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第9話「借金返済への道の巻」

「あぁ!おもてぇ!腕引きちぎれる」
「異世界救ってきた勇者が何言ってんだ、キビキビ働けこのやろ」
「こんなにゴミ溜め込んでた奴は誰だっての、」
「めんごめんご」

薔薇男爵ゴミ処理場
この隠れ家コミュニティ全体のゴミを受け持つゴミ処理場、有機ゴミは肥料などへ、無機物のゴミなどは無機物を分解してくれるデッカい芋虫が担ってくれている。ゴミから足跡がつき隠れ家がバレるので隠れ家内でゴミ処理を済ませるほかない。

地産地消、家畜のフンやトウモロコシ、じゃがいも栽培などの絶妙なサイクルで隠れ家の生態系が回っている。
隠れ家のゴミを一手に引き受けているので、薔薇男爵はなかなか忙しいらしい、薔薇男爵お疲れ様っス。

「よし!これで最後のゴミだな!」
「ありがと〜おつかれ〜みつるん、せんきゅっ!ちゅっちゅっ❤︎」
「めぐみ……(ᵕ᷄≀ ̠˘ )」
「ちょっとぉ、しらけすぎ!今日はみつるの歓迎会も含めてパァッとパァ〜ッとやっちゃいましょ」
「お前が飲みたいだけだろks」
「あっバレちった?すんませんすんません」
(多分色んなところがぬけてるせいで借金も膨らんだんだろうなぁ〜)
「とはいえゴミ溜めすぎでしょ、めぐみさんお金ないのにゴミ処理だけで6万取られたよ?」
「へへ...もうマイナスだしこれ以上減っても同じよ……」
「……お金どうするつもりなの?!」
「だ!大丈夫だって…麻雀とパチンコで一発当ててくるから」
「もうそれで破滅してるんでしょ?自己破産手続きとかないの?」
「親にバレるからやだ!やだ!やだ!」
「おいおいおいおい逆にもう親にバレた方が楽だろ、you know?」
「あ、あと!自己破産したら財産差押えとかあるから、」
「あるから?」
「こ、この杖が、」

さして珍しくもない素材が使われた、かなり年季の入った杖をめぐみが見せる

「これにそんな価値あんの?」
「歴史的価値がある品だって、でもそれよりも私にとって大切で思い出深い杖なの……」
「よし!それ売りに行こう!」
「やだぁ、ねぇやだぁ、やだあ!えぐっえぐっゔえ」
「そんなに手放したくないの?」
「あっはい」
「はぁーちな借金返済の目処とか計画はちゃんとあるの?」
「まかせときなさいって!このめぐみ様に!泥舟に乗ったつもりで!」
「泥舟って...」
「大丈夫!大丈夫!破滅一歩先程度だからまだ間に合うって!爆笑」
「死なば諸共、一連托生、漢みつる、泥舟乗ります!」
「よぉ〜いった、まぁでも、真面目な話、これからの借金返済のためにも自己破産してブラックリスト載りたくなかったのよ」
「ほぉ〜」
「ブラックリストに載ると危険度の高い前線キャンプに優先的に回される噂があるから、出来ればブラックリストにのりたくないってね!」
「ぽぅ〜🕺」
「まぁ簡単に言うと戦って勝つ、そして借金返済!これしかないっしょ!」
「あぁ〜死にたくねぇ、まぁでも異世界村生活初日に命の恩人の借金返済のために動き出すってのも悪くないってか?」
「よろしくね」
「シャッスシャッス」

こうして大した計画も建てずにめぐる借金返済のため動き出すのであった。

めぐみの借金返済編が始まる

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