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第十八話 数馬編⑦ やり方次第で価値は上がる 

 明け方頃、お妃様は、自分の部屋に戻って行った。

「・・・なんかな、・・・慈朗、ごめん」
「なんで、謝るの?」
「大事な時間、取っちゃった気がした」
「ううん、そんなことないよ。ただ、やっぱり、恥ずかしい」
「・・・まあな、俺も、そうかも」
「いつもと違う意味で、変になりそうだった」
「多分、慣れるしかない」
「うん・・・」
「後、飯の食い方のこととか・・・」
「解ってるよ。柚葉に教わろう。その前にちゃんとするように気をつける」
「そう思ってもらえて、良かった」
「あと、突き飛ばして、ごめんね」
「ああ、あれね、驚いたけど、大丈夫だよ」

 慈朗しろうも疲れ果てたようだ、頭を撫でてやると、嬉しそうにして、横になった。

 その後、いくらかして、やっと、眠った。ノックの音で、俺と慈朗は起こされた。時計を見ると、もう、朝の10時を回っていた。ルナが、ドアを開けて、沢山の荷物と共に入ってきた。召使たちが、その品物を、部屋に入るなり、並べていく。

「ご褒美が出ましたよ。実は、私達にもね。これらは、慈朗様と、数馬様の分ですからね。来てすぐなら、あることなのですが、この時期に、破格の待遇に、皆の者が驚いたぐらいです。厨房にまで、何か、褒章が出たようで。お妃様、大層なお喜びのようですね。よく、頑張りましたね。お二人とも」

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