【不登校】フォローで自信を育む個別サポート
【けんしょう先生の今日のミッション】
今日は、正直、モヤモヤが残る授業となってしまいました。
そんな今日の僕のミッションは
「授業終了の直前にイライラし始めたワタルの機嫌を取り戻す」でした。
いつも通り真剣に学習に取り組む不登校のワタル(仮名)。
勉強中は集中していて、とても良い表情をしていました。
そして授業も残り10分ぐらいになった時です。
予想外なことが起きました。
なんと、ワタルが急にイライラし始めたのです。
その理由は、今のワタルには解けない難しい問題に直面したからでした。
しかし、今日はそうするわけにはいきませんでした。
なぜなら、ワタルをフォローする時間がもうなかったからです。
普段、僕が受講生に難しい問題や困難な課題と向き合わせたときには、
その後のフォローを必ずいれます。
凄い!よくできた!やればできるじゃん!
おしい!でもここまではできたね!次はいけそうだ!ちょっとこれは難しかったね。でもよく頑張ったよ!すごい!
難しい問題でイライラしても、やる気をなくしそうになっても、
まずはそこに向き合う環境を作ってあげて、最後までやりきる経験をさせます。
そして、それがどんな結果になっても最後に必ずフォローを入れて、
「難しい問題に向き合ったキミは、また一歩成長したんだよ」
というメッセージを込めた接し方をします。
それは口にすることもあれば、態度で示す場合もあります。
本人には伝えず、親御さんから伝えてもらうこともあります。
わざとらしいフォローではなく、
受講生本人が「オレ、ホントに頑張って成長した!」と身を持って実感してもらうためです。
しかし、今日はもう授業終了の直前。
フォローをする時間がどう考えても取れそうにありませんでした。
【自信を育む個別サポート】
僕は迷いに迷ったあげく、
今日は残り数分、「ワタルの機嫌をとる」ということに徹しました。
前半の80分は、とても集中したワタル。
その中でもワタルにとっては難しい問題にいくつもチャレンジしていました。
だから、最後のたった数問のせいで、イライラしたまま、嫌な感じで返したくなかったのです。
ワタルの性格を踏まえると、もしそのまま難しい問題に取り組ませても、その数分の間に解ける見込みもなく、ただ僕の解説を右から左に聞き流して、イライラしたまま帰ることは予想できました。
そうしてしまうと
ワタルの自信を育てるところか、自信を失っていまう可能性がありました。
ワタルは、自己肯定が決して高くないからです。
80分もあんなに集中して頑張ったのに、最後の10分のたった数問のせいで
やっぱりオレにはできなかった。
そんな気持ちには絶対にさせたくなかったのでした。
僕
「あ〜、この問題、めちゃ難しいな!もう今日はいいや!ワタル頑張ったし、残り5分だし、特別にオセロでもやって終わろうぜ!」
大好きなオセロを終えたワタルは、なんとか機嫌を崩すことなく、いつものように笑顔で帰っていきました。
【今日のふり返り】
今日は正直、反省が残る個別サポートとなってしまいました。
僕の授業プランの失敗です。
僕はいつも、もし困難に直面しても必ずフォローができるようなプランを組みます。
例えば90分の授業時間のなかで
前半→最近できるようになってきた内容
中半→難しい問題
後半→得意で楽しめる教科
このように、最後はできるだけ達成感をもって終えられるようなプランを練っています。
しかし、今日は、ワタルが好きで楽しめるはずだった英語のワークのなかに、まさかのワタルの苦手な算数の考え方を必要とする問題があったのでした。
最後は(僕の心の中では)ドタバタで終えてしまった、授業となってしまいました。
もちろん、授業後に親御さんへのふり返りシートではそのことも伝え、ご家庭でのフォローもお願いしました。実は時計を読むのが苦手ということもお伝えしました。
来週からは、時計の学習についてもサポートしていく予定です。
課題を見つけるたびに一つひとつ向き合っていくことも、1対1だからこそのサポートです。
【親御さんへ】
子どもへのフォローは大切です。
フォローとは、決して子どもの機嫌をとることではありません。
その行動や過程をフィードバックしてあげて、子どもの頭と心にきちんと落とし込めてあげることです。
怒ってるとき、叱ってるとき、頑張らせているとき、
そんなとき、子どもは自分が
なぜ怒られいるのか
なぜ叱られているのか
なぜこんな頑張らされているのか、
理解できていない場合があります。
だからこそ、その後のフォローで
「今の行動や過程には、あなたにとってこんな価値があったんだよ」と伝え、
子どもの頭と心で実感してもらうことが大切です。
今日のワタルへのサポート内容には反省が残りましたが、これを踏まえ、また来週からワタルの自信を育てるためのサポートプランを考え、実行していきます。
子どもだから、なんて関係なく、相手は立派な人間です。
こうすれば絶対にうまくいく!
こうすれば確実に自信が育つ!
なんて方法はありません。
子どもたち一人ひとりの状況に合わせて、その日の様子に合わせて、柔軟にサポートプランを練っていくことが、教育者として大切なことだと思っています。
お子さんが人生を力強く切り拓いていけるように、勇気と自信を育んでいきましょう!
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