見出し画像

渋谷で南インドカレー(ポークピンダルー)を食べる

その日は朝から猛烈な雨が降っていた。
台風13号が関東に接近しているという。
まだ小笠原諸島周辺をゆっくりと北上しているにも関わらず台風が作った雨雲の影響で、東京は大雨だ。
わたしはというと、これまで従事してきたプロジェクトが終了となり、次のプロジェクトに本格的に参画するまで1週間の休みをもらっていた。
休み期間のため、娘たちを保育園に送っていくのはわたしの役目である。
保育園までは、500mぐらいの距離にあり、子どもを連れて「歩いて」いくには少し大変なため、自転車を使っている。
そのため、雨でも降ろうものならなかなか大変だ。
子供達が濡れないように、雨よけカバーを設置して、自分はカッパを着る。
保育園につくと、なかなかの土砂降り具合になかなかに濡れている。
顔面はカッパをきても避けようがないので、びしょびしょになっているので、タオルで拭いながら、保育園への登園をはたす。
保育園に着くと知っているお母さんたちが、同じように玄関前でカッパをぬいだり、雨を拭いたりしている。
このときばかりは一緒に戦ってきた同士のような感覚で「今日の敵はなかなかの強敵でしたね。」と、いった感じで、今朝の雨がどれだけ強かったか、びしょ濡れ具合を共有し合う。

お昼前にスパイスカレーがたべたいと思い、渋谷に行く準備をする。
その頃には雨の峠は超えていたようだ。
適当にスパイスカレー✖️渋谷とかで検索してみて、まとめ記事みたいなものに出会う。
その中から、適当なところを見繕う。
この時の個人的な判断基準は「死ぬほどの繁盛店は選ばない。」ということだ。
生粋の関西人だからなのかわからないが、「待つ」という行為が大嫌いだ。
その意味では東京の連中は(主語が大きい)、どうしてあれほどまでに「待つ」という行為をすんなり受け入れるのか。
ディズニーランドで特訓されているからなのか。
あちらこちらの繁盛店で当たり前に列をつくって1時間前後なら平気で並んでるように見受けられる。知らんけど。
なので、味ももちろんのことだが、レビューを見て「並ぶほどの店なのか」というポイントはチェックしている。

そうして選んだのは「ポークピンダルー食べる副大統領」という宇田川にあるお店だ。
ポークピンダルーというのは、南インドのゴアという地域発祥のカレーのことをそういうのだそうだ。
酸味と辛味が絶妙なバランスで成立する美味しいカレーだった。
店主はネパールのかたで「なんで副大統領なのか?」という、もうかれこれ2000回ぐらいは聞かれただろう質問をしてみる。
するとゴアという地方の発祥で、ゴアという名称が、当時アメリカの副大統領だった、「アルゴア」を想起したため、そのようにしたのだ。と教えてくれた。
「全然、大した理由なんてないんです」と少し照れながら答えてくれたが、「いや、充分な理由ではないか。」と思った。
1日限定40食だそうですので、ぜひ行ってみてはいかがだろうか。

p.s.ほとんど並ばずに入れました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?