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FLOW 炎の12ヶ月 Vol.10 #10 Part 2


Part 1 : https://note.com/supes_t26/n/n9396d2f06ef9

曲終わりのMCで、ツアーから5年経って止まらずに音を奏でられているからこうしてAFRAともまた同じステージに立てた、と喜びを語った。
「インストかっこよかったっすよ」と感想を述べるKEIGO。
いつもは舞台袖で横から見てるため、正面から見るのは初めてだったそうだ。
「恍惚の表情だったよ」と冗談を言うとおどけた表情を見せるTAKE。
互いのリスペクトの中に笑いも忘れない微笑ましい一幕だった。

そして話題は共に歩んできたNARTOとの出会いへ。
「FLOWの歴史を振り返ると、アニメの作品と出会えてコラボレーションできたからこそ、
世界が広がって海外に行けて、FLOWを知ってもらうきっかけができた。
最初にコラボしたNARTOは、より世界を広げてくれたコラボレーションだった。」
「ナルトという作品への感謝、10枚目へ向けた想い、決してこれが終着点ではない」
そんな想いを込めた次の曲は、ライブ・スペクタル「NARUTO-ナルト-」のテーマソング、「光追いかけて」。

前に進もうとする強い想いの中に、不安や過去の後悔が同居する絶妙なバランスの楽曲だ。
アニメ縛りリターンズでも披露されたセピア調のリリックビデオと、キラキラとした光の粒のような照明が曲の世界観にマッチしていて、より感情移入させる。
優しく伸びやかな歌声と希望と切なさを感じさせるバンドサウンドが、不安な気持ちも間違いじゃないと認めてくれて、寄り添ってくれて、そっと背中を押してくれる。
「光追いかけて」は、NARTOのキャラクターと曲を聴いている自分たち、どちらにも届く応援のメッセージだ。

「それぞれの場所で繋がるぞ!騒ぐぞ!#10楽しみ尽くそうぜー!」というKEIGOの掛け声から後半戦へ!

警告音と共に「JOY神降臨中」と某アニメ風の映像が・・・!
ライブアレンジで追加されたイントロのギターソロから始まるのは「JOY TO THE WORLD feat.キバオブアキバ」だ。ゲストボーカルであるキバオブアキバみつるのデスボイスをそのまま音源で流しても違和感がないように、KEIGOがお面を被る演出がJOY神としてすっかり定着。
今回は武道館ライブから引き続きカラベラマスクで登場。
デスボイスのパートでは妬み僻みをぶちまける黒い欲望が迫ってくるような歌詞の映像、みつると掛け合いするSNSの自慢話パートはLINEのメッセージ画面風の映像が流れるなど、視覚的な演出も楽しい。
FLOWにありそうでなかったデスメタルサウンドに振り切った異色の激しい楽曲。
曲終わりにはやり切った手応えと共に、KEIGOがJOY神の仮面を宙に掲げる様子にもクスリとさせられ、最後まで楽しませてくれた。

全てを洗い流すような澄んだピアノの音色が鳴り、また世界観が一気に変わる。
雨の中、KOHSHIの感情迸る歌声が光として差し込んでくるような、「虹の空」。エモーショナルな楽曲にコーラスが重なり、こちらもいつものライブと変わらない熱量で歌い拳を上げる。
降りしきる雨、地面に落ちる雨粒、それらを4面のLED全てを使い一つの景色として表現しており、まるで土砂降りの雨が続くような苦しい胸の内、心の世界に入り込んで演奏しているかのようだ。
サビの「放て 虹の空」でKOHSHIが掌を高く掲げると共に、雨降る街、流れる雲に映像が変わり没入感が高まる。マイクをこちらに向けるKOHSHIに「My heart」と全力で叫び返した。
ギターソロ、そしてツインボーカルの掛け合いで心を燃やし走り切ったところで雨が上がり、ラストのサビで虹がかかる。
映像が曲の内容・展開とリンクし、曲の持つ力を最大限に高めていたことで、何度も聴いているはずなのに新鮮で感動が増す素晴らしい演出だった。

「俺たちは性別も年齢も仕事も違う、もっと言ったら言葉も文化も違う!
でも俺たちは繋がってんだよ!こんなときだからこそThe wordl is one!
でっかい声で言わせてくれ、音楽で世界を一つにしようぜ!!!」

