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2022年の買ってよかったもの / Best things of 2022

年の瀬の航空機内で振り返る、今年のお買い物記録。

2019年は福岡の仕事場にて、2020年は健康診断で訪れた金沢にて、2021年は那覇の自宅にて、各年のお買い物を振り返ってきました。
2022年は、ドタバタと慌ただしい移動が続く12月の流れの中、沖縄から九州へ向かう旅客機の中で書いています。

今年のお買い物を改めて振り返ってみて気づいたのですが、2022年発売の「新商品」を買わなかった1年でした。

スマートフォンは、2021年に買った Apple iPhone 13 Pro Max と Google Pixel 6 Pro のまま。
毎年買っていたラップトップやデスクトップといったマシン、タブレットの類も気づいたら買っておらず、数年ぶりに前年とほぼ同じマシンやデバイス・環境で仕事をしています。

結果、2022年は「新しいアイテム」ではなく「ちょっとしたギャップを埋めてくれるアイテム」が揃いました。

The EDC Camera, RICOH GR III

RICOH GR III

仕事用とは別に、日々持ち歩くカメラとして Leica Q2 を使っていまして、撮るスピード感も撮れる写真もハードとしての作りも、あらゆる角度で大好きなカメラなのですが、スマートフォンのように肌身離さず持ち歩くには少々厳しい重さ。
Q2 とスマートフォンの間を埋めるようなカメラは無いものか、と探した結果、定番の GR に落ち着きました。

Q2 同様に、撮ったその場で WiFi を介してスマートフォンへ RAWデータを転送可能。GR に求める立ち位置は「スマートフォンのカメラの代わり」なので重宝しています。

スマートフォン上でのコンピュテーショナル・フォトグラフィーは日々進化しているものの、光学系の制約や物理的なセンサーサイズの小ささが写真に与える影響を超えることはまだ出来ていない、と GR で撮影した写真を見て実感します。

圧倒的な安定感と音質の ALLEN & HEATH Xone:96

ALLEN & HEATH Xone:96

学生の頃、京都でDJのキャリアをスタートしてから早20年が経ちました。
その間、ターンテーブルやミキサー、オーディオインターフェース、コントローラー等、さまざまにツールを使ってきましたが、2003年の早い段階からPCでDJをするスタイルに移行していたため、継続して買い替えてきたのはオーディオインターフェースくらい。

さらに近年は、どこへ行っても Pioneer DJM-900NXS2 がほぼ常設で、USBケーブルを介してラップトップと接続すればセットアップが完了。箱に持ち込むデバイスは、ラップトップとコントローラー、ヘッドホンのみで済むようになりました。

オーディオインターフェースを持ち運ばなくなり、荷物が減ったことは喜ばしいことなのですが、Pioneer の D/A の音が好みではないこともあり、自分のオーディオインターフェースを持ち込んでいた頃に比べると出音が気持ちよくなく、DJブースに立っていても不満が残ります。
そこで、あれこれ試行錯誤してみた後に「ミキサーごと持ち込んだ方が、確実で早いよね」という結論に至り、Xone:96を使い始めました。

4バンドEQと2系統のフィルターを備えたフルアナログのミキサー部も、肝心の D/A & A/D も僕の好み通りで、ヘッドホンでモニターする出音からして、他のミキサーとは全く別物です。
House を鳴らすと、英国ブランドの機材らしい、芯のあるキックとベースが気持ち良く抜けてきます。

思えば、DAC は CHORD や ifi、アンプは Cambridge Audio、リスニングのスピーカーは KEF や B&W、PAスピーカーは Turbo Sound が好きなので、体感して楽しむ音については、イギリスで設計された機材の音が僕の好みであるようです。

ライブでの音作りに特化した操作系が楽しい Elektron Octatrack MK II

以前は、自分でトラックを作ったり、ライブアクトをしたり、といった活動もしていたのですが、最近は音を触る機会といえば、編集している映像にあわせて音を作るくらいのもの。もっぱら Ableton Live の中で完結する作業ばかりになっていました。

