見出し画像

電子帳簿保存法 対策記録 システム選定編

中規模企業で働いているサラリーマンでございます。ただいま経理で勤労中の身。
幸か不幸か2022年に施行された電子帳簿保存法改正の対応業務に携われたので、その実務の対応の記録を載っけていきます。
細かい法律の概要などは割愛していきます。

同じように実務で悩んだり、迷ったりしている人のためのヒントになる記事になれば幸いです。

導入編②のあらすじ・・・システム導入するために必要な保存容量と機能を調べたで!システムの導入にはJIIMA認証とやらが役に立つらしい。

【システム選定編】

JIIMA認証と呼ばれるものがあることをシステム担当から教えてもらいました。

JIIMA認証を簡単に説明すると、『日本文書情報マネジメント協会』が提供してる認証で、認証を受けたシステム(ソフトウェア)は電子帳簿保存法の法対応要件を満たしてますよーと言う証明書みたいなものです。

なんだー。じゃあその認証受けてるとこから選べばいいじゃん。

と思い、認証を受けているシステム一覧を見たところ・・・

なんかめっちゃ数ある!
こんなにあるん?多すぎん?

という事ですぐには選べず。
結局はシステム担当が懇意にしている取引先や、会計ソフトを販売している会社から電子帳簿保存法に対応したシステムがでてないかを確認する事に。

結果、ウチの会社で欲しかった機能(別記事の導入編②を参照)をある程度もってる+JIIMA認証持ち(当時は認証予定も含めて)3つのシステムが導入候補になりました。

システムの導入にあたって、次の5項目で評価をしてからシステム導入を決定しました。

①コスト

いうまでも無く重要な要素でしょう。
7年(または10年)運用して最終的なコストがどのくらいになるのかを見据えます。
タイムスタンプ機能や他の便利機能などが追加オプションになる場合には、その分も合わせて確認が必要ですね。

②使いやすさ

うちの場合、遠方の拠点の事務とかおばあちゃんだったりするのよ・・・
パソコンを使い慣れているような若い人しかいないならともかく、パソコンに慣れてない人の目線も考えないといけませんね。と言う事でシステムのわかりやすさも重要です。
複雑なシステムになるとパソコンアレルギーを発症する人もいますので、実際に使用する人のITリテラシーがどの程度なのかも把握しないとですね。

③手間の削減

法対応の事だけを考えた場合、どんな方法を選択したにせよ導入コストを上回るコスト削減効果はないと思ってます。(異論があるかもしれないが・・)
となると如何にスムーズに手間なく導入し、法対応した状態に持っていけるかが肝です。
規模が一定以上の会社であれば、業務フローや編集・閲覧の権限付与が重要になってくると思いますので、設定に手間がかからないシステムが望ましいですね。

④使用制限に関しての情報

サブスクで使用するシステムにありがちな、基本料と追加課金の料金プランの確認です。
例えば、基本はユーザー数が10人までだけど、月額+3000円でさらに10人使用可能になりますよーみたいなやつです。
このタイプのシステムを導入する場合は、コストの項目にも書きましたが長い保存期間と今後の電子化資料の増加を見据えて、余計なコストアップや制限による不都合がないかどうかを考えましょう。
使用人数に限らず、タイムスタンプの回数や保存容量にも課金要素がある場合もありますので、よく確認しましょう。

⑤データを保存する際の大きさの上限

これは容量の大きいデータが保存対象になってる時に確認してください。
『10GBまで保存可能なクラウドだけど、一回の保存では最大30MBまでしか入りません。』とかの場合があります。
メールでやり取りするPDFの請求書とかほとんどのデータは小さいとおもいますが、中には顧客との取引データが一つのPDFに一月分まとまって出てきてデータがめっちゃデカいみたいなパターンで、そのままだと保存出来ない場合があります。(うちの会社はありました。)

以上の要素を加味した結果、当社は無事に一つのシステムを導入することになりました。
(ぱちぱちぱち👏)

ざっくりとした導入システム説明

・クラウド型でサブスクプラン
・容量と使用人数に制限有り
 (増やす場合は追加料金がかかる)
・タイムスタンプ機能(追加オプション)
・閲覧と編集権限の設定機能
・会計システムの仕訳とURLで紐付け可能
・削除防止&修正履歴が見れる機能
・検索項目を自由に追加可能

一応、AI-OCR機能も追加オプションでありましたが、こちらは一旦見送りました。

便利なシステム導入したぞー!
これであとは使い方を社内に通達するだけだ!

と思ってた時期もありました・・・
電子帳簿保存法、そんなに甘くはなかったです。

【実務疑問編①】につづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?