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将棋世界名作詰将棋001 穴熊型 時間無制限 有段者向き

熱心な将棋ファンならば誰もが読んでいる月刊誌「将棋世界」からの出題です。年齢がバレそうですが(笑)、私も数十年愛読しています。将棋世界は歴史上今が最高に面白いのではないでしょうか。昨今の藤井ブームでそれ関連の記事もありますが、アマチュア将棋ファンに多い振り飛車党のための記事もたくさんあります。読者目線の将棋雑誌ですので、ますます人気に拍車がかかってほしいものです。

今回の詰将棋は、将棋世界2004年10月号の昇段コース・第238回「四段・五段コース」の第5問です。この詰将棋は時間制限が1か月ですので、実質無制限と考えてもいいでしょう。

本来ならば将棋三段(ペーパー含む)の方が取り組む問題ですが、将棋初段以上の方が取り組んでもいい良問の詰将棋だと思います。

なお、上の画像は、「穴熊 フリー画像」で検索しますと出てきました。フリー(無料)なので文句は言えませんが、穴熊の画像らしいです(笑)。


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01.将棋の素質とは?

物事である程度まで伸びようと思ったら、結局は「根性」が一番大切だと思います。それは将棋の世界でも同様で、例えば、「上手(うわて)に50連敗しても、100連敗しても何度も挑戦し続ける姿勢」や「難しい詰将棋に取り組み続けること」も根性の有無に関わる問題です。

誰もが藤井聡太プロのような天賦の才を持ち合わせている訳ではありません。凡人は地道に努力して、将棋三段以上を目指すべきだと思います。将棋初段と将棋三段とでは見えている「将棋の世界」が異なります。将棋初段前後レベルで停滞している方は、これまで以上に将棋に熱心に取り組んで上の世界を見てみましょう。このレベルにいることは非常にもったいないので、「根性」で壁を越えましょう。絶対に楽しい世界が待っています。それはまた、将棋三段と将棋五段との違いでも同様に起きることです。

途中で何度挫折してもいいではないですか。その度に立ち上がって上を目指しましょう。当NOTEがそのための一助になれば幸いです。


02.出題者の願いや思い

将棋世界昇段コースの問題には、出題者の願いや思いがこもっています。それは、「このレベルを目指すならば、この程度は読み切ってほしい」というものです。私だけではないはずです。問題を選んだ方の熱心な気持ちが伝わってくるのは。

この詰将棋は、ある程度「緻密な読み」がないと解けません。そして、将棋四段や将棋五段を目指すならば、この程度の「緻密さ」が必要であることを教えてくれています。

慌てずゆっくりと取り組んでいただければ、何かしら得るものがある良問です。今回の詰将棋は骨もありますが、挑戦し甲斐もあります。このレベルの詰将棋に諦めずに何度も挑戦すれば、いずれ確かに越えた壁を実感できるはずです。それこそが上達というものです。

03.当記事のご案内

ひとまず問題図と手数、さらに最後にヒントだけを載せておきます。ヒントはギリギリまで見ないことをお勧めします。解答や解説、詰め上がり図などは別の記事で取り上げる予定です。この月刊誌同様に、1か月ぐらい考えてみるのもいいかもしれません。

04.問題図

穴熊型の詰将棋で、なかなかの良問です。数年前から将棋世界の昇段コースの問題から詰将棋がなくなりました。いずれ復活することを期待しています。

001 問題図


05.手数

21手詰です。

怖気(おじけ)づきましたか?でも、ここで逃げてはいけません。

将棋2級から将棋二段までの方は、最初の9手だけでも「自分なりの」解答を出してみましょう。将棋は自分の価値観(大局観)で「自分なりの」解答を出し続けるゲームです。その積み重ねで勝ちに結びつけるゲームです。

ですから、いつも自力で解答を出すことが大切なのです。将棋ソフトに頼りすぎたりネットでソフト指しをしたりすることが、「いかに無意味な時間であることか」も容易に理解していただけるはずです。

将棋三段以上の方は、自力で最後まで読み切りましょう。甘えは厳禁です。


06.ヒント

1手目:穴熊崩しの手筋です。

3手目:攻め方の一番強い駒に近づけるためにはこれしかありません。

5手目:手が広く難しいです。30秒で5手目読み切れば、将棋四段以上です。それぐらい難しいです。

8手目:ここもまた手が広いです。自力で読み切りましょう。

残りは省略します。


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