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鳥類は飛びやすく進化した

鳥類が恐竜から進化したというのは知っている人も多いかと思います。

恐竜というとかなり幅が広いですが、鳥類は恐竜の中でも獣脚類という分類の恐竜から進化したと言われています。

獣脚類というのはティラノサウルスなどの肉食の恐竜のことです🦖

ティラノサウルスの姿からするととても飛ぶように進化できるとは考えられませんが、様々な進化を経て、現代に生きる鳥類へと姿を変えてきました。

その進化のいくつかを紹介します。

まず1つ目に、骨の軽量化です。

飛ぶためには腕である翼を羽ばたかせて重力に逆らわなければなりません。
重力に逆らうというのはなかなか大変なことで、少しでも飛びやすくするため、鳥類の骨は中身がスカスカになっています。
緻密骨と呼ばれる硬い骨の層を薄くなっており、これにより体全体の重さを減らすことができます。

2つ目に胸骨の発達です。

鳥類は哺乳類などの動物に比べるとかなり胸骨が発達しています。
飛ぶためには大きな胸の筋肉が必要なります。
この胸筋を支えるために胸骨が頑丈に作られています。

さらに、胸部の椎骨(胸椎)にも特徴があります。

哺乳類では胸椎の一つ一つが関節を形成していてある程度可動性がありますが、鳥類は胸椎がくっついています。これを癒合胸椎といいます。
くっつくことで可動性はなくなりますが、より頑丈になり、翼を羽ばたかせて飛ぶときの安定性を高めることができます。

最後に鳥類の呼吸法についてです。

鳥類は哺乳類同様に肺で呼吸を行っているのですが、肺のほかに気嚢(きのう)と呼ばれる鳥類に特有の袋を持っています。

この気嚢という袋構造は肺に繋がっており、上空での呼吸を効率化することに役立っています。
哺乳類では息を吸うときは空気が肺へ送られ、吐く時には肺から空気(呼気)が出ていきます。

一方で鳥類では息を吸う時に肺と気嚢の両方に空気が満たされます。
そして、息を吐く時には肺から空気が出ていくところは哺乳類と同じなのですが、同時に気嚢が収縮し、中の空気が肺へと送り出されます。

つまり、鳥類では息を吸う時も吐く時も肺に空気を送ることができます。
これにより、酸素の薄い上空でも効率よく空気を取り込んで、ガス交換ができるわけです。

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