「可愛い」を定義しない最近のアプリの話

一体「可愛い」の定義とはなんなのだろうか。

先日髪を切ろうと思い立ち、どんな髪型にしようか悩んだので、pinterestというアプリを使って、アイデアを見つけようとした。
pinterestとはいわゆるアイデアの投稿場所で、
短編動画や写真を中心とした投稿で溢れている。

中でも海外の子の投稿が多く、まるでお人形さんのように造形されたその顔面が画面いっぱいに溢れて、それはそれは見ていて楽しい、まるで美術館にいるかのような気分になる。

次の瞬間何を思ったか私は検索欄に
「pretty girl」と打ち込んでいた。
もっと、美しいその子達を「アート」として鑑賞しようとしていた。

しかし映し出されたのは一面真っ白な画面
いくらスクロールしても真っ白だった。
私の頭も真っ白になった。
みんなが検索してそうな「pretty girl」がまさか出てこないだなんて。

焦って他の言葉でも検索してみた。
「cute girl」「sexy girl」「attractive girl」...
また出てこなかった。
girlがダメならboyはどうだ。
またまたハズレだった。

私は哲学をした。思考に耽った。
なぜ出てこないのか。答えは簡単だった。
「可愛い」「魅力的」「セクシー」を括らない為だった。

当たり前だけど、私たちは一人一人個性がある。
何が好きか、嫌いか、どんな人がタイプか、そうでないか、何を可愛いと思うか、思わないか。

そういう多様性に広く寄り添う為にはそういう言葉を定義しないことが必要になっているんだと思う。

私みたいに検索した人には期待はずれに感じられるかもしれない。
でも、「可愛い」が出てこないことを私は全力で肯定したい。
それぞれの「可愛い」に正解不正解なんてなくてあなたのオリジナルの「可愛い」を貫いていいんだよ、というメッセージのように響く。

SNSのキラキラした世界に打ちひしがれて周りと比べてしまう人が増えているご時世、こういう取り組みをするアプリが増えていくことが求められるのだろう。

私はpinterestを通してハッとしたのである。

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