ロジカル真王における論理的思考と推理

初めまして、さぷりと申します。
この記事では小学館から発売されたボードゲームである『ロジカル真王』について、個人的な思考と推理過程をまとめました。

ここではボードゲーム版の『ロジカル真王』のみを対象にします。Nintendo Switch版やカードの効果やルールが異なるLEVEL2は、私自身も未プレイなため、今回の内容には含めないこととします。

まずは簡単にゲームのルールを説明します。
各プレイヤーは0〜9までの10枚のカードから2枚のカードを隠しカードとして設定します。これら10枚のカードにはそれぞれ能力があり、これらの能力を駆使して、相手の隠しカードを先に2枚当てた方が勝ちという至極単純なボードゲームです。

次に各カードの能力について説明します。

『0:守護の盾』
相手は次ターン攻撃できない

『1:破壊の剣』
相手の手札を1枚破壊する

『2:連撃の銃砲』
このターンは2回攻撃できる

『3:循環の首飾り』
場のカードを1枚手札に戻す

『4:真実の杖』
隠しカードが4以下か分かる

『5:比較の指輪』
左右の隠しカードの大小が分かる

『6:予知の冠』
相手の手札を2枚公開する

『7:交換の外套』
隠しカードと手札を交換する

『8:回避の鎧』
次の相手カードの効果を無くす

『9:復活の玉座』
場にない数字を隠しカードにできる

手札からカードを1枚使用→相手の隠しカードを指定して数字を宣言→ターン交代
という流れでゲームを進めていきます。

どれも単純な効果ですが使用するタイミングによって効力は異なります。いかに論理的に最短ルートで相手の隠しカードを絞れるかというところがこのゲームのカギになります。

基本的なルールの説明は以上になります。
ここから先は『ロジカル真王』のゲームシステムからどういう思考・推理が最も勝利に繋がるのかという事を書いていきます。
あくまで個人的な意見であり、私自身がプレイする中での考察ですので必勝を約束するものではありません。ご了承下さい。

隠しカードの選択肢について
このゲームはお互いに0〜9の10枚のカードから左右に2枚の隠しカードを設定します。隠しカードの数字だけではなく、それが左と右のどちらに隠されているのかというところも当てなければなりません。
なので、隠しカードの組み合わせは90通りあることになります。
ちなみにこのゲームにおいて最速で勝利する方法は先行1ターン目に『2』を使用し、2回攻撃で左右の隠しカードを当てる事のみです。それは論理的思考でも推理でも無い只のラッキーパンチです。1/90が当てられるのであれば使って下さい。最強なので。

この90通りある選択肢から相手の隠しカードを絞っていく過程こそがこのゲームの醍醐味であり、私がハマったポイントでもあります。

使用するカードの能力について
このゲームをプレイし始めた頃は直感的に1ターン目に『5』を出し、2ターン目に『4』を使用する事が多かったです。
この動き自体は全く間違ったものでは無いと思っており、使用するプレイヤーも多いと思うので解説します。

1ターン目
『5』を使用する事で、左右の大小関係が分かります(仮に左>右とします)。この時点で90通りから45通りの選択肢になります。
ここで左に9宣言し、外れた場合には『左が9ではない』+『右が8ではない』ということが確定します。
そのため、左が9の組み合わせ9通りが除外されます。ちなみに右が8の組み合わせは5を使用した時点で、左が9の場合を除いて除外されています。
※右に0宣言でも『右が0ではない』+『左が1ではない』ことが確定

結果的に、1ターン目に『5』を使用することで、相手の隠しカードの組み合わせを90通りから36通りまで絞る事ができます。

1ターン目の宣言が当たった場合は後述します。

2ターン目
『4』を使用する事で、隠しカードが『0〜4のグループ』か『5〜9のグループ』のどちらに属しているのかが分かります。
1ターン目の結果を踏まえて、どちらの隠しカードを対象にする方が良いでしょうか?
この能力を使用した結果は以下の4パターンに分類されます。

1️⃣大きい方を対象にして4以下だった場合

2️⃣大きい方を対象にして4以上だった場合

3️⃣小さい方を対象にして4以下だった場合

4️⃣小さい方を対象にして4以上だった場合

それぞれのパターンを分析していきます。

1️⃣大きい方を対象にして4以下だった場合
左>右のため、左が0ではないことは確定しています。そのため、左の隠しカードを『1〜4』に絞る事ができます。
①左>右
②左の隠しカードが『1〜4』
の条件を満たす組み合わせは10通りになります。

2️⃣大きい方を対象にして4以上だった場合
1ターン目に左に9を宣言しているため、左の隠しカードを『5〜8』に絞る事ができます。
①左>右
②左の隠しカードが『5〜8』
の条件を満たす組み合わせは26通りになります。

3️⃣小さい方を対象にして4以下だった場合
①左>右
②右の隠しカードが『0〜4』
の条件を満たす組み合わせは30通りになります。

4️⃣小さい方を対象にして4以上だった場合
左>右のため、右が9ではない事は確定しています。そして、1ターン目の左に9を宣言しているため、これを外している場合は左が8以下となり、自動的に右が8ではない事も確定します。
①左>右
②右の隠しカードが『5〜7』
の条件を満たす組み合わせは6通りになります。

よって、2ターン目に4を使用した場合、
大きい方を対象にする事で『10通り』or『26通り』
小さい方を対象にする事で『30通り』or『6通り』
にそれぞれ絞る事ができます。

一見、『大きい方を対象にすれば確実に選択肢を絞れる』『小さい方を対象にすればリスクは高いが、成功した時のリターンは大きい』という印象を受けると思います。

しかし、これは2ターン目の話です。

そう、つまりこの前に相手のターンがあります。

各プレイヤーが使用できるカードは全て1枚ずつのため、相手が1ターン目に使用したカードは隠しカードに含まれていません。

先ほど2ターン目に4を使用したパターンを説明しましたが、相手が1ターン目にカードを使用した場合、どのように組み合わせが変化するのか見てみましょう。

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