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パリの最先端フードサイエンス大学 "Agro Paris Tech"

将来の夢

将来は食の研究者になって、美味しいものをたくさん食べたい。
こんなモチベーションのもと、ヨーロッパの食関連の大学院をちょくちょく調べている。
今回はAgro Paris Techという大学について。

Agro Paris Techってなんだ?

パリ周辺でフードサイエンスといえば、Agro Tech Paris。
この大学は、基礎研究のみに従事する研究者ではなく、食に関する正しい知識を持ちながらそれを産業に生かせるイノベーション人材を輩出しようとしている。事実、この大学の学生の多くが在学中、卒業後に起業をしている。
Bachelor, Master, PhDのコースがあり、世界中の大学から優秀なフードテック人材が集まっている。
ただ日本人は少ないみたい。チャンス。

Agro Paris Techに行ってみた

よし、パリ周辺だしとりあえず行ってみるか。とアポも取らずにここを訪ねてみたのが2週間前。パリ市内から電車とバスを乗り継いで約1時間半。
着いたはいいものの、どこに行けばいいのかがわからず右往左往。キャンパスは最近建てられたばかりでばり綺麗&スタイリッシュ。
せっかく来たのにキャンパス見学以外の収穫なしで帰るのも勿体無いので、そのあたりで一人で歩いていた女性に声をかけてみる。
彼女はFood engineeringを学ぶ学部2年生。優しかったのでインスタを交換してもらってこの日はとりあえず帰る。

再会

インスタのDMで彼女をランチに誘うことに成功。
ブラジル人(35)の彼女は、ブラジルでロースクールを卒業し数年働いた後にキャリアチェンジ。フードサイエンスを学べる大学に通い直し、猛勉強して、倍率の高いAgro Paris Techの交換留学枠を勝ち取った。彼女のフードサイエンスへの熱意はすごい。会ってから1時間半ほどフードサイエンスの何たるかを私に話し続けてくれた。
彼女の興味は、食べ物の風味、食感などを、いかに栄養バランスや賞味期限を損なわずに向上させるかということ。そのために、化学はもちろん物理学など幅広い知識を学んでいる最中なのだそう。
その研究がいかにおもしろいかを熱弁する彼女のキラキラしていること!そしてAgro Paris Techを誇りに思っていることがすごく伝わってくるのがすごく素敵。
また、彼女の興味は少し違った方向にも。
コロナ禍を経て世界中で「美味しいものを食べたい」というニーズが高まった一方、働く人々は再び忙しくなりつつある。また、人口の増加に伴って家はどんどん狭くなっている。こうした流れの中で、いいものを食べたいけれど、料理をするのは、、という点を解決するフードデリバリーのビジネスにも興味があるのだとか。

好きなことを学ぶことの素晴らしさ

大学に通っていた頃、目を輝かせて自分の専門分野を語る人に出会うことは稀だった。今日彼女と話して、陳腐に聞こえるほど使い古された表現だが、やはり好きなことを学んでいる人は輝いて見えるのだなと感じた。
彼女の話を聞いた瞬間の「うわ、めっちゃおもしろそう!」という感動を忘れずに、たくさんの可能性に触れて、自分が一番キラキラできる領域を探そうと思う。


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