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トランスミッションⅡ

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トランスミッションⅠのミラーマガジンです。脆弱性が報告されたため設置しています。🌱参加者100名、フォロワ数150名、3000記事以上が収録されています。🌱コンテンツを広めたい方…
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2023年4月の記事一覧

#1169 上田薫から学んだこと

今回は、上田薫の名著『知られざる教育』『人間形成の論理』『ずれによる創造』から学んだことをまとめていきたい。 系統的知識はない 系統的知識、つまり子どもの外側に絶対的に存在する抽象的知識というものは無力である。 そのような知識を、教師が子どもに注入したとしても、子どもはそれを具体的な場面で転移させることはできない。 そもそも絶対的な系統的知識というものは存在しない。 知識というものは、ネットワーク構造をしており、他の知識と関連し合っている。 そして、そのような知識

#1273 子どもを見取る技術

授業における子どもたちの「個別最適な学び」を支えるためには、教師による「見取り」が欠かせない。 いわゆる「学習者理解」「子ども理解」である。 これが「個別最適な学び」の土台となり、それがALにつながり、子どもたちの資質・能力の育成につながる。 では、具体的にどのように「見取り」をすればよいのだろうか? 見取るための2つの視点(1)教師視点で「捉える」 まずは、教師視点で「捉える」ことが必要となる。 教師が「育てたい資質・能力」を明確にもち、それと子どもの現状を照ら

#1261 ファシリテーションのポイント総整理

これからの時代の教育では、絶対解を伝達するという「ティーチング」よりも、集団において納得解や最適解を導いていく「ファシリテーション」が重要となる。 以下では、複数の観点から、ファシリテーションの重要ポイントを箇条書きで整理する。 ・ファシリテーションの応用分野 ①人間系:教育学習型、学習・自己変容 ②社会系:合意形成型、民主性・納得感 ③組織系:問題解決型、合理性・効率性 ④複合系:変革型 ・ファシリテーションの原則 ①メンバーが主役で、ファシリテーターは脇役  ※

#1158 人間のための教育

上田薫の著書『人間のための教育』を読んだ。 ここには、「教師」という人間が、「子ども」という「人間」に対して、どのような姿勢で教育に臨めばよいかが記されている。 今回は、この著書から学んだことを整理していきたい。 教育の「結果」よりも「過程」を重視する 教育はとかく「結果」が重視されやすい。 「〇時間、指導した」「テストで〇点取らせてやった」のように、結果至上主義に陥っている。 しかし本来、教育というものは、そんな甘いものではない。 教師が指導したからと言って、

まのまとまに

まのまとまに まのまとまに まのまとまにまはひそむ まとまのまにまはまじる  まとまのまにまはいきるままならぬまにまはひそみまのまのひをともす  まとまのまにひはともる  まのまとまにひとひとひがままならぬまにまにまにまにまになるひがひがひとびとのひびになる ひはひにあらずひにあらずひすればひびとなる  ひびのひはひにあらずひはひにあらずひをひにかえるひはひびはひびとになるひびとひにんひびのひはまとまのまとたたかうひとひび ひびはひびととなるひにんひびと  まのまとマニ

きっかけ

高校卒業まで 実家の富山で家族4人で暮らしておりました。 大学入学を機会に実家を離れ それ以後は両親とは年に数回会う程度でしたが その度にいろんな話をしてきたように思います。 5年ほど前、父親に癌が発生しました。 小細胞肺癌。 やっかいなやつです。 それでも病気を治すために治療に取り組み 京都へ家族旅行にも行けるようになってました。 意外と大丈夫なのかな ラッキーな方の数字引いたのかなと 思ってましたが その後転移を繰り返し 2022年の1月20日亡くなりました。

「精神の糧」

「精神の糧」 2010年12月23日 「精神の糧」(1) 自明であるが、我々人間存在は生物に属している以上、生存の為には生命を維持する為の養分を必要とする。 人間に限らず、他の生命体も生存を維持する為には自然界、地球や宇宙からも可視、不可視に関わらず養分を得ている。こんな誰でも分かり切った事実は言うまでもない事である。だが、人間である我々は単なる肉体の生存のみならず魂、精神の養分をも得ているし、欲している。「人はパンのみに生きるに非ず」というよく知られた言葉がある。無

坂本龍一氏が去ってしまう覚悟はしていましたが、今も涙が止まりません。 思い出は語りつくせぬほど沢山。私は喪失と虚無の絶望に居ますがここサラエボの曇天下『 The Sheltering Sky』を弾きます。熱を帯びながらも彼方へ坂本龍一氏は去ってしまいました。ご冥福をお祈りします。

ショパン: 練習曲op.25-6, 3度のエチュード 

YouTube チャンネル登録して頂けましたら嬉しいです。宜しくお願い致します @aya_pianist フレデリック・ショパンは練習曲を24曲作曲しました。 作品12, 作品25 ぞれぞれ12曲 タイプの違う練習曲で、どれも技術的に大変難しい事で知られて居ます。 特にこの3度の練習曲は難曲中の難曲で、右手は3度の音程でテンポも速く動くので、苦手である事をよく周りの同僚から耳にします。 音楽はどれも大変美しく、個人的にはショパン全曲の中で練習曲集は、Best 3に入りま

ちょうのまい

ちょうのまい ちりぬるをはひさしくて ひたひたむきにちょうのまい  ふいのやみふゆ めのいぶきのみにたゆるひとひとのなみ くるいむかしにようまいの  ただひたむきのちょうのまい やみのうたげにたえぬるをいきしちに これひたむきのちょうにまい みえたりよめたりのたまわず ひとひとびとにまいくるへ しられずみられずうろたえず ひたひたむきにちょうのまい                        一九八三年十二月十六日

 「或る異端の書 」白闇秘聞

「或る異端の書 」                  白闇秘聞 一体、誰がこの秘界の光景に耐えられ得ようか。 あらゆるものが混然かつ一瞬に変容する様を・・・ 空間や時間が融合しつつ歪み捻れ、そのなかに異様なる形態、色彩、叫音が明滅しては絡み変化する。 この界の一切のものらは全体の断片であり不可視の神経のような糸に繋がれてもいる。そのものらから放たれる名状し難い響音や色、様々の光りの乱舞、その軋みたるやおぞましくもまがまがしくもあり、何とも例え難き・・・