ベッコウゾイの一番おいしい食べ方の結論が出ました
釣りに行きました。
釣行は秋口の女川スーパーサバ爆発祭りのウハウハを皮切りに、初冬から一匹も釣れてませんし、寒さで三回死にかけました。
冬は釣れないから、女川行って寒かったら直行で帰ろう、あわよくば夢を語れでラーメン食べて、ウマヅラでも買って帰ろう、と約束してペニっさんを誘い、中川家にも声をかけました。
全然期待してなかったのに凄いのつれた…。
ベッコウゾイ(タケノコメバル)は、三陸沿岸付近だとやたら巨大化するらしく、60cmを超える個体もいらっしゃるとか。もはや丸太じゃないか…。
40cm前後でしたが、信じられないほど暴れますね!私は基本的に魚とやりとりしてる最中、焦らないときはないんですが、負けねー!と思うほど長いやりとりで久々にエキサイトしました。楽しかった…。
食ったことないし、そもそも売ってるとこすら見たことないので持って帰りました。
迫力あるな〜。
標準和名がタケノコメバルで、東北ではベッコウゾイって呼ばれてます。べっ甲柄でしょう?
怪我しながら捌いてみたのですが、骨を切るときは関節に入れる、三枚おろしは最初にガイドラインを入れる等、きまぐれクックを見ていなかったら死んでいたかもしれません。ありがとうかねこさん…。
ベッコウゾイの刺身 肝付き
肝もうまいらしいので捨てずに付けました。
食べてみると、なん、味、味なくない?上品っていうか、食感だけクロソイで味なくない?いや若干甘みはあるかな、味なくない?
肝と一緒に食べても印象の薄い…ついででどんこ肝和えも作っていたので尚更です。肝でどんこに勝てる魚などこの世に存在しない(どんこ教信者)。
あんなに頑張って捌いたのに&ソイって育つのに時間かかるからリリースしたほうがよかった罪悪感に苛まれました。
半身だけ引いたので、残ったサクはとりあえず昆布締めにしよう、値段に文句を言いながら、せっかく昆布も買ってきたし。
昆布を酒で拭いて、サクを上下で包み、ラップでグルグル巻きにします。
一晩冷蔵庫に置きます(24時間経過)。
こんな感じ。
開けると…。
いい感じじゃないですか!
ベッコウゾイは締めてから鮮度が暴落する、透明な身が白濁するとネットで見てから心配してたけど、昆布締めって本来この色しとるやないかい!
たまらずまな板の上からつまみ食いしてみると、なんじゃこりゃ!昨日と格が違う!美味すぎる!
淡白な身から水分が抜けて、昆布のうまさが入った、だけの味じゃない(気がする)!
昆布のポテンシャルが凄まじいか、ベッコウゾイの熟成が優秀なのか、どっちなのか!わからん!
どちらにせよ、味も食感も、非常に昆布と相性のいい魚です。
早く食べたくて盛り付けが適当になる。
熟成するとねっとり柔らかくなるのがお約束ですが、ファーストタッチはようかん、その後噛めばソイ特有のジャキジャキの歯ごたえがあって最高です。大好きな部類の刺身。
本当においしいです。虚無に向かってガッツポーズしました。
今後ベッコウゾイは絶対に昆布締めにしよう、そう誓いました。
おいしく食べることが供養、という言葉はあまりよく思っていなかったのですが、まずいと思いながら食べることは生命に対する侮辱なんだと、そういうことを伝えるための文言なのかとしれないな、と思いました。
今シーズンもう一回ぐらい行きたい、三陸ロック!
2022年12月5日 追記
多忙が続き、ようやく釣りに行けると意気込んで牡鹿周辺に挑み、やったった!!!
約1年越しの再開で大変うれしく思い、やっぱりベッコウゾイは「ファイト」という所感です。全身で戦わないといけないほど力が強い!大好きです。
ほんでもって、昆布締めが美味しかったのは昆布のうまみじゃないか説を払拭すべく、さばいてプレーンで寝かせたのですが、プレーンでもびっくりするほど味が出て絶品のお刺身でした。
おそらく、「ベッコウゾイはまずい」と言う人は、締め後すぐに食べている。
ソイの仲間は、死後すぐに身が白濁し始めるから、活締が最善という話をきいたことがある。
ベッコウゾイに関しては、絶対に寝かせるべき。
雲泥の差、偽り無く雲と泥ぐらい味が違う。
ヒラメの熟成が1を2にする工程だとしたら、ベッコウゾイの場合、1が100になる。それぐらい価値のある行為である。
結論:ベッコウゾイは釣ったその日に食べず、寝かせること!
(ベッコウゾイは肝も美味しいので、身と一緒に食べたいところだが…)
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