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映画日記『ブロンド』

Netflixにて。
マリリン・モンローの映画。

主演の俳優さん、アナ・デ・アルマスの演技が物凄かった。鬼気迫る演技。まさに体当たり。
時間が進むに従って、どんどんマリリンに見えてくる。

小説をベースにしてるそうだが、小説には無いシーンも多く含まれてるそうで…。

なのでこれは、マリリン・モンローの伝記映画としてではなく、ひとつのフィクションとして見るのがいいと思う。

物語としては、ちょっとこれ辛すぎる、の一言…。

精神病の母親からの虐待、映画界に入るも性的虐待、中絶、流産、DV、ドラッグ、、
てんこ盛りすぎて、見てると本当に辛くなってきた。
これが2時間半以上あるんだもの。(・・;)

この物語のマリリンは、男によって創られ、男に求められ、男に傷つけられ、男に搾取され続けた人生。

こんな人生なら、精神病まない方がどうかしてる。

ノーマ・ジーンとマリリン・モンローの間で揺れ続ける彼女。
それでも、大衆に求められれば、彼女は応える。
あまりにも辛すぎる現実。
マリリンを演じている時だけ、生きてる、という感覚だったのだろうか。

もちろん幸せな時も描かれてるよ。
そん時は、映像がカラーになるの。
そして、それ以外は、白黒。

物語は辛いけど、映像はおもしろかった。
セックスの高揚感、電話が鳴り響く場面、ノイズになってゆく周りの人々…
これは、小説ではなく映像ならではだな、と思った。

見てて一番辛かったのが、中絶のシーン。
膣の内部からの視点で、外から器具が入ってくる描き方してるの。これが2度も。
妊娠した時に、胎児をCGで見せるのも、辛かったなぁ。。なんで見せる?感情移入するやん。産めないって分かってるのに。
あと、ケネディ大統領のくだりは、本当に吐き氣がする程、酷かった。

ショービジネス界では、マリリンの身に起きたようなことが、男女関係なくずっと起きてるんだろう。それを考えせられるきっかけにもなる映画。
(日本でもジャ◯ーズ問題然り、昔からある芸能界の闇なんだろうなと思う)

マリリンの大まかな人生の流れは一緒でも、細部はとってもフィクション。
とりあえず、これがガッチガチの実話じゃないのが、救い。そんな映画でした。

最後に。
虐待、中絶、などのシーンがたくさん出てくるので、みんな見て!とはオススメできない映画だと思います。
もし興味を持ったら、メンタルの安定している時に見てみてください。
主演のアナ・デ・アルマスは素晴らしいです。

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