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【家づくり】最後に心の故郷に戻る #188

私は小さいころ、所謂転勤族の家庭に生まれたため、2~3年おきに住所が変わっていた。(とはいっても全国規模ではなく、県内転勤ではあるのだけれど)

小学校4年生のときに実家が建ち、以降は父だけが単身赴任をしていたので、そこから実家を出るまではとある地域に住んでいたのだけど、その地域が「ふるさと」であるという認識は薄い。

なんでだろう?と考えてみたのだけれど、それはおそらく、私の記憶のはじまりの場所ではないからだと思う。

物心ついたときに住んでいたのはA市という町だった。

そこからB市→C市→D市を経由して、現在実家があるE市へと至る。

A市に住んでいたのは3年。E市に住んでいたのは10年ほど。
にもかかわらず、私の中でふるさとと言われてぱっと浮かぶのは、A市の方なのだ。不思議なものである。

はじめての友達の記憶も、はじめての家の記憶も、はじめての幼稚園の記憶も、はじめて自転車に乗れた記憶も…全部全部A市と紐づいている。

そして、いざ自分が家を建てるとなった時。
家を建てる場所として選んだのは、A市だった。

偶々夫と私の職場の中間地域だったというのもあるのだけれど、おそらく無意識下でA市に寄せていたのだと思う。

もう長らく住んでいない場所だったのに、家を建てて引っ越したとき、なんとなく「ああ、帰ってきた」というような気持になった。

そんなわけで、私は、最後に心のふるさとに戻ってきたのだ。
皆さんは「ふるさとはどこですか?」と聞かれてぱっと思い浮かぶところはあるだろうか。

それでは。


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