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日本酒の製造に関してつらつらと


自己紹介とnoteを始めたきっかけ

 佐賀県鹿島市で酒造業を営んでおります矢野酒造の9代目蔵元 矢野元英(やの もとひで)と申します。27歳で蔵に戻り、もう15年ほど経ちます。世相の変化や社会的なショック、様々なライフイベントを経験しながらすでに40歳を超えた矢野ですが、時間とともに日本酒に対する考えかたや価値観は大きく変化しました。しかし、酒造りに掛ける情熱は若かりし頃のままだと自負しています。いや、むしろ挑戦したいことは年々増えているかもしれません。
 いつまで現役で酒造りができるかはわかりません。ただ、事実として、仕込みの本数が年々増え、酒造りが長期化おります。それは以前よりも体力や集中力が求められることと同義です。年を取るにつれ、仕事量に対して反比例的に低下していく私の体力と気力(情熱は失っていないはず)を実感し、毎年の仕込みに、より真摯に、より計画的に相対することをあらためて決意しました。そのためには、日々の気づきをを明文化し、記録にとどめておくことが重要ではないかと考えた次第です。また、これを読めば私あるいは矢野酒造の日本酒に対する考え方がわかるようなそんな記事群にしたいと思っています。(雑文になるでしょうが)

矢野酒造株式会社について

 佐賀県の南西部鹿島市にて、寛政年間(1790年代)に酒造りが始まったと文献には記されています。もっとも、当時は矢野酒造という商号もなく「木下 常右衛門」なるご先祖様が、現在の会社の場所から3,4キロ離れた山の麓の方で酒造りを始めたということらしいです。2代目当主の際に、現在の矢野姓へと変わっていますが、経緯は明らかではありません。
 「竹の園」、「肥前蔵心」という代表銘柄をはじめ、「パンダ祭り」シリーズや「雄町うりの少女」といったOEMに近い限定流通商品も販売しております。製造数量は年間400石程度(一升瓶40,000本くらい)。10月半ばから4月上旬まで。4人で週に2本くらいのペースで酒を仕込んでいます。細かい商品説明については、おいおいやっていくことにします。

今後の記事の方向性

 ここでは私が日本酒に対して感じていることや日々の気づき、皆様に知っていただきたいことや今後取り組みたいことなどを備忘録的に記していこうと思っています。たまには新商品の案内なども。できるだけ平易に。できるだけカジュアルに。月に2回以上の更新を目標にぼちぼちやっていきますので、生ぬるく見守ってください。

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