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舞台『ジャンヌダルク』いつの時代だって男女差別は苦しい

「どうしていけないのですか?私が女だからですか?」
約600年前のフランスで、ジャンヌダルクが放った言葉である。

彼女は13歳のときに、神様から「フランスを救え」と授けられた。使命を果たそうと、次期フランス国王にまで会いに行く。そこで浴びせられた言葉は、「こんな女に務まるのか」だった……。

清原伽耶さん主演の舞台『ジャンヌダルク』を観劇した。
この舞台伝えたかったのは、男女平等の必要性なのではないだろうか?


女だからと疑われるのは、あまりにも苦しい。

ジャンヌダルクは、神様の声が聞こえる選ばれし人だった。ある日「イングランド軍に攻め込まれているフランスを救うには、シャルル7世を王にする必要がある」と言われ、会いに行く。おそらく、使命感に満ち溢れていただろう。

面会の場でかけられた言葉は、あまりにもひどいものだった。「完全なる処女であるのか確認する」多くの男性がいる前での発言。当時は普通だったのかもしれない。だがもしも、王に会いに来たのが男性だったら、ここまでするのだろうか……?怒りが込み上げてしまった。

完全なる処女だと認められたジャンヌダルクは、フランス軍の司令塔を任されることになる。しかし、困難は続く。もともとフランス軍を率いていた人から、「お前には無理だ」とはっきり言われてしまうのだ。

そこでジャンヌダルクは言った。私が女だらかですか?

聞いていて苦しかった。きっと、ジャンヌダルクも口にしたくなかったはず。男女は関係ないんだって、ジャンヌダルクが誰よりもわかっていたから。


なぜこんなことを書いたのかというと、新卒時代の悔しい出来事を思い出したから。

私は大学卒業後、訪問販売の会社に入社。毎日インターホンを押して、商品のセールス営業をしていた。玄関先まで出てきてくれる人は、ほとんど優しかった。だけど、中には若い女だからという理由だけで断る人もいた。

性別も年齢も変えられない。女も若さも武器になるけれど、時には批判する材料にもなる。なんて冷たい世の中なんだと、当時はひどく落ち込んだ。

600年前も今も、固定概念を変えるのは難しいのかもしれない。これも個性の1つなのだろう。

結果的にジャンヌダルクは、フランス軍の司令塔となる。理由は複雑だったけど、フランスのために躍動した彼女は、とてもたくましかった。

ジャンヌダルクみたいに、逃げずに物事をはっきり言える女性になりたい。
そう思った。


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