KEIGOの熱いメッセージから「World Symphony」!
思わず笑顔で踊り出したくなるような西海岸パンクに、TAKEもリズムに乗せて片足を上げながら弾くTAKEをはじめメンバーもみんな笑顔でこの瞬間を楽しんでいるようだ。
側面にはAメロの歌詞に出てくる世界中の言葉が、背面にはこれまで世界中の国を訪れたときの映像が流れて、曲のメッセージをと相まってFLOWが繋いできたものをより強く感じられる。
サビではTAKEがギターを弾きながら合間に高く拳を上げるのがリズムに合って心地よい。
落ちサビで世界中の国旗がLED全面に映され、「僕ら理屈じゃない所できっと 言葉以上に通じ合えるはずだよ」という歌詞のメッセージがより響いてくる。
ラストサビではドラムパターンが変わりそれに合わせて手を振るのが楽しく、最後は「The world is one」のメッセージを共に歌う。
ライブアレンジで追加されたラストのアウトロ、楽器隊の決めで多幸感に包まれてクライマックスを迎えた。
「World Symphony」はFLOWが作ってきた音楽、繋がり、ライブを象徴するような一曲だ。

様々なクリエイターやアーティストとコラボレーションしてできたアルバムを改めて全て紐解き、「音楽は人を繫いでくれるし、繋がりをくれる」ことを実感したというKEIGO。
「音楽はなくならないし、絶対大丈夫だから」というメッセージを繰り返し届けてくれていたが、10回目を迎えて心境に少し変化が出てきたようだ。
「ただ待ってるんじゃなくて、ずっと我慢して閉じこもってやっと再会じゃなくて、前に進んできたみんなと会いたいし、考えて動いて挑戦して成長したFLOWで会いたい」という新たな決意を示してくれた。

「またみんなに会えることを願って」演奏する最後の曲「Good days ~君を忘れない~」。
80年代UKポップスや90年代オルタナ、シューゲイザーの要素を取り入れたミドルテンポの壮大なバラード。
旅立つ仲間に贈るこの歌は、別れの寂しさとGood daysと言える素晴らしい日々、良い出会いを思い返し、また再会を誓う。
サウンドを想起させるイギリスのような街並みと曇り空、静かに雪が降り積もるどこか寂しげな背景に包まれて、KEIGO、KOHSHIも静かにあたたかく仲間へのエールを歌う。
TAKEが今回唯一使用した黒のテレキャスター、シングルコイルのサウンドが切ない空の表情にマッチしている。
最後には子供のコーラスと共に、背景には旅立ちを見送るように雪が降り、余韻たっぷりにクライマックスを迎えた。
 
エンドロールは「光追いかけて -Crystal Lake mix-」と共に、最高の映像演出でライブを彩ってくれた4面LEDのリハーサル映像が。
そして、今月もエンディング後に新曲「United Sparrows」のサプライズ披露!
痛みや苦しみにそっと寄り添ってくれるこの曲は、先月よりもよりバンドサウンドの要素が強まったようにも感じる。
肩にそっと手を置いて一人じゃないと言ってくれるような音源Verと、楽器の生音が力強く手を掴んで引っ張り上げてくれるようにも思えるライブVer。
FLOWの寄り添ってくれる優しさ、想いが全面に出ているこの曲がシングルとなったことで、新たな一面として様々な場所で披露でき、より活躍の場が広がっていくのではないかと思う。
この新曲がこれからどんな進化をしていくのかますます楽しみになった。

7月26日はいよいよ最後のアルバム「TRIBALYTHM」!
多様性と共存、FLOWの音楽の傘のもと一つになるという世界観がどんなライブになるのか楽しみだ。

<セットリスト>
OP.OPSE
1.Oblivion
2.DARK SHADOW
3.魑魅魍魎
4.DECATHLON
5.#10band Inst
6.Steppin’ out
7.光追いかけて
8.JOY TO THE WORLD
9.虹の空
10.World Symphony
11.Good Days ~君を忘れない~
END.光追いかけて -Crystal Lake mix-
EN. United Sparrows

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