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【MTGA ブロール】今まで作ったデッキの「デッキウェイト」を見てみよう〈番外編〉

 この記事では番外編と称して、今まで作成したデッキのデッキウェイトを計算してみます。


デッキウェイトって何なの?

 ウェイトというのはざっくり行ってしまえば、mtgアリーナ版統率者戦的なフォーマットにおいて、対戦するデッキ同士の極端なレベル差をなくすための重みづけのようなものです。ランク戦のないmtgアリーナのブロールにおいて、このデッキウェイトがマッチングを決定づける重要な要因になると思われています。
 つい最近まで、このデッキの重みづけの明確な基準は公式からは明示されておらず、明らかに強力な統率者が通常とは別のプールに分類(通称ヘルキュー)されているらしいことが経験的に分かっている程度でした。しかしつい先日、海外コミュニティによって「デッキウェイト」なる数値の存在が確認され、どうやらそれがデッキの重みづけの役割を担っているらしいことが判明したのです。
 詳しくはこちらの記事で解説されているのでぜひご覧ください。
海外コミュニティにより『ブロール』のマッチメイキングに関わるカードの『ウェイト』点数が判明。MTGアリーナによる最重カードは《天頂の閃光》|オリバ (note.com)

実際にデッキウェイトを計算してみよう!

 そんなデッキウェイト、具体的にはカード1枚ごとにウェイトなる数値が設定されており、その数値の合計に極端に差がないようにマッチングされるみたいな感じらしいのですが、なんと有志により既にアリーナに実装されているすべてのカードのウェイトが明らかになっています。しかも実際にインポート用リストからデッキウェイトを計算できるスプレッドシートも作られています。
I made a calculator for the MMR (weight) of brawl decks : r/MagicArena (reddit.com)
 ならばさっそく使ってみよう!

陽気な擲弾兵、薬瓶砕き

【MTGA ブロール】5割勝てたデッキ構築〈陽気な擲弾兵、薬瓶砕き〉|エンピツ (note.com)
 まずはこちらの記事で紹介した陽気な擲弾兵、薬瓶砕きを統率者としたデッキから。

 デッキウェイトは1170。薬瓶砕きの統率者としてのはウェイトは9でした。どうやらデッキウェイトが2000点を超えるとヘルキュー帯判定となるらしいことを踏まえると、デッキウェイト自体は大分控えめらしいですね。メインデッキに入っているカードでウェイトが最大だったのは45で、〈バグベアの居住地〉〈雪上の血痕〉〈無情な行動〉〈コジレックの審問〉〈稲妻〉〈魅力的な悪漢〉〈苦花〉などがこの数値でした。

この辺の数値が高いのはまぁ納得。デッキを問わず採用でき汎用性が高いうえに強力なため。
こいつが上記のカードと同量のウェイトだったのは意外だった。
確かに腐らないカードではあるが、デッキ次第ではほかのカードが優先されることも
あるだろうし、カードの強さでいうとそこまで強力ではないと思っていたため。

 ウェイトの最低値は副次的な能力(ミシュラランドや魂力など)を持たない土地で0でした。実際のマッチング記録を見てもいわゆるヘルキュー帯の統率者と当たったことはないですし、個人的にはまぁ納得な感じの数値ですね。

混沌の作り手、ヤン・ヤンセン

【MTGA ブロール】5割勝てたデッキ構築〈混沌の作り手、ヤン・ヤンセン〉|エンピツ (note.com)
 こちらの記事で紹介した混沌の作り手、ヤン・ヤンセンを統率者にしたデッキのウェイトも算出してみます。

 デッキウェイトは1116。ですが混沌の作り手、ヤン・ヤンセンの統率者としてのウェイトは驚異の-360!なんでこんなに低く設定されてるんだ!?
 メインデッキだけ(統率者以外)のデッキウェイトで見ると1476とそこそこ高め。カード単体で見たときの最大ウェイトはやはり45で、〈真面目な身代わり〉〈巧妙な鍛冶〉〈きらきらするすべて〉〈イラクサ嚢胞〉〈剣を鋤に〉〈稲妻〉〈バグベアの居住地〉が該当しています。

