単独ライブまで、色んな芸人さんと配信を行う「単独LIVES」という仕組みを作り、お客さんを飽きさせることなく楽しませ続けました。

そんな第二弾のプロジェクトは、第一弾の支援額を大きく上回り、117万6,520円を達成。

そして、フィナーレ。

コンビそれぞれが自宅にいるという状況の中でリモートで漫才をする、単独ライブを成功させました。


第三弾プロジェクト実施中

そして、第二弾の終了と同時に第三弾のプロジェクトを発表。

第三弾は少し角度が変わり、現役塾講師である梅村さんの経歴を生かした、オンライン授業を取り入れたプロジェクトになっています。

詳しくはこちら

現時点で、1568%達成中ですが、6月7日まで受付中なので気になるリターンがあれば是非です!

また、現在 ラフ次元チャンネル にて、定期的にコンビ配信や、オンライン授業を配信中。

一度覗いてみてください!


さいごに・・・

常に動くことを辞めず、熱い言葉と熱い気持ちで、たくさんの人の心を動かす梅村さん。

そんな梅村さんは、ついに先日「梅村コンツェルン」という屋号で起業されました。

私自身3か月間梅村さんの動きを見てきて、たくさん学んだことがありました。

とにかく行動に移してみること。
継続すること。
セルフプロデュースや、人の巻き込み方。

今後きっと、いや必ず、もっともっと大きなことをやり遂げてくれる方だと思います。

これからのラフ次元さんの活動、是非注目して下さると嬉しいです。


梅村さんnote

ラフ次元チャンネル


この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?