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家庭的保育施設

 そうさな、60歳ぐらいご婦人であろうか。両手に2歳位の幼子を連れている。二人とも男の子である。「こんにちは」と声をかける。「あら、以前にもお会いしましたね。」と言われて、思い出した。その方は、家庭的保育施設の施設長さんだった。
 しばらく立ち話をした。その間、手に繋がれた二人の男の子に声をかけ、頭をさすり、肩をさすった。「いい子だね。カッコイイ」などと持ち上げると、顔がほころび始めた。5メートルほど歩く。施設長Tさんは、「ここが施設なの。ふつうの民家を借りて運営しています。」と。「キーキー言っていた子供が、だんだんに落ち着いてくる。4人の2歳児を二人の保育士で見ているから、丁寧にスキンシップができるの」。こんな話を聴きながら、家庭的保育施設が増えるといいなあ、と思った。
 さてと、家庭的保育施設、日本全国にどのくらいあるのかしら。認知度も低いようだし。そう思いながら、Tさんにべったりの二人に、「またね、さようなら」と声をかけた。踵を返してしばらく歩いていると、保育士資格を取りたい、という気持ちが湧きあがってくるのだった。また、資格をとるのかあ。


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