この辺は納得。単体で強力かつ色が合えば様々なデッキに採用できる。
汎用除去にはやはり高めのウェイトがついているみたいだ。
これらのカードは若干デッキを選ぶが、シナジーのあるデッキで採用すれば
単純に強力なカードであるためこれもまぁ納得。

 このほかにも〈鬼流の金床〉〈スクレルヴの巣〉〈魔女のかまど〉〈無形の美徳〉など、混沌の作り手、ヤン・ヤンセンとシナジーするサクリ戦術・トークン戦術に貢献するカードに36と高いウェイトがつけられています。こういうカードを採用する統率者の中ではカードパワーが控えめだから、デッキウェイトを調整するためにこんなに低く設定してるんでしょうか?にしては-360は低すぎる気もしますが…。

並べてみるとまぁ納得感のある並び。
ブロール以外のフォーマットでも実績を残しているカード達。

 またシステム上の都合だと思いますが、ここまで見てきてウェイトの数値はすべて9の倍数であることもわかりました。

ローハンの王、セオデン

【MTGA ブロール】5割勝てたデッキ構築〈ローハンの王、セオデン〉|エンピツ (note.com)
 ローハンの王、セオデンを統率者としたデッキについても見てみましょう。

 デッキウェイトは2160。この記事で初めてのヘルキュー帯基準(であることが多い)となる数値2000以上が出てきましたね。ローハンの王、セオデンの統率者としてのウェイトも360と高め。セオデンを統率者とするデッキが取るアグロ戦術自体がブロールに置いて強いうえ、シナジーするカードが人間と広いので強力なカードを採用しやすく、個人的にはウェイトが高くなるのは納得な感じの統率者でした。
 メインデッキだけのウェイトでも1800と高め。〈墓所の守護者〉〈サリアの副官〉〈婚礼の発表〉〈光輝王の野心家〉〈剛胆な敵対者〉〈粗暴な聖戦士〉〈熊野と渇荷斬の対峙〉〈スレイベンの守護者、サリア〉といったウェイト45も納得の強力な面々が採用されています。

メンツの圧が強すぎる…

 対戦記録を見ても〈原初の征服者、エターリ〉や〈偉大な統一者、アトラクサ〉〈軍勢の武勇、タージク〉〈樹の神、エシカ〉などのヘルキュー帯と思われる統率者と当たっていた他、〈星界の大蛇、コーマ〉や〈千番目の月、アニル・パカル〉〈統べるもの、ジョダー〉などの強力な統率者ともマッチングしていますね。

古代学者、メリア

【MTGA ブロール】5割勝てたデッキ構築〈古代学者、メリア〉|エンピツ (note.com)
古代学者、メリアを統率者としたデッキについても見てみましょう。

 デッキウェイトは1341。古代学者、メリアの統率者としてのウェイトは9だった。先の3つに比べると割と雑多なカードの集まりなので、もう少しデッキウェイトは低いのかと思ってましたがそんなことはありませんでした。
 メインデッキのカードで最大のウェイトはやはり45で、〈エシカの戦車〉〈ミシュラのガラクタ〉〈ワームとぐろエンジン〉〈漁る軟泥〉〈産業のタイタン〉など単体で強力なカードが割り振られていました。

こうして並べると非常に圧が強い面々

 ここまででわかったことですが、いわゆる丸いカードだったり、単体で強力なカードだったりは45という数値が割り当てられていそうですね。メインデッキに入るカードで最大のウェイト値は天頂の閃光の216らしいですが、今回の記事で上げた稲妻や剣を鋤になどが45だったことを考えると、相当強いポテンシャルを持っていないと45よりも高くなることはなさそうです。

 今回実際にデッキウェイトを計算してみて、予想通りだったカードもあれば意外だったカードもありました。特に統率者のウェイトはメインデッキウェイトを調整するためかかなり振れ幅が大きく、混沌の作り手、ヤン・ヤンセンが-360だったのはかなり意外でした。これを踏まえて今後故意にデッキウェイトを落としたりといったことは考えていませんが、それぞれのカードに割り当てられたウェイト値の理由を想像してみたり実際に使って確かめてみたりという楽しみが単純に増えた感じですね。

 それでは、またどこかで。

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