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おすすめのTED talk ⑤(How bacteria "talk")

今日は私が大好きなTED talksの1つを紹介したいと思います。
(スピーカーマークの右側の吹き出しアイコンをクリックして「日本語」を選ぶと日本語字幕を付けることができます

私が細菌だとします。そして、あなたに感染したとします。仮に私が一人だけで毒素を出してもあなたに何の影響を与えることもできません。なぜなら、あなた(人間)は私(細菌)と比べてとんでもなく大きいからです。例えるなら、蟻が象を蹴っているようなものです。

しかしながら、仮に私(細菌)が自分の仲間(同じ種類の他の細菌)の数を知ることができたならば、ある一定数まで仲間が増えた段階で毒素を一斉に出せば、あなた(人間)に影響を与えることができます。

こうしたことを細菌が行うためには、自分と同じ種類の細菌のを知る必要があります。このプレゼンではその機構(クオラムセンシング)について語られています。また、この機構は、自分の仲間(自分と同じ種類の細菌)以外の細菌の数を知ることにも利用されています。

薬の開発の観点からみると、この機構が機能しないようにできれば、細菌は自分の仲間の数が分からなくなり、集団行動(毒素を出す、光るなど)をとるタイミングがわからなくなります。したがって、この機構(クオラムセンシング)を阻害する薬をつくれば、ヒトなどの生物にとって都合の悪い細菌に対抗できるはずです。実際にそうした研究はすでに行われています。

最後に、このプレゼンの発表者の方は自分の仕事のことを「crazy, delightful job」だと言っています。私は、これぞ研究者だなと思いました。
また、研究者に限らず、楽しいからやる、興味があるからやる。こうしたことが原動力になると、人はとんでもない力を発揮するものだと私は思います。

読んでくださいましてありがとうございました!