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イギリス史③デーン人支配の終わり

こんにちは。前回は中途半端なところで終わってしまいましたね。今回はデンマーク王国から、最後はそのデーン人が興すイングランドの王朝が終わるところまでを一気に駆け抜けたいと思います。よろしくお願い致します。

デンマーク王がイングランド王⁈

対立するきっかけはイングランドに侵入してくるデーン人

前回、デンマーク王スヴェン1世がイングランド王エゼルレッド2世と争うところまでを書きました。このデンマーク王スヴェン1世ってのはノルウェー王国とスウェーデン王国の一部をも治めるすごい王様です。この二人が争うきっかけとなったのは、イングランドに度々侵入してくるデーン人に手を焼いたエゼルレッド2世が、イングランド領内にいるデーン人を虐殺したことです。デーン人はデンマーク人ですからね。デンマーク王国がデーン人の本拠点なわけです。なのでスヴェン1世はエゼルレッド2世にブチ切れます。

見づらっ‼

デンマーク王がイグランド王を追い出す

怒ったスヴェン1世はイングランドに侵攻。元々国民からの支持が薄かったことも関係し、エゼルレッド2世は敗退。その後家族を連れて大陸のノルマンディー公国に逃げます。なぜノルマンディー?かというと、妻がノルマンディー公国を治めるノルマンディー公の娘だったからです。

ノルマンディー公国について

さて、ノルマンディーというと現フランスの北西部にあたる土地です。この国が興ったきっかけはヴァイキングにあります。
ヴァイキングはフランス北西部を拠点にしてフランス領内を荒らしていました。その対応に困ったフランス王は、北西部ノルマンディーの土地を彼らに与え、首長ロロをノルマンディー公と認めたのです。
ちなみに公国とは、貴族をリーダーとする小国だそうです。‥ん?ノルマンディー公国ってフランス王国の中の小国なんですかね?それともフランス王国とは主従関係一切なし?多分あるよね。分からないなあ~‥

おかえりエゼルレッド2世

今、イングランド王だったエゼルレッド2世は北欧を支配するスヴェン1世に追い出されてノルマンディー公国に逃げています。王の椅子がガラ空きになったことでスヴェン1世はイングランド王として即位。デンマーク、ノルウェー、イングランドの3つの国の王になり、さらにスウェーデンの一部を統治します。北欧の覇者となったのです!
その後スヴェン1世は急死!スヴェン1世の次男クヌートがイングランド王を受け継ごう‥としたとき、なんとエゼルレッド2世がノルマンディー公国から帰ってきます。

クヌートがエゼルレッド2世の妻と結婚

クヌートと争ったエゼルレッド2世は死去します。その後正式にイングランド王となったクヌートは、イングランドを治めるにあたり、アングロサクソン人の文化を尊重します。クヌートはデーン人ですね、多分。
さらにノルマンディー公国との関係も深めようと、エゼルレッド2世の妻だったエマと結婚。ハーデクヌーズが産まれます。

あれ?ノルマンディー公国って、ヴァイキングがつくった国ですよね。ヴァイキングってのはデーン人達北欧のゲルマン民族の一派でしょ?つまりデンマークが故郷だったりするんじゃないの?それなのに関係深めるって政治的な理由で結婚する必要あるか?

ヴァイキングについて

ここでごっちゃにしたくないのが、ヴァイキングとノルマン人とデーン人についてです。
ヴァイキングというのは〈入り江に住む人〉って意味で、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンなどの北欧に住む人々の総称でした。
この人らが船に乗って略奪行為をするようになったのは、元々住んでいた北欧で食料不足になり暮らしが厳しくなったため‥とも言われています。単純に船乗りの技術が優れていたからかもしれません。その後ノルマンディーの土地に定住するようになり、以後ノルマン人と呼ばれています。
このノルマン人という呼び方は、私はノルマンディーの土地に住んでいるからだと思っていました。が、どうやら〈ノルマン〉とは〈北の人〉という意味もあるそうです。けど北欧人達全体をノルマン人とは呼ばない‥っぽい?
覚えるならヴァイキング=ノルマン人で良いと思います。どっちも元は北欧に住む人の総称ですし、ヴァイキングが興した国の人々=ノルマン人ですから、そう覚えましょう。
デーン人はデンマーク人!これはそのままですね。ただ気になるのは、この頃イングランドに度々侵入してきたのはヴァイキングではなくデーン人です。北欧から船に乗って略奪する奴はヴァイキングだけど、船に乗ったデーン人が暴れるのはヴァイキングとは呼ばないのか??とりあえずこのデーン人の本拠地がデンマーク王国なわけです。

