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御相伴衆~Escorts 第一章 第六十六話 王子の決意~散会後

 アーギュ王子と三の姫が、バルコニーから、部屋に戻ろうとすると、慈朗が再び、ドアを開けた。

 姫はニッコリとして見せた。慈朗は複雑な表情をする。
 姫には、解った。皆が「どうだったの?」という顔をしている。
 ジェイスは、王子の様子から、何らかのイメージができているようだ。

「お待たせしました。あの、お姉様、今から、厨房を使いたいのだけれども」

 どういう流れになったのか、いつもの唐突な我儘ではないかと、一同がヒヤヒヤした面持ちである。数馬が、穏やかな微笑で、見守っている。

 この期に及んでの、この居ずまい。
 王子は、数馬のそんな様子を見逃さなかった。

 正直、敵は手強いな・・・。


「まあ、どういうことなのかしら?女美架?」

 一の姫が、驚いた様子で尋ねる。
 すると、穏やかな微笑みで、アーギュ王子が答えた。

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