そんな日々の中、突然に思い立って、 Octatrack MK II を入手しました。
もしかすると、DAWの中に閉じた音作りのプロセスに窮屈さを感じていたのかもしれません。
Ableton Live と Push の組合せでも Octatrack 同様に、ライブ感のある演奏ができるのですが、DAWレスで音を作り込んでいく楽しさは、身体性の拡張を実感できます。

2022年12月頭に沖縄・那覇で展示した作品「MOSASIS」のライブ・インスタレーションで使ってみたかったものの、映像のプログラミングと音作りに手一杯で、 Octatrack MK II でのライブの仕込みまで間に合わず。MOSASIS の次回の展示で投入できるよう、日々練習中です。

MOSASIS 展示・ライブインスタレーションの様子 (Instagram Stories)
https://www.instagram.com/stories/highlights/17958408536054711/

出先に気軽に持ち運べる IK Multimedia iLoud Micro Monitor

モニタースピーカーは Dynaudio のBMシリーズを20年近く愛用していまして、外出先で IEM やヘッドホンで作業したものを持ち帰り、BM でチェック & 修正する、というのが最近の使い方になっています。 (写真の左側に写り込んでいるのは、那覇の自宅に置いている BM5A Compact)

しかしながら、移動が多い仕事柄、BMを置いている拠点に都合良く滞在できるタイミングは年々少なくなってきており、移動時の機内に持ち込む手荷物と一緒に運べるようなモニターはないものか、と探したところ iLoud Micro Monitor に辿り着きました。
そのコンパクトさとは裏腹の音を出す eve audio SC203 の半分の重量ながら、出先の現場やホテルで使うには十分なモニターとして機能します。

背面のボリュームは12時、 EQ は High・Low ともに FLAT で、スタンドに立てない限り DESK の設定で使っています。

ポケットに入れて持ち運べるスマホスタンド JOBY GripTight ONE Micro Stand

Google Meet や Teams、Zoom などで使用するWebカメラをあれこれ買い替えた結果、画質と使いやすさにおいて Poly Studio P5 を選ぶに至りました。しかしながら、PC に接続する Webカメラを使うよりも iPhone や Google Pixel のインカメラを使った方が、持ち運びの面でも運用面でも良いことに気づきまして、コンパクトなスマホスタンドとして JOBY の GripTight ONE Micro Stand を使い始めました。

かなりコンパクトに折り畳むことができ、充電ケーブルやバッテリーとともに持ち運んでもかさばりません。

現時点で最高峰のノイズキャンセリング精度 Plantronics Voyager 5200

Apple AirPods Pro や SONY WF-1000XM4 のように、自分が聴くためのノイズキャンセリング・イヤホンは十分すぎるほど実用的なものが多数出回っています。

一方、周囲がうるさい環境で自分が話す際のノイズキャンセリング・マイクは、まだまだ性能が不十分なものが多く、「ノイズは消えるけれども、自分の声にもノイズ・リダクション処理がかかってしまい、相手に届きにくい」か「自分の声は届いているものの、ノイズキャンセリングの精度が低く、余計な雑音と不快感も相手に届けてしまう」のどちらかの製品がほとんどです。

そうした中、ノイズキャンセリングの精度を追い求めて、さまざまなヘッドセットやイヤホンを使ってみた結果、 Voyager 5200 がしっくりきました。
周囲がうるさい環境で通話していても、しっかりとクリアに自分の声だけを相手に届けることができ、周囲の状況を気にすることなくオンラインミーティングやワークショップをなめらかに進行することが出来ます。

そのノイズキャンセリング精度は、下記の動画で確認できます。多くの方がお使いになられている Apple AirPods Pro との比較も含まれていますので、精度がわかりやすい内容となっています。

サイズがコンパクトなところも気に入っており、前掲の GripTight ONE Micro Stand とともに、日々持ち歩いて使っています。

「新しいものが大好きな超ミーハー」という自覚があったのに、ついに新商品を何も買わずに迎えてしまった12月末。
来年のお買い物は、一体どうなっているのか、自分の興味関心の行く末が楽しみな2022年の年の瀬です。

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