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誰かの横で

おはようございます。さぼてんです。
今日は以前読んでいた小説について書こうかなと。
内容を伝えられる技術もなければ、小説を毎日読んでるみたいな人間でもないので、読んだ人しか伝わらないかもですが、読んだことない方はぜひ読んで欲しい。

2回目を味わったのは町田その子さんの「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」でした。

1回目を読んだ時、溺れるスイミーの主人公、唯のセリフ「私は群も、無理なのです。たったふたりきりの群れすら、構築することが苦しいのです。」に心打たれました。
環境やその人にとどまり続けることを苦しいと思う描写は気づけばポロポロと涙が出てきてしまいます。望んでいるのにそれができない苦しさが凄く伝わってくる。町田その子さんの表現の仕方がとても素敵な一冊です。

2回目読んだ時も溺れるスイミーの印象が強く、またも涙してしまいました。そして2回目は「誰でもいい、誰かの横で笑顔で暮らせている唯に」といつかどこかで会えたらいいと言える宇崎くんに心を打たれました。

自分でなくてもいい、誰かの横でもいいからと、他人の幸せを願えることって本当にすごいことというか、愛だなと思いました。普段愛とは何ぞやと思っていますが、なんとなくこれが愛なのかも?と…。相手のことを全て受け入れられる、そんな強さを持っている宇崎くんを素敵だなと。

2回目にしてまたも素敵な表現を見つけられてとても嬉しいと感じたのと、私もこんなふうに誰かの幸せをただただ願える人間になりたいとも思いました。

「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」大切な一冊になりました。

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