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映画を観た「子宮に沈める」

重い、鬱になる、胸糞などネガティブな言葉が並ぶ評価の作品ですが、以前に観た「誰も知らない」がかなり考えされられる作品だったのでなんとなく気になっていました。

昨日ついに手を出してしまいました。

先に多くの情報を入れないようにして臨んだ本作品。

スタートは意外にも優しいママと子供たちのほのぼのした空気感があり、裏があるのかな、とかどこから本性が顔を出すのだろう、とか少し意地悪な読みをしてしまいました。

つまずくまでは本当に子育てや家庭を頑張って守っている良いママさん。
ただ、若干他人に依存しやすいタイプなのかな。

崩れだしたら早いです。
一般的に「坂道を転がり落ちるように」というフレーズが使われることが良くありますが、全くその通りで、上るのは大変な労力を要するのに下る、落ちるは本当に早い。

世の中、なぜこんなふうにできてるんでしょうか。
みんながみんなそうとは言いませんが、往々にしてその傾向ってありますよね。
例えば、学生が良く言われる「勉強」。あと「筋力」とかもそうですかね。
トレーニングは大変なのに、さぼるとすぐに筋力落ちちゃう。

また少し意味合いは違うのですが、いきなり暗がりに落ちてしまうパターンもあります。
足元には大きな穴があって、油断してると落ちてしまう。
油断してなくてもふとしたタイミングのずれで落ちてしまう。
「一寸先は闇」とはよく言ったもので昔の人、やっぱすごいです。真を突いてます。

いずれにせよ、「のぼる」は大変で「おちる」はカンタンってことです。
私の話だと、体重くらいですよ、「おちる」が難しいの。
でもこれは「増減」なので別の話ですね。

話が少しそれましたが、この映画の母親は「一寸先は闇」とは違って「坂道を転がり落ちた」ほう。
わが子はかわいいはずなのに、子供を置いて生活のため働きに出ないといけない。
外の世界に出ると自分だけの思い通りにはいかない。
ほんの息抜きが気をつけてしまっていたはずの依存しがちな本質を刺激し顔を出してしまう。
ほんの少しバランスを崩しただけで大きく狂ってしまう、そんな日常に隠れた落とし穴の恐怖をみました。


決して私からお勧めしたい映画ではありませんが、結果だけを見て一方的に悪と決めつけるのではなく、そこに至る経緯について考えられたことは本作品を観て、よかったと思えたことでした。

育児放棄や虐待は絶対にあってはならないことだから、そこに至らないためのフォローやケアを見直す重要性を知りました。

あと、エンドロールが無音だった映画は初めてでした。これがじわじわ重かった。
それと、出演した子供たちがその後大丈夫だったのか、怖い思いをしなかっただろうか、観てる間中気になって、心配でならなかった😔
お仕事とはいえ、かわいそうに😭

#子宮に沈める #育児放棄

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