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7. 小説MCH - フレアと父「優秀な姉妹」(修正ver.4 2024/1/6)

「今回はな、"水の村" に、どうやらとても優秀な姉妹がいるっていう話があってな。いつもの "炎の種火" の確認ついでに、一体どんなものか、様子を伺いに行ってきたんだ」

「へー!それでどうだったの?」

 フレアが興奮気味に先を急かすと、父はさらに話を続けた。

「いやそれがな。その姉妹は実に評判通りで、なかなか優秀な子たちだったんだ。あれはまさに将来の有望株に違いない。きっといい "水のヒーロー" に育つと思うぞ」

 将来の若い "ヒーロー" 候補について、とてもうれしそうに話す父の顔を見ていると、フレアはまるで自分が褒められているかのように、うれしい気持ちになってくるのを感じた。

「しかもな。前評判によれば、姉が相当優秀だっていう話だったんだが、いやいやどうして。あの妹の方も、なかなかなモノを秘めている感じがしたぞ。
 妹の方は、背格好もお前と同じくらいだったし、もしかしたら将来は、お前のいいライバルになったりするかもしれないなぁ」

 自分の話に、息子の興味を引きたい父親が、多少の作り話を盛り込むことも、たまにはあるだろうが、この父の話ぶりは、まんざら冗談ではなさそうだった。

「えー!いいなぁ。それだったらさぁ、ボクにもお兄ちゃんが欲しかったなぁ!そしたらさ!"炎の村に優秀な兄弟あり!"ってウワサになったりしてさっ!
 "しかも実は、弟の方が優秀らしいぞ!"、な〜んて話が広まっちゃったりしたら、それはもうたまらないよなぁ〜!」

 フレアは口元をゆるませながら、興奮気味にそんな妄想にふけり始めていた。

「いやいやフレア。今さらそんな "ないものねだり" をしても、しかたがないんじゃねぇのかなぁ?」

 突然、自分の空想世界にふけり始めた小さな我が子に、少しだけ苦笑いをしながらも、いつものアゴひげをくるくるやりながら、やさしい笑顔でこう続けた。

「お前には、お前にしかできない役割が、きっと必ずあるはずだ。まずはそれをちゃんと見つけて、しっかりまっとうしていくんだぞ」

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※この小説My Cool HEROESは、ジェネラティブNFTコレクション「My Cool HEROES」の背景に流れるストーリーをまとめた中編小説です。

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