どうです?分かりましたか?つまり、クヌートがノルマンディー公国と関係を良くしたいという気持ちは、「違う国だけど、北欧という繋がりがありますね~。仲良くしましょう♡」‥ってな感じですかね(笑)
北欧出身者がつくった国(ノルマンディー公国)なんだから、北欧のデンマークと普通に仲良くすればいいじゃん!と思いましたが、この時代は兄弟でも殺し合うものですから。無理か‥。

北海帝国

いろいろありましたが、今イングランド王国の王様はクヌート1世です。

おさらいですが、現イングランド王のクヌート1世の父、スヴェン1世は北欧の覇者でした。(デンマーク王、ノルウェー王、イングランド王兼任。スウェーデンの一部も統治)
このスヴェン1世が死んだら王位は息子や血縁者が引き継ぎます。
デンマーク王はスヴェン1世の長男ハーラル2世。イングランド王はクヌート1世が。ノルウェー王には王族血縁者のオーラヴ2世が就きます。(スヴェン1世の血縁者なのかは知りません。)
その後、本拠地デンマーク王国の王ハーラル2世が死去します。王位を継ぐのは弟のクヌート1世です。クヌート1世はノルウェー王国にも侵攻し、ついには父スヴェン1世のように、デンマーク、ノルウェー、イングランド、スウェーデンの一部を征服したのでした。この領土を北海帝国というそうです。

クヌート1世死去後、北海帝国は解体

クヌート1世の死後、これらの領地はどうなったのかというと‥バラバラになりました。つまり北海帝国をまとめた者はいないんです。

クヌート1世には二人の息子がいました。まず前妻との子、ハロルド1世。次にノルマンディー公の娘エマとの子、ハーデクヌーズ。この二人はそれぞれの国を父から受け継ぎました。

兄弟が仲良いと思ったら大間違いや!


(あーもうつかれた!!今まで何冊か読んで、考えて文を書いてたけどもうやめ!適当に雰囲気で書いていきます。はしょります!泣)

義兄弟同士の争いの予感

ここからはクヌート1世と妻①、妻②の子供ら同士で争うことになります。それがハロルド1世とハーデクヌーズ。
元々イングランドはこの二人が共同で統治するよう取り決めが行われていました。が、ハーデクヌーズは他で忙しかった!イングランドにあまり関われなかったんですね。
なので現状イングランドを統治しているのはほぼハロルド1世だったようです。このハロルド1世、ハーデクヌーズがいないのをいいことに、イングランドでハーデクヌーズの母(エマ)をイジメていたのです!!なんたる!!

これに気付いたらハーデクヌーズはキレますよね。自分の母親が冷遇されてるのとか許せないでしょ。

エゼルレッド2世の息子二人

話は少し変わりますが、ノルマンディーには現在二人の重要人物がいました。それは元イングランド王、エゼルレッド2世とエマの息子のアルフレッドとエドワードです。この二人はデーン人からイングランドの王権を奪い返したいと考えていました。

エマがイングランドにいたことから、この二人もイングランド入りしたんですかね?分からないんですが、なんとイングランド国内でアルフレッドが殺されるという大事件がおきました!これはハロルド1世によるものだと考えられています。エマを冷遇していたようですし、やはり息子も邪魔だったんですかね。

これにビビったエマとエドワードはすぐ大陸に逃げ帰ります!命が危ない!

するとそれを聞きつけたハーデクヌーズは、北欧同士の争いが片付いてすぐイングランドに入ります。そしてハロルド1世を討つ準備を整え、イングランドの王権を手に入れるため戦いを挑むのでした。

ハロルド1世を倒した後、ハーデクヌーズがイングランド王となりましたが、後継者がいないこともあり、ノルマンディーに帰ったエドワードを呼び寄せます。そして共同統治をし、ハーデクヌーズが亡くなった後、エドワードが王位を継いだのでした。ハーデクヌーズって義兄弟にめっちゃ優しい‥。

こうしてついにデーン人の王朝が終わり、アングロサクソン人の王朝が再び始まるのでした〜!

つつつつつ疲れたー〜〜



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