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ヴラッドウェビナー(20200830)

大阪に越してきて、3週間程度が経とうとしております。
生活に関して言えば、思ったよりも困ることなく快適に過ごしております。
システマして、映画観て、本を読んで。結局やっていること自体は特に変わっておりません。
まだ、食事処がイマイチ掴みきれていないので、早く自分に馴染むお店が見つかればなと思っております。(詳しい方は是非教えてください!)

システマに関して言えば、神戸と西宮に一度ずつ挨拶に伺い、それ以外は場所と時間の都合がいい大阪の方にお邪魔しております。もっとぶらぶらしたい気持ちはありつつ。


僕のような流れのシステマーはある程度慣れてはいるのですが、インストラクターによって言葉や表現が異なるので、意外とそこで躓くことがあります。こちらにきて久しぶりにそれを感じました。

自分の中の身体と言葉が一致しないのです。これに関しては誰が良くて誰が悪いというものでは一切なく、司馬遼太郎と池波正太郎の文体が違うように、ただ異なるものです。
(ちなみに私は司馬遼太郎先生の著書を読むとき、文体に馴染むまでにかなりの時間を要します、馴染めばスラスラ読めるのですが。。面白いものです)
しかし、言葉というのは厄介なもので先入観を産みます。なので、実は同じようなことをやっているのに、ついつい言葉に引っ張られて混乱する。
なので、できるだけ身体の知性。大阪代表の大西さんは”Body Intelligence”と言っていましたが、身体の知性、感覚に任せられるようにすることが大事なのだと思います。

そうした身体知性の妨げになる、頭のテンションをリラックスさせる呼吸のワークを先日8月30日のウェビナーでヴラッドが教えてくれました。

その名も「クリアブリージング!!」

っていうらしいです。
皆さんも名前に引っ張られないように注意してください。

ヴラッドのセミナーでは時折出てくる、身体の部位に頭から順番に呼吸を通していくワークです。
まずは仰向けになって、鼻から吸って、口から吐く。
1段階目は、鼻から吸った呼吸を頭の中に通して、胸の上部まで入れて吐いていく。
2段階目は、みぞおちまで。
3段階目は、腹部まで。
4段階目は臀部。5段階目は膝まで。
セミナーによっては、足先までやったこともある気がしますが、今回は膝まででした。
ちなみに文章なので番号をつけたり、細かく区切ったりしていますが、気にしすぎないようにしてください。僕もいいかげんですから、ヴラッドが言った通りではないかもしれません。

胸の上部まで入れた時には頭の重さを感じ、頭をリラックスさせていきます。
頭がリラックスしてきたら、首、肩をリラックスさせます。
みぞおちまで入れた時には胸をリラックスさせます。そうすることで、目もリラックスしてきます。
腹部まで入れた時には上半身全体がリラックスしてきます。そうすることで、耳がリラックスして、よく聞こえるようになってきます。外の音がどう聞こえるのかを感じてみてください。
この、腹部まで入れた時の状態で歩いてみると、ミカエルのように重いけど軽く歩ける状態になるとヴラッドは言っていました。他の状態の時にも歩いてみて比較してください。


また今回の中でフィジカルの呼吸と精神的な呼吸があるとも言っていました。
フィジカルな呼吸ができてから、精神的な呼吸へというワークの流れだったので、おそらく外側での呼吸と、より内側での呼吸ということなのかと思います。

基本的にはクリアブリージングの状態で歩く、エクササイズを行うという3時間でした。
結構きついワークもありましたが、そのときにヴラッドは「諦めない」ということを強調して言っていました。負荷を軽くしてもいいれども諦めない。

特にきつかったワークとしては、スタティックでのプッシュアップとスクワットでした。
スタティックも普段とは違う体勢や高さにして、あえてテンションが溜まるように行いました。身体にはテンションを溜めても、精神的には楽でいられるように呼吸をする。
内側の自由を獲得するための呼吸とエクササイズでした。


また、今回のウェビナーでヴラッドはa lot of freedomという言い方もしていました。僕の中で「自由」という言葉は1つのもの、唯一無二の概念として考えていたのですが、ヴラッドの中で自由というのは増やしていけるものという認識なのだと気づきました。日本語と英語の違いなのかもしれません。

今までスタティックの時にはフィジカルな呼吸でリラックスしようとしていましたが、今回のウェビナーで身体的にテンションが溜まっているときにも精神的にはリラックスしている状態にできると習い、スタティックや対人ワークで実際に行ってみました。

そうすると身体に負荷がかかることで縮まった内側が元に戻っていく感じがありました。

「これは新しい感覚だー」と思ったのですが、よくよく考えてみると、最近大阪でやっている内側が伸びる、内側を伸ばす感覚に近く、大西さんが描いてくれた絵はこんな感じなのではないかと親和性を感じました。

そして、少し経ってからふと「これは去年あたりにザイコが言っていた、阻害された呼吸を回復させる感覚なのでは?」と思い立ち。。
もう1年半かーと思いを馳せるのでした。

微妙にインストラクターによって表現も異なりますし、英語なのかロシア語なのか、はたまた日本語なのか、それも通訳が入るのかどうかによっても言葉というのは変わってしまいます。

なのでできる限り、頭をクリアにして、身体での感覚として身につけたいなと改めて思った次第でした。


さて、少し長くなってしまいましたが、今回のウェビナーで最も印象に残ったのは、ウェビナー最後の質問コーナーでのヴラッドの答えです。


「ミカエルといる(システマをしている)といつも新しいことに出会える。
システマをしていることで、たくさんの良い人に出会うことができる。
ヴラッドの場合は奥さんのヴァレリーさんともシステマのおかげで出会った」(大意)といっていました。


今回のセミナーと関係ないといえば関係ないのですが、「なぜシステマをしているのか」と聞かれたときに、「はて。なんでだろう?」と思うことがあるのは、僕だけではないと思います。

武術など変わった趣味を持っているだけで、「なんでやっているのか」、「なにを目指しているのか」、と聞かれることが多くあるようで。その中でもマイナーなシステマをやっているとなおさらのような気がします。

システマを始めた頃は「ミカエルやヴラッドのように強くなりたい」、「強いストライクが打てるようになりたい」などあったような気がしますが、今はマスター達に尊敬し、憧れこそあれど、なにか始めた頃の感覚とは違うような。

そんな中ヴラッドの新しいことに出会える。素敵な人々と出会い、トレーニングができる。というのはシステマらしくとても美しい回答のように思えました。

私自分の実感としてもこの2つは強くあり、常に新しいものを見せてくれるマスター達と、素晴らしいシステマーの方々に出会えたというのが、今も続けている要因なのかもしれません。

さて、9月に入り、今まではモスクワに行かなくては受けられなかったインターナショナルセミナーがなんとウェビナーで日本からでも受けられます。久しぶりにザイコにも会えるのではとか、チラッとヴラッドも出てくるのではとか色々と考えてしまいますが、どうなることか。。

楽しみですね!


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