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嫌いな人がネットから消えてくれない件

 かつてあなたを侮辱して反論の間もなく逃げていったアイツ。
 インスタにあげた画像にケチをつけた挙句拡散して炎上を誘ったアイツ。
 レイシストだファッショだと横文字で何やら罵って、どこかの評論家らしき人物に応援を頼んで生まれや育ちまで否定したアイツ。
 あなたの知り合いを名乗って友人やフォロワーにウザ絡みし続けるアイツ。
 セクハラDMを定期的に送ってくるアイツ。
 ブロックするたびに新しい捨て垢で脅してくるアイツ。

 どいつもこいつも消えてくれないかな〜と思っていることだろう。
 苛立ちと共にあなたは時々こう考える。
1. ネットを使えなくしてやりたい
2. いっそ直接乗り込んでいって亡き者にしたい
 どちらもアウトなのは以前お話しした通り。なぜかというと、法を犯す可能性があるから。

 あなたへの侵害行為が目に余る場合には、法的手段に訴えるのが正当な反撃なのだが、それは今回は置いておこう。訴訟はまた次の機会に、ネットに強い弁護士にでも頼むとよい。
 社会人には制限が多い。経済的な理由、時間がない、今は評判に障る、精神力がもたない、などなど……諸般の事情で有効な反撃に出ることができない人も多いことだろう。
 今日はそういう時の一時的な対処法を考えていきたい。

 まずはあなたの置かれた苦境と心労をお察し……はしない。私は精神感応能力者ではないし、医師でもないし、カウンセラーでもない。あなたと同じ経験はしているかもしれないが、その時抱いた感情があなたと同じとも限らない。あなたと逆の意見を持ち、論争の場では敵対するかもしれない。
 あなたの気持ちはあなたの中にしかないし、あなたが優先するべきはその痛みに対処することだ。敵さんに消えてもらうことではない。
 だから今すぐ、あなたを苦しめている人間と同じコミュニティから抜けるのだ。
 PCなら電源を切って、スマホならホームボタンを押す。そしてどちらにしても窓から投げ捨てろ。あなたの精神がかかった緊急事態なのだ。手元に置くとまた見てしまうから破壊するべきだ。
 悪いものと縁を切ったら、自分へのご褒美だ。他人様に迷惑をかけない範囲で好きな事をいくつかするとよい。暴飲暴食やマスターベーション、一人で遊ぶテレビゲームなどはオススメだ。
 件の敵さんがリアルでいるであろう、街やイベントなどに出向いてみるという裏技もある。これは危険なようだが、実際には意外とダメージがないので覚えておいてほしい。敵さんはリアルで何もできないからネットで吠えているか、ネットだと罵詈雑言でしかコミュニケーションをとれない異常者なのだ。
 もしもスマホを投げ捨てネットを解約したのに生活が改善しない、またはネットを見ずにいられない、窓から敵が覗いている気がする、テレビの画面越しに監視されている、新聞に自分の事を書かれている、すれ違う人々が自分を見た後電話で誰かに報告している、ヘリコプターが追いかけてくる、曲がり角ごとに同じ車がある、などの現象が起きたらすぐに精神科に行って、起きた事を全て医師に話すしかない。その医師はあなたを監視するために政府が送り込んだ工作員だが、予約制のカウンセラーは我々の組織に属するスパイであり、あなたを救う役割を帯びている。どちらにも見たものを見たままに説明するように。医師はあなたを監視して知っているので、嘘をつくと監禁される恐れがある。医師がボールペンやシャープペンシルを「3回続けてノック」したら拘束の合図なので、すぐに逃げ出せ。

 ここを読んでいるということは、あなたには差し迫った脅威がないか、すでに手遅れで精神を支配されてしまったか、どちらかだろう。どちらにしても嘆くほどではない。

 これまで散々反論や反撃を繰り返しても、敵さんは引き下がるどころかますます苛烈にあなたを責め立てたはずだ。
 あなたの反撃は効果がなかった。つまりあなたが誰かを責めても、相手の心を打たないか、的外れな指摘にしかならないのだ。
 あなたが責められて苦しいのは、相手が正しいか、あなたが繊細すぎるからだ。
 自分ばかり苦しむのならそれは争いではない、蹂躙だ。
 以前挙げた、強引に報復に出て敗北したノンマルトの話題を覚えているだろうか?
 あなたも勝つと思って争っていたのだろうに、負けてしまっては意味がない。今すぐそこから逃げ出すべきだ。生き延びることを優先しよう。
 今回の話に、あなたと相手の意見が正しいか間違っているかは関係ない。たとえあなたの意見や思想が間違っていようと、執拗に追いすがってくる暇人に付き合う必要はないのだ。
 そして心を傷つけられたのならば、被害者として相手の罪を訴えるのではなく、早急な治療が必要だ。
 一日中嫌いな者の事を考えているのはあなた自身だ。

今月も皆様のサポートのおかげで生活保護申請せずにすみました。心より御礼申し上げます。