嫌いな言葉
私は『愛してる』という言葉が嫌い。
嫌いというより苦手。
原因は誕生日に送られてくる父からのメール。
『誕生日おめでとう』のメッセージと共に
『愛しています』『あなたは愛されてます』『父さんの愛する娘です』
と書いてあることが何度もあった。
父から家を追い出される前の話ならまだわかるけど、
このお祝いメールは、父が私を家から追い出した後の話。
だから
すごく気持ちが悪かった。不気味だった。虫酸が走った。
総じてたぶん『わけがわからない』と感じたというのが一番しっくりくる。
どういう気持ちでその言葉を言っているんですか?
と思った。
言っていることとやってきた事がちぐはぐで。
人間というものがわからなくなった。
本当にそう思ってその言葉を言ってる?父さんは私の存在自体を否定したのに?
言い訳はいらないと思った。
人を人間扱いせず、人の気持ちを考えず、私を家から追い出したのが何よりも答えなのに。
人間の底知れぬ闇を見た気がした。
だから未だに私はその言葉を聞くと
【不気味】【気持ち悪い】という気持ちがどうしても湧いてきてしまって、つらい。
とても素敵な言葉のはずなんだけど。
そんな素敵な言葉を素直にすっと聞けないのはつらいなぁ。
普通に聞きたかった。
普通に聞ける人生でありたかった。
だってこの世に【愛してる】の言葉はたくさん溢れてるから。
シャットアウトするのは難しい。
長年の悩み。
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